本・読書

国内旅行で読書するならオススメしたい作家3選

Written by Gao

旅行先でのちょっとした空き時間の読書というのは、いつもと違う空気感に刺激されて、いつもよりも記憶に残っていることもしばしば。だから、旅先での読書では、いつもと違う人生にとって意味を与えてくれるような

「純文学」

がオススメです。

とはいえ、純文学を読み慣れていない人が、いきなり長編を読み始めても挫折するのは目に見えています。まして、旅先の、ちょっとそわそわした時間に、落ち着いて長編を読むのは至難の業でしょう。

そこで、今回は、国内旅行で読書するのにぴったりな、

「珠玉の短編を多数生んできた作家3名をピックアップ」

して紹介します。3人に絞るのは正直心苦しいものがありましたが、なるべく具体的な理由で3人に絞っていますよ。



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芥川龍之介

芥川龍之介の著作は、ほぼ全てを「青空文庫」で読むことができます。さらにいえば、彼は書き残した作品の全てが短編です。無料で読める短編の名手、ということで、今回紹介する作家の筆頭にあげさせていただきました。

作家についての総論を一言で語るのは非常に難しいのですが、あえて言うのなら、

『芥川の小説は、説いて聞かせるようなわかりやすさと、豊富な語彙がそこはかとなく醸す奥深さに魅力がある』

といってもよいでしょう。

だから、旅先で読めば、きっとあなたの感性を開いてくれるので、旅先での経験をより素晴らしいものにしてくれることでしょう。

川端康成

川端康成の場合は、言わずと知れた「伊豆の踊子」をオススメします。教科書で読んだことのある人も多いでしょうが、義務感から解き放たれて読むのと、そうでないのとは大きな違いがあります。

また、伊豆の踊子は50ページいかない手頃な短編です。きっと2泊3日くらいの国内旅行なら3回くらいは読めてしまいます。それでいいのだと思います。名作と呼ばれる文学は金鉱のようなもので、繰り返し読めば読むほど、新しい発見が生まれます。

『今までの解釈とは違う解釈が、ある瞬間に生まれる・・・・・・。』

そんな経験が旅先で生まれることは、あなたと人生との向き合い方を変えてくれる良い機会になることでしょう。

志賀直哉

最後にあげるのも、短編の名手として知られている志賀直哉です。志賀直哉といえば、「暗夜行路」が有名ですが、あれは長編ですので、旅先での読書には向きません。まあ、長旅の場合は暗夜行路をじっくり読むのも良いのかもしれませんが。

さて、志賀直哉がなぜ旅先での読書におすすめなのかというと、

『あっさりとした自己主張のない文章だから』

です。とてもとても普通の人には書くことはできないのですが、「これなら自分も書けるかも」と思ってしまうくらい平易に文章を書いています。

例えば、名作「城の崎にて」を読んでみてください。何気ない旅先での情景でのスケッチなのですが、これなら書けるかもと思いませんか?実際に書けるかどうかはともかくとして、書けるかもと思えることが重要なのです。

「書けるかも」と思ったらぜひあなたも紀行文を書いてみてください。いつもと違う場所と読書が与えてくれたインスピレーションをひとつのカタチにして残しておきましょう。

今回はあえて誰もが知っている作家3名をピックアップしました。けれども、実際に読んだことがある人は意外と少ないのではないでしょうか。旅をひとつのきっかけとして、純文学の世界の扉を叩いてみてはいかがでしょう。

純文学というジャンルはとっつきにくいように思えるかもしれませんが、実は一行一文にハッとさせられる瞬間がつまっている場合があるので、短期決戦の小説でもあるのです。

純文学で感性を研ぎ澄ませば、何気ない旅先での出会いが、かけがえのない出会いへと変わることがきっとありますよ。

まさケロンのひとこと

短編小説ってムダなところがなくて飽きがこないからスラスラーっと最後まで読めちゃえるよね。

masakeron-love


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筆者情報

Gao

三十路を前にしてフリーライターとして独立。収入は少ないながらも、やりがいのある仕事に囲まれて充実感のある日々を送っています。趣味は読書とランニングすること。