健康・医療の豆知識 食事療法・治療食

○○制限食って健康的なの?偏食ない食事がからだにいいのでは?

目の前に並ぶ食品
Written by すずき大和

子どもの時、親や先生から、

「何でも好き嫌いなく食べないといけません」

て、いわれませんでしたか?

でも、大人になった今、

海の向こうでは「ベジタリアン」がもてはやされ、

日本では「糖質制限食」がダイエットに良いとブームになっています。

宗教的な理由はともかく、

  • “健康のため”
  • “ダイエットのため”

ということで、特定の食品群を食べない食生活が奨励されるのって、

「偏食がからだにいい場合がある」

ってことなのでしょうか?



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ベジタリアンはヘルシーなのか

菜食主義とベジタリアン

中世の日本は“殺生(せっしょう)を嫌う”仏教の影響で、家畜の肉や乳製品は食べない食文化でした。庶民は、狩猟した獣や魚、卵、鰹節などは食べていましたが、お寺の僧侶たちは、徹底して植物素材のものしか食べない“精進料理”でした。

日本語の『菜食主義』は、最初は

“魚と野菜を中心にした純和食な食生活”のことを指していました。

そのうち、和洋中その他もろもろいろいろな食事を摂るようになり、欧米文化の『ベジタリアン』思想も入ってくると、その直訳として

“魚や動物の肉を食べない人”

の意味で『菜食主義』ということのほうが多くなりました。

動物愛護や環境保全意識が根本

『ベジタリアン』の名称で、肉と魚を食べないことが奨励されるようになったのは、19世紀の終わりころのイギリスが最初です。

しかし、実際に

“生き物を殺して食べることをしない”

という宗教の戒律や、考え方は古代からありました。

肉食に偏りがちな欧米では、野菜中心の食生活はヘルシーなイメージがあります。が、ベジタリアンの多くは、健康志向というより、宗教も含めて動物愛護や環境保全の意識から選択している人が多いです。特定の場所に隔離して家畜を飼ったり、動物を苦しめて殺す行為をして食物を得ることを嫌悪する文化が、ひとつのライフスタイルとして広く認知されています。

ベジタリアンの割合の高い、インド、アメリカ、イギリス、イタリア、ドイツなどに行くと、公共のレストランなどにはベジタリアンのためのメニューが用意されていることが普通になっています。

気を付けないと栄養が偏るのは確か

からだの中で作ることができない必須栄養素の中には、動物性食品からしか摂れない栄養もあります。ベジタリアンの場合、それをきちんと補うよう、いろいろ工夫を凝らしているのが常です。

  • 大豆などの植物性アミノ酸を十分摂れるようなメニューにしたり
  • 発酵食品や脂肪酸を取り入れて、不足しがちなビタミン・ミネラル類を補ったり
  • 卵や乳製品はOKな人は、それらを意識して摂るようにしたり

ヴィーガンと呼ばれる動物性食品一切食べない人などは、サプリメントも活用しています。

大豆食品や発酵食品が豊富な従来の和食のお惣菜は、栄養面に優れたベジタリアン食として評価されています。しかし、世界には宗教戒律が厳しい環境で育つ成長期の子供の発育不良など、問題も多くあります。ベジタリアンとして健康に生きるためには、とても多くの注意を必要とするのです。

糖質制限食は痩せられるけれど・・・

糖質制限食とは

1970年代、アメリカの医師が提唱し、世界でブームになった『アトキンスダイエット』が、21世紀になって『糖質制限ダイエット』と呼び名を変えて、再びアメリカや日本でブームになりました。70年代当時も今回も、提唱されているやり方と理屈は変わりません。

ご飯やパン、麺類などの炭水化物(糖質)が多いものを食べると、急激に「血糖値」が上がり、からだは「インスリン」というホルモンを分泌します。インスリンは、皮下脂肪の増加を促す働きがあり、太りやすくなります。

“糖質で摂っていた分のカロリーを脂肪やたんぱく質など他の栄養素で摂ること”が、

『糖質制限食』です。

“ご飯やパンは制限しても、おかずは制限なく食べていい”


というのがポイントです。インスリンの分泌が抑えられるため、同じようにおなかいっぱい食べても太りにくいのです。

糖質制限のデメリット

糖質はからだを動かすエネルギー源です。特に脳は24時間働き続けていますから、常に糖質を補給する必要があります。エネルギー不足で働きが鈍ると、集中力が続かなくなってぼーっとしたり、脱力感に襲われたりします。

からだは蓄積された脂肪やたんぱく質から糖を作ることができますが、糖質が直接エネルギー源になるよりも効率が悪いので、極端な糖質制限は一時的に低血糖症状を起こしやすくなります。

糖質制限食を先頭だって奨励している「高雄病院」『江部康二』理事長は、

“人間のからだは本来糖質制限食に特化・適合している”

と主張しています。

人類は1.万年前に農耕を初めたことで、炭水化物を主食にする生活となりましたが、その前の約700万年間は、狩猟・採取生活・・・つまり糖質制限食の生活でしたから。

しかし、その1万年の間に人の消化器は確実に糖質代謝に適応しており、高たんぱく、高脂肪の食事は、内臓に大きな負担をかけます。糖質制限食を1年以上続けていると、

  • 便秘
  • 頭痛
  • 下痢
  • 発疹

などの症状が出てくることが、多くの症例で報告されています。

糖質制限食は、おかずはバランスよく何でも食べることを奨励しているので、必須栄養素が不足することはないといわれていますが、やはり極端な糖質カットは、決して健康的ではないようです。

まさケロンのひとこと

糖質カット、人によっては大丈夫なんだろうけど、人によってはまずい場合がありそうだね。
やってみなきゃわからないかも?!

masakeron-surprised


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。