料理・調理

オブラートアート?牛乳ラップ?食べるラップの常識が変わる!

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Written by すずき大和

鋭い言葉でズバっといわず、当たり障りない柔らかい言葉で遠回しにいうことを

「オブラートに包んだようないい方」

と表現することがあります。

30代以下の人はほとんど使わない表現らしく、ネット記事で見かけることは確かに少ないかもしれません。新聞などの紙媒体の記事ではまだよく使われているので、若い人でも、この言葉の意味を正しく理解している人は、案外いっぱいいます。

が、「オブラートが何なのか知らない」という人は、思いのほか多いらしいです。

  • 表面が溶けやすいキャラメルなどを包んで、手がベタベタにしないようにする
  • 苦くて粉っぽい散剤を包んで飲むと、子どもや高齢者も飲みやすくなる


という用途で主に使われてきた、いわば「食べられるラップ」です。

とはいえ、最近はオブラートに包まれたお菓子は駄菓子屋さんくらいにしか売っていないし、散剤を飲みやすくするためにはゼリーが使われています。ますます「知らな~い」という人が増えていきそうです。

が、そんな地味な食品ラップの注目度が、ここへきてちょっと上がっています。



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食べられるラップが、料理をアートにする

SNSで流行の「オブラートアート」って何だ?

2016年初めくらいから、オブラートを使って作る料理のデコテクニック

『オブラートアート』

が、インスタグラムを中心に広まっています。

初めは、キャラ弁アイデアのひとつとして出てきたのが、スイーツのデコレーションなどにも転用され、パンやクッキーなどの焼き菓子等の飾りにも使われるようになりました。

まずは、どんなものか、いくつかメニュー(作品!)を見てみましょう。

1,おにぎりをオブラートアートで包んだキャラ弁


2,ケーキのデコレーション


3,発酵が終わったパンに貼って焼き上げるとこうなります


ね、従来のキャラ弁より、クオリティ高いでしょ。

筆でお絵かきが面倒くさくない人なら誰でもできる

オブラートアートの作り方は至って簡単、絵の具でお絵かきすることが嫌いじゃない人なら、特に絵心がなくても、誰でも失敗なくできます。レシピ投稿サイトなど検索すると、わんさか出てきますから、良かったらお試しください。

  1. 下絵の上にオブラートを置き(衛生上、直接置くより透明な下敷きやガラス版を使うと良い)、食用着色料を使い、なぞって絵を描く。
  2. 上にもう一枚オブラートを重ねる。
  3. 適当にカットして、アートしたい所に置く、巻く、貼り付けるだけ。


アニメキャラクターなど、アウトラインを描きたい時は、最初にアウトラインだけなぞり、その上にもう一枚オブラートを重ねて色付けし、さらにもう一枚カバーするオブラートを乗せる、という3枚重ねにすると、ラインもにじまずにきれいに仕上がります。

絵心のある人なら、既存の絵をなぞらず、自分で好きな絵を描くことができます。まさに、食で表現するアートの世界ですね。

感じいい個別包装、ゴミを出さずに可能にする牛乳ラップ

酸素を通さない食用ラップ開発

オブラートはでんぷんを原料に作られています。空気を通して水にも溶けるので、食材に貼り付けやすく、薬を飲むのにも適しています。が、空気が通るため、“食材の乾燥防止”の効果はあまりありません。

そこで、

『食べられるけれど、空気は通さないラップができたら、乾燥や雑菌繁殖から食材を守る包装材としても使えるのではないか』


と考える研究者が出てきました。

お菓子など、食べる分だけ個別包装した上で大袋に入った加工食品が、衛生的だと好まれる傾向があります。個別に密閉包装されていると、食べ残しの保存が効くことも重宝です。

が、エコな時代に反して、個別包装分のプラスチックゴミがたくさん出てしまうのが難点でした。これを食べられるラップにできないものでしょうか。

2016年、アメリカの研究チームが、酸素を通さないけれど食べられる食品ラップを、ついに世界で初めて開発しました。

牛乳のタンパク質から作るラップは酸素遮断効率抜群

このラップは牛乳に含まれるタンパク質「カゼイン」から作られています。酸素の遮断効率は、従来の石油から作られるラップフィルムの500倍近くあり、密閉して腐敗・乾燥防止するラッピング材として、有効に働くと考えられています。

英語ですが、ニュース動画を貼っておきます。カゼインをシリアルに直接スプレーコーティングしている絵も出ています。牛乳をかけてもフニャっとせず、サクサク食べられます。


サンドイッチやチーズスティックなど、乾燥させたくない食品の内側の個別包装に使うと、みずみずしい美味しさが保たれ、ラップを剝がさず食べれば手も汚れません。ゴミも軽減されます。

3年後くらいの商品化を目指して研究開発を更に進めるそうです。常温の中では高温・湿度への耐性が強いので、土に還るエコな外装パッケージとしても使えるよう、様々なアプリケーションテストを行っているとのことです。

商品化されると、オブラートのようなもろさとは異なる、新たなイメージの食品ラップとして、また消費者自らが様々な使い道を考えていくような気もします。今度はどんなアートが生まれることやら・・・楽しみです。

まさケロンのひとこと

料理の視覚効果って想像以上に大きいし、ワクワクできることが増えるっていいよね。

masakeron-love


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。