健康・医療の豆知識

人は危機の瞬間、世界が本当にスローモーションに見えてくる!

危機の瞬間の表情
Written by すずき大和

SF作品の中では、「人間の脳は10%しか機能していない」というフレーズをよく見ます。

2014年、リュック・ベンソン監督、スカーレット・ヨハンソン主演、フランスで制作したSFアクション映画「ルーシー」という作品も、まさにそれがうたい文句のストーリーでした。脳の機能を100%引き出せるようになってしまう女性が暴走していく様子が描かれています。


実際の脳の活動をモニターしてみると、一日を通して、その都度さまざま複雑な神経回路を経由しながら、ほぼ100%の領域を使っていることがわかっています。

つまり、「10%説」はマユツバです。なんかつまんないですけど。

が、2016年5月、所変わって日本の大学の先生とOGのコンビが、

“人間の脳にはやはり普段は使われていない遊び部分があり、

いざという時に「火事場の底力」を発揮するようにできてるんじゃないか”


と、思いたくなるような、ちょっと胸躍る(?)研究発表をしてくれました。



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日本人が発見した「火事場の底視力!?」

視覚の時間精度

千葉大学文学部認知心理学研究室の「一川誠教授」と文学部の卒業生「小林美沙さん」のふたりは、実験観察により、

“人間の視覚は、命の危機を察知した瞬間、急激に精度を上げ、通常よりゆっくり見えるようになる”


ということが確認された、と発表しました。

俗に「事故にあった時、景色がスローモーションになる」っていわれているアレです。

短時間に処理できる能力のことを『時間精度』といいます。危機回避のために、視覚の時間精度は、瞬間的にアップすると見られます。

「アッ危ない!!」

っとなった瞬間、人間の目はそれまで見えていなかった多くのものをしっかりはっきり見定める目になるようです。

そして、たくさんの情報を見ているせいか、感覚的には一瞬の長さが普通よりも長く感じる、というのです。

大学生に画像観察してもらう実験

実験は、16名の学生(女性9名、男性7名)に協力してもらい、行われました。

危険な印象のものと安全な印象のもの、全部で24枚のカラー画像を1枚ずつ見せていく実験です。

まず、各画像を1秒間提示した後、10~60ミリ秒の範囲でモノクロ画像に切り替えます。切り替えて、どれくらいの時間で気付くか、はたまた気付かないかを調べました。


すると、危険を感じる画像を見た時の方が、安全な画像よりも短い時間で切り替えに気付く傾向がはっきりしました。つまり、“危機には視力の精度は高まる”ということです。

また、同じ画像を0.4~1.6秒の範囲で提示し、「1秒間たった」と感じた時の実際の時間を測定しました。

すると、危険な画像のほうが、安全な画像よりも短い時間で「1秒」と感じていました。つまり、

“危険を察知すると、時間がたつのが遅く感じられる”

ということが、これによって証明されたといえます。


危険度が高まると本当にスローモーションになるのか

実験データのグラフを見るとわかりますが、今回、時間の感じ方の違いは、わずかに0.03~0.04秒程度なので、危険な画像を見ている時も“スローモーション”というほど遅く感じているわけではありません。

が、屋内で、安全だとわかっている状況で画像を見ただけでも、それだけの差が出ているので、本当に自分自身が事故の当事者として車にはねられる瞬間ともなれば、もっともっと視覚精度が上がり、時間もゆっくりに感じられることは、十分考えられます。

こればっかりは、本当にはねられる体験をしてもらうわけにはいきませんので、どの程度のスローモーションかは、検証しようがありませんが・・・・。

しかし、それだけはっきり見えて、ゆっくりに感じるのならば、回避のための判断や行動を取れる可能性は確実に高まるでしょう。これは、人間に備わっている野生の本能みたいなものですね。

やはり、人間の脳の潜在能力の中には、まだ発見されていないものもあるかもしれません。

また、スポーツ選手が自己暗示によって肉体の限界を超える力を発揮するように、訓練すれば、危機一髪じゃない時にも、驚くほどの視力を発揮できるようになるかもしれません。というか、エスパ―って、そういう類の人なんでしょう。

なんだかちょっとワクワクしてきませんか。どこかのヒーローもいっていますが、

「人間の可能性は無限大だ!」

と信じてみたくなってきました。

まさケロンのひとこと

超能力者、自分たちが知らないだけで、世界中にけっこういるのかもね~!

masakeron-love


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。