ライフスタイル

ごみゼロへ向かう現状。減らさないといけない理由とは?

Written by すずき大和

5月30日から6月5日までの一週間は

ごみ減量・リサイクル推進週間

です。

ごみの減量化や再生利用を進める啓発活動が各地で展開されます。

21世紀を生きる人類にとって、ごみ問題は、未来永劫人間が地球で生き続けられるかどうかに関わる、大きな問題です。

が、普段の生活の中では、それほど危機迫る深刻なものとして自覚することはあまりありません。

ごみが増えすぎるのはよくないな、と、漠然とはわかりますが、便利な生活をすべて我慢してもごみをださないようにしなくちゃ!

とまでは考えていません。

本当の所、どこまで便利にしてよくて、どこを我慢すべきなのでしょうか?

そもそも、何でごみをどんどん捨てちゃいけないのでしょう?



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ごみを捨て続けるとどうなる?

自然に戻せるものとずっと使えるものだけならごみはでない

人間は大古の昔から、自然にあるものを加工して、便利な道具を作って生活してきました。

使い終わった道具は、埋めたり燃やしたりすれば再び自然の一部に返すことができるものもあれば、金属のようにもう自然の鉱物には戻せず、永遠に残っていくものもあります。

もし金属が一度で使い捨てにするものだったら、もうとっくに鉱物資源を取り尽して無くなっていたかもしれません。

そして、地面の中は捨てた金属ゴミでいっぱいになっているでしょう。

しかし、幸いなことに、金属は、繰り返し加工して、新しい道具に作り変えることができます。

もう自然に戻すことはできなくても、ごみにしないで使い続けられるものです。

人間が土や木や動物や金属で道具を作っていた時代は、今のようなごみ問題は存在しませんでした。

自然に返せないものを作り出した時ごみが生れる

科学が発達し、動力によって動く機械が発明されると、人間は自然のサイクルで生み出せる量以上のエネルギー資源を使ってものを作り、自然に返せない量のごみを廃棄するようになりました。

工業化が進んだ社会では、プラスチック製品など石油化学系のごみが大量に発生します。

これらは自然界にもともと無かった物質で、放っておいて自然に分解され、土に返ってはくれません。

資源は使う一方、ごみは蓄積する一方だったら、いつか道具は作れなくなるって、子どもでもわかりますね。

世界のごみは今どうなっているのか

世界で一番ごみを出しているのはアメリカです。

しかし、世界で一番ごみ焼却施設があり、一番たくさんごみを燃やしているのはダントツで

日本

です。

アメリカは土地がたくさんあるので、多くのごみは埋められています。

日本は埋める場所がないので、どんどん燃やして、その灰を埋めています。

埋められたごみがただ蓄積していくだけなら、地球がごみでいっぱいになるまでには、まだまだ遥かに長い時間がありそうです。

が、残念ながら、化学物質のごみは有害物質を発生します。

燃やせばダイオキシン、埋めれば土壌汚染

になるごみは、ちゃんと循環型で回っている自然の部分まで破壊していきます。

置く場所がなくなるまでごみが溜まる前に、地球の生態系が有毒物質で狂ってしまいます。

循環型社会は作れるのか?

自然に返らないものは作ってはいけない?

人間が生きられる環境を保つためには、有害なごみを溜め続けることなく、使ったものが全て自然に返り、再び資源や命の栄養になるように循環させないといけません。

そうしないと、いつか地球そのものが使い捨てになります。

では、自然に返せないものは一切作らないようにすればいいのでしょうか。

産業革命前の生活に、全人類が立ち戻ることができるのなら、それも可能ですが、石油化学製品なしで今の文明は成り立ちません。

未来へのつけ それが今のごみ対策

世界の国々の事情は様々ですが、環境先進国と言われるヨーロッパの先進国などでも、まだ完全循環させる(=ごみゼロ)ためのしくみは発明できていません。

多少不便でも、極力循環不可能なものを作らなくて済むやり方に変えてはいますが、全ての化学製品を無しにしようとはしていません。

科学技術の発展により、いつかは全て自然に返せるようにしようと研究を進めています。

しかし、それが本当に可能なのか、いつできるのかは、まだ誰にもわからないのです。

できると信じて未来に宿題を先送りしながら、解決までの時間を少しでも稼ぐために、できうる限りのごみの減量努力を続けるしかない。

それが今のごみ問題の現実なのです。

返す当てが不明の借金をするように、私たちは地球から資源を奪って有害物質をため込んでいます。

いつか無害にするからね

と、無責任に約束しながら、ごみを捨てているわけで、本当なら

ここまでなら使い捨てにしてもよし

なんて範囲は全くないのです。

便利さを捨てることはできなくとも、せめて未来へのつけを無責任に重ねている自覚は持ちながら、ごみを捨てないといけないかもしれません。

まさケロンのひとこと

ゴミ問題は、ホンマに難問やなぁ~
今の人間の生活からゴミが出ないようにするのは不可能と言ってもええほど難しいんや。

masakeron-sorrow


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。