夏の祭り

祇園祭を彩る前祭と後祭!ふたつの山鉾巡行

祇園
Written by すずき大和

夏の京都といえば、何と言っても

祇園祭

です。

山鉾と呼ばれる華やかな山車がいくつも引かれていく巡行と、その前夜祭として行われる、数日間に及ぶ宵宮の夜店の賑わいが印象的ですが、実際は

7月の丸々一か月間

をかけて、いろいろな行事が行われる、大きなお祭です。

八坂神社の祭礼ですが、神社や氏子だけでなく、京都市全体が官民一体となって取り組むお祭となっています。



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世界に誇る日本を代表する祭のひとつ

祇園祭は、上賀茂神社・下鴨神社の葵祭、平安神宮の時代祭と並ぶ京都三代祭のひとつであるだけでなく、日本三大祭のひとつにも数えられています。

また

日本三大曳山祭

日本三大山車祭

にも列挙されます。

行事全体が国の重要無形民俗文化財に指定され、更に屋台や山鉾などの用具も重要有形民俗文化財に指定されている、全国でも数少ない祭です。

また、平成21年には、山鉾行事がユネスコの無形文化遺産に登録され、それが後の(2014年)全国的な山・鉾・屋台行事の登録提案への礎となりました。

名実共に、日本を代表する祭と言っていいでしょう。

後祭が2014年から復活

山鉾巡行の歴史

祇園祭の歴史は古く、平安時代に行われた疫病を鎮めるための御霊会(ごりょうえ)の祈念が始まりとされます。

御霊会とは

死者の怨霊による祟りを祈祷や儀式によって鎮める宗教行事です。


当時は、天変地異や疫病などは、みな悪霊の仕業と考えられていました。

当時の和国が治めていた全国の国の数と同じ

66の矛

を立て、そのひとつひとつに諸国の悪霊を移し宿らせることで穢れを祓い、薬師如来の化身と言われていた牛頭天皇を祀った神輿三基を送って、御霊会を執り行ったのが起源と言われています。

応仁の乱や近代の世界大戦などで中断したこともありましたが、京都市民の強い願望によって必ず復活し、現在まで1100年程ずっと続いてきました。

江戸時代までは神仏混在で行われていましたが、明治維新で神仏分離令が出された影響で、名称が「祇園御霊会」から祇園祭になりました。

華やかに進化していった山鉾

山鉾巡行は、最初は神事に付随する祭でしたが、応仁の乱後に復活してから、町民らの手によって山鉾は次第に豪華絢爛なものに進化していきました。

国が神事停止を命じる時代などもありましたが、山鉾の祭は庶民の強い要望によって継続しました。

戦国から江戸時代にかけ、貿易がおこり町民が力をつけるようになると、舶来のゴブラン織や西陣織などを使って山鉾が飾られるようになり、ますます華やかになります。

その後山鉾巡業はすっかり祇園祭のハイライトとなっていったのです。

交通規制の影響で一時縮小され、21世紀に再び復活

戦後になり、自動車の交通量が爆発的に増加すると、祭りのための交通規制について、自治体ごとにいろいろな制約がたくさんついてくるようになりました。

もともと7月17日に行われる前祭(さきまつり)と7月24日に行われる後祭(あとまつり)の2回、山鉾巡行が行われていましたが、ひと月に2回の広範囲の交通規制がかけられなくなって、1966年を最後に前祭の一回だけに統合されてしまいます。

が、やはり地元の人たちなどの働きかけや、前述の無形文化遺産登録の提案の影響などにより、2014年の祭から、後祭の山鉾巡行とその宵宮が復活しました。

昔から、後祭のほうが若干山鉾の数が少なくなるので、より見栄えのいい前祭を見ないと意味がない、という地元民の思い入れから、策を施しても既に手遅れの状況を表わす

後のまつり

という言葉が生まれたそうです。

復活した後祭も、前祭より規模が小さいですが、全体が豪勢で大きな山鉾まつりですから、後祭でも他の三大祭に負けないくらい十分華やかで美しい光景です。

集客のピークが2回に分散され、それまでより見やすくなった面もありますので、間もなく始まる前祭の宵宮に間に合わない人も、後祭のほうだけでも見に行ければいいですね!

ぜひおでかけになってお楽しみください。

まさケロンのひとこと

「後のまつり」って言葉の語源は、祇園祭にあってんな!
歴史が深いお祭りやから今後も未来に使えていかんとなぁ~

masakeron-love


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。