なぜ乾燥すると静電気が起きやすいのか?
バチッ
季節はもう秋。ついこのあいだまで、ぎらぎら照りつける太陽を仰ぎながら、ひたすら汗を拭いていたと思っていたのに、すっかり肌寒くなってきました。本当に1年って早いですよね。
空気が乾燥する、この季節につきものの現象といえば…
ドアノブをつかもうとしたときに、
「バチッ」
という音とともに手がしびれる、あのお馴染みの「冬の風物詩」
そうです。静電気です。
地味だけど、イヤな現象ですよね。特にあの「ピリッ」とする痛みというかしびれというか、要は感電しているということなんですが、うっかり電車の手すりに触れたとたん、静電気が発生して「うわあ」などと声をあげてしまい、ちょっと恥ずかしい思いをしたりしませんか?
なぜ乾燥すると静電気が起きやすくなるのかというと、夏のように湿気が多い状態では、空気中の水分が静電気を吸収してくれるのですが、乾燥した状態ではそれが起きず、静電気が溜まっていくからだそうです。
体質ではない
最近知ったのですが、静電気は「体質」とは無関係なのだそうです。
「自分は静電気が起きやすい体質だ」などという人がいます。実は筆者もその一人、その根拠は、とにかく静電気の発生頻度が多いからです。
専門家によると体質は全く関係ないそうで、一般的には「着ている服の素材の組み合わせ」が発生頻度に影響しているそうですよ。
もっとも静電気が発生しやすいのが、ウールとアクリルやポリエステルなどの組み合わせです。
これからの季節だと、フリースのアウターにマフラーという組み合わせを選ぶことがありえます。
フリースはだいたい素材がポリエステルであることが多いようです。これにウールのマフラーを組み合わせてしまうと静電気が起きやすいというわけです。
逆に静電気を防止したいときは「同じ素材のもの」を組み合わせるとよいそうです。例でいえばマフラーをポリエステルやアクリル素材のものに変えれば静電気防止になります。
静電気だからといって侮れない
静電気って?
静電気はなぜ起こるのでしょうか?
「ものとものとがこすれあって発生した電気が蓄積されたもの」が静電気です。
ドアノブなどの金属に触れることにより、放電されます。ときには数千ボルトもの電圧に達することもあり得るので、けっして侮れません。
コピー機などにも応用されている
どちらかといえば嫌われものの静電気ですが、実は身近な電子機器に応用されていることはご存知でしたか。
コピー機やレーザープリンタは「静電気を応用して印刷する仕組み」を採用しています。
パソコンなどの電子機器を壊してしまうこともある
静電気について、最も注意したいのは状況によってはパソコンなどの電子機器の故障の原因になりえるということです。
パソコン操作中に放電してしまった場合、基板上の電子回路を破壊してしまうこともあります。
またスマートフォンも同様、静電気が原因で壊れてしまう可能性は十分あるのです。
予防方法のひとつとして、「パソコンを操作する前に金属に手を触れ放電する」という方法があります。
また、「加湿器などで湿度を上げておく」のも効果的です。
静電気って「着ている服の素材の組み合わせ」で発生頻度が変わってくるんだね。でも好きな服着たいし、いっそのこと静電気除去グッズを携帯するのがいいかも。