メンタル

ぶつぶつを見ると気持ち悪い理由に新学説 ※蓮コラ閲覧注意!

ピンク色の蓮の花
Written by すずき大和

インターネットが普及し、それまでひとりでぼそッとつぶやくだけ、または胸の内にしまっていたいろいろな人のいろいろな日常が、広くワールドワイドな場で明らかにされるようになりました。すると、それまで

「自分だけが感じること」

だと思っていたのに、

「私も、私も・・・」

と賛同する人がたくさん表れて

「意外と世界中の人に共通することだったんだ!」

とわかったことも、いくつか発見されるようになりました。

“穴やぶつぶつしたものが集合している絵を見ると、なんだかゾワゾワする”

という感覚も、そんなみんなの「あるある体験」から、新たな医学的な症状だと世界が認識するようになったことのひとつです。



スポンサーリンク

トライポフォビア(Trypophobia)

ぶつぶつが怖い!

何の変哲もない、何の害もないとわかっていることでも、穴やぶつぶつが集合したものを見ると、嫌悪感に襲われたり、不安を感じることは、実は多くの人が体験していました。中には、吐き気やめまいなどのパニック症状を起こす人もいるそうです。

2005年にアイルランドの女性が、ギリシャ語の「穴あけ(trypo)」と英語の「恐怖症(phobia)」を組み合わせて

『トライポフォビア(trypophobia)』

という造語の名前をつけたところ、あっという間に世界に広まりました。

今も正式にはまだ「病気」と認められてはいませんが、一般に

“不安神経症の一種”

と捉えられるようになり、いろいろな方面の人が研究しています。

蓮コラ

気持ち悪い絵のわかりやすい例として、蓮の実の画像がよく出されます。

平気な人は平気ですが、嫌な人には見ていると気持ち悪くなる画像です。


そのうち、普通のものにぶつぶつを貼り付けて気持ち悪い画像を作り、それをネットで見せ合って遊ぶ人たちも出てきました。日本では『蓮コラ』と呼んでいます。



どうして気持ち悪いのか

危険な物体が転写されたことを感じる本能的な恐怖

2013年、英エセックス大学で視覚科学を専攻している「ジェフ・コール博士」と「アーノルド・ウィルキンス教授」が、「サイコロジカル・サイエンス」という科学誌に、トライポフォビアについての研究発表を掲載しました。

二人の説では、トライポフォビアとは、

「危険な物体が無害な物体に転写されたことから感じる本能的な恐怖」

だそうです。

もう少しわかりやすくいうと、穴やぶつぶつの集合体を見ると、

  • 皮膚がただれて剥けてしまうようなひどい怪我とか
  • 寄生虫がうじゃうじゃ沸いている様子とか
  • 猛毒を持つ動物の外観とか


を無意識に連想して、自己防衛本能が呼び覚まされ、不安や恐怖を感じると考えられるのだそうです。

脳が余計な酸素を消費しすぎることを防ぐための本能

2016年、ウィルキンス教授は、今度は心理学者の「ポール・ヒバート氏」と共に、更に踏み込んだ本能の反応について論文を発表しました。

それによると、まず、不快感のメカニズムについて、

“不安や恐怖を感じるのは、それを見ることを止めさせようとして脳が起こす反応”

と説明しています。そこには、脳の酸素の消費が関係しているそうです。

脳は人間の体が必要とする酸素の2割を消費する所です。普通にしていてもたくさん酸素がいるのに、急激に大量に酸素が消費される事態が起これば、からだは必死に酸素節約に向けた反応を示します。

不安や恐怖などの不快感は、脳にたくさん酸素を消費させるので、不快の原因から遠ざかりたい衝動が生まれます。

感染症を連想させたり、毒のある動物の特徴である「ぶつぶつ」を見て不快になるのは、

「それを見るな!(そこから逃げろ!)」

と本能が命じているサインということです。

しかし、トライポフォビアの人の多くは、皮膚病や毒のある動物とは全然似ていない、

  • 鉄パイプが積まれた光景
  • 幾何学的な亀甲模様
  • メロンの種の並び

などを見ても気持ち悪く感じます。

これは、単に危険回避の反応が過剰なだけではなく、「数学的特性」というのが関係していると説明しています。

難しい理屈は飛ばしますが、人間の脳は、同じような形が連続して大量に集まって並んでいるような外観(こういうのを「数学的特性がある」外観というそうです)を見た時、それがなんだか把握するまでの処理を効率的には行えないようにできているそうです。

要するに、「びっしり~」なものを見て分析するとき、脳はたくさん酸素を使うらしいです。

そのため、やはり酸素を節約しようとして、不快感サインが出る、ということです。

まとめ

なんだか小難しい感じもしますが、わかりやすく理解しようとするなら、

  • 「ぶつぶつのものは危険なもの」と本能が判断する
  • ぶつぶつを見ると、脳がとっても疲れてしまう


という人間のからだの特性があるので、無意識にそういうものを「見たくないぞー」と思うように、脳は不快感サインを出す、というのがトライポフォビアのメカニズムということです。

でも、一方で、人間の好奇心は、怖いもの見たさでついつい「蓮コラ」を検索してしまったりするのです。

結構グロい絵、出てきますよ。あなたもどうですか(笑)

ほんと、「ヒトの心」のメカニズムって不思議・・・

まさケロンのひとこと

しかし蓮の実でコラつくろうだなんて考えだしたのはいったいどこの誰なんだか・・・。

masakeron-oko


スポンサーリンク
Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+

あなたにオススメの記事

筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。