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大宰府天満宮の飛梅伝説~空を飛んできた梅の木~

太宰府天満宮
Written by すずき大和

2月から5月にかけ、南から順に「梅林」が各地で見頃を迎えます。

九州では、例年1月末から2月初めに早咲きの種が開花し始めます。福岡の大宰府天満宮のご神木の梅の木は、その開花が毎年必ずニュースになることで有名です。

大宰府には200種6000本の梅の木があり、全国屈指の梅の名所のひとつです。

ご神木の白い八重咲きの巨大な梅の木は、樹齢1000年を優に超えた老木ですが、境内にあるどの木にも先んじて、最も早くほころぶそうです。



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菅原道真が愛した白梅の木

万葉の天才を祀る学問の神様

天満宮は俗に「天神さま」とも呼ばれ、歴史上の実在人物「菅原道真[すがわらみちざね]」を祀った神社です。

菅原道真は平安時代の貴族ですが、碩学[せきがく](=修めた学問が広く深い人)と言われるくらい、学問に通じた賢者だったそうです。

天神さまは今も「学問の神様」として慕われており、分祀され全国に散らばる天神神社は受験生にとってお参り必須の「合格祈願パワースポット」になっています。

梅をこよなく愛した菅原道真

道真は平安京で帝に仕えていましたが、権力争いで蹴落とされ、大宰府(九州)へ左遷されてしまいます。

平安京の自宅屋敷の庭木をこよなく愛していた道真は、ことに愛でていた松と桜と梅の木との別れを惜しみました。旅立つ際に梅の木への思いを詠んだ歌が、今も残っています。

「東風吹かば にほひをこせよ 梅の花 主なしとて 春なわすれそ」


現代語に訳するならば

“主人が居なくなっても、春が来る度に忘れることなく、梅の木よ、芳しい花をさかせておくれ”

という意味になります。

主人を思う樹木の心が天に通じて起きた奇跡

伝説によれば、道真の庭の樹木への愛は木々たちにもちゃんと伝わっていたようで、主人が遠くへ去ってしまうと知った彼らも、それはそれは悲しみに打ちひしがれました。

桜は悲しみに暮れて見る見る弱り、ついには枯れてしまいます。

松と梅は、主と共に行きたい気持ちが天に通じ、なんと空を飛んで道真の後を追います。

しかし、松は残念ながら途中で力尽きて、離脱してしまいます。

梅は根性で一夜にして九州まで飛んで行き、主のいる大宰府に根を下ろしました。

道真の死後、梅の木は大宰府天満宮が造営された時に本殿前に移植されました。

以後、人々から「飛梅」と呼ばれ、ご神木として慕われ続けて今に至っていると言われます。

梅は天神さまのシンボル

道真の心が偲ばれる飛梅の木

実際の所は、

  • 道真の家来の一人が京から株分けした苗木を持って来て移植したとか、
  • 道真を慕った人物が、後に旧邸から密かに株を持ち出して献上したとか、
  • 京の屋敷の梅のことを思って新たに道真が白梅を植えたとか、


・・・・いろいろ言われていますが、いずれも定かではありません。

しかし、1000年以上生きるご神木が、かつて道真の寵愛を受けた木であったことは確かなようです。

菅原家の家紋も、天満宮のシンボルも梅のマークとなり、全国の天神神社の境内には必ず梅の木があります。

直接大宰府のご神木から株分けされた木が現存する神社も、各地にあります。

ちなみに、途中で力尽きた松の木が降りた地は、現在の神戸市須磨区板宿町という所でした。

そこで無事根付き、「飛松伝説」を残しています。大正時代に残念ながら落雷のために枯れてしまいました。

しかし、板宿八幡神社の中にある「飛松天神社」に株が残され、今も「板宿の飛松」と呼ばれ、人々から大事にされているそうです。

梅のど根性にあやかって、寒さを乗り切ろう

まだ寒さ厳しい季節に、風雪に耐えて花を付ける梅を観て、日本人は昔から、その凛とした姿に元気づけられ感銘を受けてきました。

飛梅の奇跡は、そんな梅らしい“ど根性”を感じる伝説です。

受験生じゃなくても、お近くに天神さまがあったら、お散歩がてら梅を眺めに行ってみませんか。

梅の木のバイタリティとスピリチュアルなパワーを感じて、もうちょっとだけ続く寒さの時季を乗り切りましょう。

まさケロンのひとこと

まさケロンも「梅」の“ど根性”を見習って、ちょっとやそっとじゃびくともしない強い精神力を身につけるよ!

masakeron-oko


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。