メンタル

色が操る心理/醜い色が依存するほど大好きを嫌いに変える!?

カラフルなカラーが容易されたクレヨン
Written by すずき大和

『色彩心理学』という言葉を聞いたことがありますか?

“人間は、見る色によって心身の状態が無意識に影響される”という考えに基き、

  • 赤色を見ると興奮する
  • 青色を見ると悲しみを覚える
  • 黄色を見ると希望や喜びを感じる


などの効果を分析し、身の回りに応用していくことです。

色の影響を利用して、人の気分などを演出する「カラーセラピスト」という人もいます。

好みの色は人それぞれです。赤い服を着る人は必ずしも情熱的とは限りません。

果たして、「色」でそんなにも人の「心」はコントロールされるものでしょうか?



スポンサーリンク

色彩心理学は、心理学じゃない

疑似科学だけど、科学にも基く?

まず初めに、色彩心理学は学問じゃありません。現在の心理学の体系の中には、そういう分野はありません。

「色によって、人は喚起される感情が異なってくる」

という言説が、いつの間にか科学的に解明された学問のように思い込まれて広まりました。いわば、“疑似科学”っていう類のものです。

しかし、「科学的根拠が全然ないのか?」というとそうでもなく、

  • 視覚心理学
  • 色彩学
  • 認知心理学

などの学説を転用して分析してある部分もたくさんあります。

人が視覚に影響されやすいのは事実です。

色の組み合わせが、

「暖かい」「冷たい」

「楽しい」「悲しい」

「イライラする」「落ち着く」

などの印象を作り出すことも確かです。

しかし、

「特定のひとつの色が万人に同じようなイメージを抱かせるか?」


という問題は、現在の所、ある程度の傾向が見られることはあっても、その合理的な説明はまだ見つかっていません。

色の効果は一概にはいえない

1, 全く異なる複数の言説を持つ色

紫色は、色彩心理学では

「高貴」「優雅」なイメージ

と規定されていますが、一方で

「卑猥(ひわい)」「不安」なイメージ

などを演出する時にもよく使われています。

紫色の服を着ると、

「上品」と思われるか

「スケベ」と思われるか、

は雲泥の差です。

2, 人がイメージを作った色

紫が高貴と規定されているのは、昔の日本では、高い位を表す色が紫だったために

“後から作られたイメージ”

となった部分が否めません。皇族や仏教・神教の高い位の人の身の回りに使われる色だったので、雅なシンボルとなっていましたが、紫という色そのものが心理に与える影響かどうかは不明です。

同じように、灰色は色彩心理学では

「虚偽」「疑惑」というイメージ

だと規定されています。

が、これも、白・黒を「良い・悪い」のイメージと規定した結果、「潔白が証明できない段階」を灰色に例えたことから生まれた“後付け”の感じがします。

3, 「慣れ」や「環境」がイメージを左右する

黒は多くの文化で

「不吉」なイメージ

ですが、乾燥地帯のエジプトでは、ナイル川が運んでくる肥沃な土壌の黒色は、

「縁起がよいもの」

とされていました。

一方、日本では、黒は弔事のシンボルカラーですが、黒い海苔を巻いたアウトドアのおにぎりや、祝いの席の巻き寿司は、全然不吉扱いはされません。

禁煙促進のためのパッケージカラー作戦

世界一醜い色の追及

疑似科学とはいっても、色の作るイメージに、統計学的に見てある程度の傾向が表れるのも確かなので、セラピーや商業戦略に色彩心理学が取り入れられることは多いです。そして、一定の効果も認められています。

最近、オーストラリア政府が、民間の調査会社に依頼し、最も人が嫌う色について調査させました。様々なデータから割り出した結果、泥炭というか、湿った土のようなこげ茶色が

「世界で最も醜い色」

に選ばれました。「死」「汚れ」を連想する色だそうです。(英文記事を直訳すると「下痢色」!?)

色名と識別番号でいうと

「Pantone 448 C」

と呼ばれている色だそうです。これがその色です。


なぜ政府がわざわざ税金を使ってそんなものを調べたのかというと、

「この色をタバコのパッケージにして、国民の禁煙を促進するため」


なんだそうです。

色彩効果で愛煙家を改心させられるのか?

先進諸外国の社会の禁煙圧力の大きさは、よく知られています。肺癌の肺の写真など、ショッキングな警告が載っているパッケージだけでは不十分だと、色彩心理学も持ち出して、喫煙衝動を抑え込もうということでしょうか。

この取り組みに賛同する国も続出しており、イギリス、アイルランド、フランスでも、タバコの箱は皆この色に変えられています。

色の心理効果は科学的証明がされているわけではありません。

好きなものの色は好きになる人の習性もあります。

「土の色は自然を連想させて癒される」なんて人もいます。

果たして泥炭色の箱がどれだけ禁煙効果があるかはわかりません。

更に他の国にこのパッケージカラーが広まれば、いずれ日本のタバコの箱もみんな泥炭色になるかもしれまぜん。なったらなったで、たぶんこの色の影響に

「タバコ吸いたくなる効果」

が加わるだけな気もしますけど・・・

愛煙or嫌煙の皆さん、どう思いますか?

まさケロンのひとこと

生まれながらにして好きな色、嫌いな色とかってあるのかなー?
食欲を抑えたり、記憶力を上げたり、色の可能性ってすごいのかもしれない。

masakeron-surprised


スポンサーリンク
Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+

あなたにオススメの記事

筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。