水虫

爪水虫放置していませんか?冬のブーツ女子は要注意!

Written by すずき大和

日本人の国民病と聞くと、どんな病気を思い浮かべますか?

がん?腰痛?肩こり?

実は日本人の「水虫」の患者出現率もかなり高いんです。

アメリカのマーケティング・リサーチ会社ニールセン・カンパニーの2012年の調査では、一日中靴を履いている文化のアメリカ人よりも、日本人の患者出現率のほうが、男性で5倍、女性で3倍近く高くなっていました。

現在、日本人の4人か5人に1人は水虫です。



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薬の効能は上がっているのに、水虫患者は増加中

冬の水虫、女性の水虫が増えている

水虫は白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が、人間の身体の表面に住み着いて感染症を起こす病気です。カビですから、高温多湿の中で勢いを振るいます。季節でいえば、梅雨から真夏にかけて症状が強く出ることが多いです。

ところが最近は、冬場も一日中気密性の高いオフィスで、暖房と加湿器を付けながら仕事をすることが多く、一年中足が蒸れやすい環境にある人がたくさんいます。

特に、ストッキングをはいて、男性の靴より足の形に密着しているパンプスや、ひざ下までのブーツを履くことの多い女性の間で、水虫患者がとても増えています。

水虫は放置すると広がっていく

水虫薬の威力も随分高まってきているにも関わらず、患者数はなかなか減らないどころか、増加傾向にあります。

足が蒸れやすい環境になっているだけでなく、発症しても気づかなかったり、薬をつけることが途中で面倒臭くなってしまったりして、感染を放置する人が多いことが、完治を難しくし、新たな感染者を産むことにも繋がっています。

ちゃんと治療しないで、長年水虫と付き合っている人、あなたの周りにもいませんか?

気付きにくく治りにくい爪水虫

白癬菌がおこす感染症は足だけではない

水虫ができる場所は、足の裏や足指が非常に多いのですが、白癬菌は、からだの他の部分でも繁殖します。白癬菌の栄養源は皮膚や爪、髪の毛などを作っている「ケラチン」というたんぱく質です。

蒸れやすい場所ならば、からだのどこでも居つくことが可能なのです。

発症する場所によって、症状や病気の名前が変わります。

からだに白癬菌が付いた場合は「タムシ」(体部白癬)

頭の中につくと「シラクモ」(頭部白癬)

股につくと「インキンタムシ」(股部白癬)

と呼ばれます。

爪に感染した場合は「爪水虫」(爪白癬)と呼ばれます。爪なので痒みや痛みは出ません。そのため、気付くのが遅れるケースがとても多いです。

爪水虫を放置するとどうなるか

爪水虫になると、まず初めに爪の色や表面の状態が変質してきます。

  • 爪の色が黄白色や褐色になり濁ってくる
  • 爪の表面に縦の筋がたくさん出来る
  • 爪が厚くなり、表面が凸凹になってくる


痒くも痛くもないからといって、放って置くと以下のような状態になっていきます。

  • 爪の周囲や足指に白癬菌が広がって水虫になる。当然痒みも出て来る
  • 足の水虫に市販の薬を使って良くなっても、爪水虫を治さないと感染をくり返す
  • 爪が過剰に厚くなると、靴を履いた時に痛みが出ることもある
  • あまりに爪が変形してしまうと、靴を履くこともできなくなる
  • 厚くなった爪は、やがて物凄くもろくなり、ボロボロと欠けてくる

爪水虫はなかなか治らない

爪水虫の白癬菌は、堅い爪の奥深くにはびこっているため、市販の塗り薬やスプレーでは成分が患部に届きません。そのため、爪水虫の治療は処方薬の飲み薬がメインとなります。からだの中から菌を死滅させていくのです。

2014年には、塗ると有効成分が爪の中まで浸透して白癬菌を殺す外用薬が登場しました。まだ軽度~中度の爪水虫には、飲み薬と併用して使うと効果的です。重度のボロボロの爪になってしまうと、塗ってももうあまり効果がなくなります。

飲み薬での治療は、時間がかかります。また、飲み薬も外用薬も薬屋さんでは買えません。ちゃんと皮膚科のお医者さんに通って治療続ける必要があります。

きちんと治療を続けさえすれば、重度の症状でもほとんど回復できるようになってきました。3ヶ月から1年くらいで、だんだんもとの綺麗な爪に生え変わります。

しかし、長期にわたり真面目に通院を続けるのが面倒臭くなったり、薬代の負担が厳しくなったりして、途中で治療を止めてしまう人も多く、完治を難しくしています。

完全に爪が生え変わる前に投薬を止めると、せっかく生えてきた綺麗な爪の部分に再び白癬菌が感染してしまいます。

諦めず、サボらず、ちゃんと治そう

爪水虫に気付かなかったり、治療が面倒で放置したりすることは、自分自身の足の水虫がなかなか治らないだけでなく、一緒に暮らす家族にも水虫を移してしまう確率を高めます。

特に、ブーツ愛用者など、足が蒸れやすい生活をしている人は、普段から爪の色や厚さに変化がないか、気を付けて見る癖をつけましょう。

既に足の水虫がある人は、爪に移す前にちゃんと治しましょう。そして爪水虫を発見したら、すぐに皮膚科にいきましょう。通院し始めたら、どうか根気よく最後まで治療を続けてください。

冬の足元、快適に過ごせますように。

まさケロンのひとこと

爪がぼろぼろ欠けてくるなんておそろしい・・・。水虫は侮れないよ!

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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。