生活の豆知識

公衆電話なんてもういらない? いや、じつは凄く頼れる奴なんです。

ちょっとだけレトロな電話ボックス

無駄ではないのか?

20年間で半分以下に減少

筆者の自宅のすぐそばに「公衆電話」がいまだに設置されています。

当然ながら最近は使っている人を見かけません。

誰も使わないのだから、撤去してしまえばいいと思うのですが、ひっそりと、でもしっかりと利用者を待っている状態です。

今さら説明するまでもなく、携帯電話の普及により、公衆電話は存在する意味を失いました。

日本国内ではじめて公衆電話が登場したのが1900年だとの記録があります。現在のJR上野駅に設置されたのが最初だそうです。

公衆電話はNTTが発足した1985年当時には91万台設置されていたそうですが、2006年には半分以下の39万台に減少しています。

144億円の赤字

2005年度のNTT東日本および西日本の公衆電話事業の赤字は144億円に達している、というデータがあります。

これはいまからおよそ10年前の話ですから、現在においてはさらに赤字計上が進んでいると予想されます。

これほどの赤字を出しているにもかかわらず、街中を探せば、かならず見つかる公衆電話、なぜいまだに設置されているのでしょうか?

この理由を調べてみると意外なことが分かりました。



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公衆電話の設置は義務づけられている

設置しなければならない、というジレンマ

調べてみたところ、「公衆電話は法律によってNTTに設置が義務づけられている」のだそうです。

市街地なら500メートル四方、その他の地域は1キロ四方に1台ずつ設置しなければならないとのこと。

設置範囲外であれば経営判断、つまり利益になるかならないかを判断基準にして撤去しても良いことになっています。

1ヶ月4000円以上の利用がないと撤去の対象になるそうです。

一般家庭でも固定電話への加入、利用が減少しているほどなのですから、公衆電話の未来は閉ざされてしまっていると言っても良いぐらいですが、法律で設置が義務づけられているのでは、そりゃ、撤去したくても出来ないわ、という感じですね。

この事実、筆者はちょっと意外でした。

なぜ法律で義務づけられているのか?

はっきり言って全く必要のない公衆電話、筆者は国内からすべての公衆電話が撤去されても、まったく困りません。

それは皆さんも同じだと思います。でもなぜ法律で設置が義務づけられているのでしょうか?

法律が制定されたのが、携帯電話のない時代だったからなのでしょうか?

当時、まさか将来電話を持ち歩けるようになるなんて想像もできなかったことでしょう。

だから、誰でも電話が出来るように、公衆電話の設置を義務化した、とも考えられます。

あるいは、これは憶測ですが、公衆電話の設置が政府にとってなにがしかの利益を生んだのかもしれません。

若い世代の人たちはご存じないと思いますが、NTTはその昔、「日本電信電話公社」といって国営の会社だったのです。

ちなみにJRも「日本国有鉄道」といって国営の鉄道会社だったんですよ。

話がそれました。調べてみた結果、公衆電話の設置義務は次のような理由による可能性が高いと考えられます。

災害時の通信手段

公衆電話は災害時には「優先電話」として利用できるのです。

地震などで一般固定電話や携帯電話での通話が規制されたとしても、公衆電話はつながりやすいという特徴を持っています。

そのために範囲を定めて設置が義務づけられている、と考えた方が現実的です。

東日本大震災の直後に、筆者が経験したことですが、携帯から家族に連絡を取ろうとしてもしばらくはつながりませんでした。

筆者の住む地域は地震による被害が軽かったため、それほど時間は掛からずに復旧しましたが、被害が甚大だった場合、電話がつながるようになるまで、数日掛かることもあるようです。

このような事態を考慮したうえでの設置義務ということなのでしょう。

普段は誰も使うことがない公衆電話ですが、このような役割を担っているのですね。

公衆電話の「優先電話」という側面を利用して、あえて設置し続けているという例もあります。

地震などの災害時に帰宅困難者の待避所として店舗を提供するという措置を打ち出しているコンビニがいくつかあります。

こういったコンビニで災害時の通信手段を提供するためにあえて公衆電話を設置している店舗があるそうなんです。

いざというときの頼もしい存在、それが公衆電話がいまだに設置され続けている理由なのですね。

公衆電話が現役だった頃

テレフォンカード

さて、主役の座を携帯やスマートフォンに譲りはしたものの、いざというときに活躍する隠れた属性を公衆電話が持っていることがわかり、皆さんの公衆電話に対する見方も変わったのではないでしょうか?

ここで公衆電話が現役だった頃のことを簡単に紹介したいと思います。

「テレフォンカード」というものがありました。

硬貨を使わずに電話をかけることが出来るプリペイドカードなのですが、当時は必須アイテムの一つでした。

またコレクターズアイテムでもありました。人気アイドルの図柄のテレフォンカードに10万円以上のプレミアがついたこともあります。筆者も集めていました。

コンサートのチケットが購入しやすい?

これはあくまでもうわさレベルの話なのですが、コンサートのチケット購入時に電話がつながりやすいという話があり、筆者もわざわざ公衆電話からチケット会社に電話していました。

これはどういうことかというと、現在ではコンサートやライヴのチケットはネットで購入したり、抽選に申し込むことが出来ますが、少し前までは電話をかけてオペレーターと話をして購入するという方法しかなかったのです。

人気のあるライヴのチケットを入手するのは非常に困難で、発売日に電話をかけても話し中でつながりません。

やっとつながったと思ったら完売してしまっていて、非常に苦い経験を何度も味わいました。

そんななか、

「公衆電話から掛けると、家の電話よりもつながりやすい」

という噂を聞き、わざわざ公衆電話まで行って掛け続けた経験があります。

今になって思い返してみると、筆者の経験の範囲では、公衆電話だからといってつながりやすいということは全くなくて、チケットを入手できなかったことの方が多かったです。

まさケロンのひとこと

災害時に電話したいときは、公衆電話までダッシュ!!

masakeron-happy


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筆者情報

言祝(kotoho)

映画オタク。日課は読書。最近は料理にハマっています。座右の銘は「好奇心を失ったら、そこで終わり」