鼻血・鼻水・鼻づまり

後鼻漏/人は鼻水0.6~2リットルを毎日ゴックンしている!?

水滴
Written by すずき大和

寒くて空気が乾燥してくる季節になると、鼻やのどの粘膜が荒れて、鼻水・鼻づまり症状が出やすくなる人は少なくありません。ズルズルし続けるほどではないけれど、なんとなく鼻とのどの間に、いつも鼻水が溜まっているような感じが続く時もあります。

  • 強くかんでも出てこないのに、鼻水がのどに降りてきて引っ掛かっている感じ
  • のどがイガイガして咳もでるけれど、なかなか痰が切れない感じ


あれって嫌ですね。



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鼻水がのどに流れ落ちて来る症状

こうびろう?それって病気?

鼻水・鼻づまりの症状の中で、鼻の奥の方からのどへ鼻水が流れ落ちて来る症状を

「後鼻漏(こうびろう)」

といいます。症状といっても、必ずしも病気ではありません。

鼻の穴からのどまでの間を鼻腔(びくう)といいます。中はまるで鍾乳洞のように複雑な構造をしています。鼻腔は呼吸する空気の通り道です。空気の中にはほこりやばい菌が混ざっています。鼻腔はそれらを浄化する役目をもった器官です。ウイルスなどが体内にはいるのを鼻腔で極力食い止めようとしています。

空気が複雑な形の鼻腔の中を通る抜ける時に、異物は粘膜にくっついて取り除かれます。粘膜が機能するためには鼻の中が適度に湿っている必要があります。そのために、鼻の粘膜では鼻水を絶えず生産して分泌しています。健康な大人で実に2~6リットルの鼻水が毎日作り続けられているのです。

鼻水の約3割(0.6~2リットル)は、自然にのどに流れ落ちて、気づかないうちにそれを飲み込んで消化器へ流しています。ですから、後鼻漏があることは健康な生理現象であり、決して病気ではありません。

不快な後鼻漏

鼻水の量が多くなってくると、自然に気付かないうちに流れ落ちるだけでは済まなくなり、鼻水がのどに落ちる感じが不快感として自覚されるようになってきます。それが、冒頭に書いた

「鼻水が溜まってひっかかっている感じ」

「痰がいつまでも切れない感じ」


の症状です。

そもそも、毎日多いと6リットルの鼻水が作られ、2リットルが知らずに飲み込まれていた、という事実もかなり衝撃的です。

想像してください。2リットルの水、真夏でもない時に毎日飲めといわれて飲めますか?

そんな大量な液体が、毎日知らず知らずのうちに鼻の奥からのどへ流れ落ち、食道から胃に入り、腸で吸収されて尿や汗として排泄されていたなんて!人間のからだの8割は水分でできている、ってこういうことも含まれるんですね。

  • かんでもかんでも鼻水が出てくる
  • 鼻づまりや後鼻漏の不快感を覚える


というレベルになると、いったい鼻の奥ではどれくらいの量の鼻水が大量生産されているというのでしょうか・・・・。

鼻水、鼻づまりのメカニズム

鼻水の量はどうして増えるのか

ほこりやばい菌がたくさん混じった汚れた空気や冷たい空気を吸い込むと、鼻水の分泌量が多くなります。鼻水は粘膜を湿らせておくだけでなく、粘膜の繊毛がこしとった異物をからだの外に出す働きがあるためです。粘り気の強い鼻水をたくさん出して、鼻をかむことでアレルゲンやウイルスごと体外に排出しようとするのです。

アレルギー性鼻炎じゃない時季の症状の重い鼻水・鼻づまりの原因の多くは「風邪」です。風邪をひくと、鼻腔やその奥にある副鼻腔という空間に炎症が起きます。副鼻腔は鼻腔の奥にあり、目や耳と繋がる管の出口があります。

後鼻漏が不快に感じるくらいの時は、副鼻腔の粘膜からもたくさん鼻水が分泌されています。副鼻腔に急性副鼻腔炎という炎症が起きると、黄色っぽい膿みのような鼻水が出てきます。この中には白血球がたくさん入っており、ウイルスなどのばい菌とからだが戦っている証です。

鼻水の量が増えて、粘り気が増して黄色くなってくると、後鼻漏の鼻水は食道へ流れないで気管の入り口に引っかかりやすくなります。それを排除しようとして咳が出るようになります。粘っこいので痰もからまりやすくなります。炎症により、粘膜の下の毛細血管が腫れると鼻づまりもおきて、口呼吸するようになり、更にのどが乾燥して後鼻漏症状はますます不快になります。

鼻の奥ののどちんこの近くには、

「咽頭扁桃(いんとうへんとう)」

というリンパ組織があります。俗に扁桃腺と呼ばれることが多いですが、線組織はないので正しくは扁桃だそうです。のどに粘り気のある鼻水がからまってくると、ここのリンパ組織にも炎症が及ぶことがあります。すると、また鼻水の分泌量が増えます。そして悪循環はどんどんループします。

苦しい鼻水症状は、対処療法で抑えよう

悪循環が起きるレベルになったら、なんとかして鼻水症状を緩和する必要があります。

鼻水が増えるのは、鼻腔やのどの悪いものを排除しようとするからだの防御機能ですから、薬などで分泌機能を抑え過ぎると、ウイルスなどの侵入を促進してしまう恐れがあります。

が、長引く副鼻腔の炎症が、慢性のちくのう症や鼻炎につながることもあり、また子どもの場合は発熱するほどの扁桃の炎症や、耳管に炎症が及んで中耳炎を引き起こすケースも多いです。

風邪をひいて、寝るとき苦しいほど鼻づまりや後鼻漏がひどくなるとか、黄色い鼻水や痰が出て咳が続くようになったら、養生して風邪を早く治すようにするとともに、鼻水症状を抑える処置を早急に講じましょう。

鼻水・鼻づまりの解消法は、市販の風邪薬にも安全で効き目の高いものがあるし、塩水で鼻洗浄するなどの民間療法もたくさんあります。ちょっと検索すると鬼のようにたくさん情報が出てきますから、調べてみてください。もちろん、お医者さんの指示で抗生物質など服用できれば安心です。

後鼻漏症状を感じる鼻水ズルズル状態は放置しないこと

鼻水・鼻づまり症状の慢性化には要注意

風邪が治っているのに、後鼻漏の感じや黄色い鼻水や痰が続く時は、アレルギー性鼻炎やちくのう症の疑いもあります。また、鼻づまりが続く、どちらかの鼻に鼻づまりが偏る、という時は、他の病気が隠れている可能性もあります。

症状の変化や慢性化に注意して、たかが鼻水と甘く見ず、早めに耳鼻科に行くようにしましょう。

鼻をよくかむことも大事です

外国人に、「日本人のここが理解できない」というアンケートを取ると、

「鼻水をかまずにすすって、ゴクリと飲み込んでしまうこと」


という項目が上位に入ってきます。

欧米人は特に、人前で鼻をかむことは恥ずかしいとか失礼だという感覚はありませんが、ズルズル、ズーズーと鼻をすすり続けることはとても嫌う傾向があります。ましてやゴックンされると、ぞぞーっとするようです。

が、人間が鼻水をのどに流して飲み込んでいくことは、自然な生理現象なんですから、そんなに気持ち悪がることではないのかもしれません。

とはいえ、ズルズル鼻水が出続ける時は、鼻の中に炎症が起きるくらいの悪い何かが粘膜に絡まっている時なわけですから、やはり飲み込んでしまうより、ちゃんとかんだほうがいいです。後鼻漏は自然に起きる範囲では問題ありませんが、自分からすすりこんで流し込むことは、自分にも人にも不快感があるだけで、いいことは何もありません。

日本人は、トイレで排尿する時の音が聞こえることや、鼻をかむことを恥ずかしいと感じて隠そうとする傾向があります。が、健康を守るための自然現象は、何も恥ずかしがることではありません。そういう過剰な意識が、学校のトイレで排便する子がからかわれたりいじめられたりする、という文化にも繋がっていきます。

冬から春、風邪や花粉で鼻水症状との長いお付き合いのこの季節、とりあえず、自発的後鼻漏症状の体験お試しより、勇気をもって鼻チ~ンしてみませんか。

まさケロンのひとこと

まさケロンはほこりっぽいとすぐに鼻水だらだら垂れてきちゃうからいつもティッシュ持ち歩いてるんだ。みんなもズーズー鼻すすらないでちゃんとかむんだよ〜。

masakeron-oko


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。