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熱中症で病院搬送。つらい体験から学んだ「驕り」と「優しさ」と「揺れ」

Written by 言祝(kotoho)

とうとう熱中症に

突然のしびれ

先日、筆者は熱中症になり、救急車で病院に搬送されました。幸いなことに、大事には至りませんでした。

筆者にとって熱中症で苦しむのは初めての経験です。また、救急車で病院に運ばれるというのも初めてでした。

今回の経験を通じて感じたことをお話しします。参考にしていただければ幸いです。

それが起きたのは、15時を少し過ぎたぐらい。何の前触れもなく、手がしびれてきました。今まで経験したことがない、しびれです。

しびれといえば正座したときのジンジンとしたものを想像することでしょう。ところが心臓の動きに合わせて、ボワン、ボワンと波打つようなしびれだったのです。

「なにこれ?」

突然のことに、自分でも何が起きているのか全く把握できませんでした。

そのとき筆者は、屋内で作業をしていました。

保管されている資料などの整理だったので、軽作業の範疇です。当日はすこし日差しが和らぎ、予報では前日よりも2度程度低い気温だったはずです。

空調をつけたばかりだったため、室内は若干蒸し暑いと感じるものの、不快ではありませんでした。

筆者を含めて二人で作業していましたが、異常が起きたとき、同僚は不在で、筆者ひとりだけだったのです。



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頭痛、吐き気、意識不明

しびれから、間を置かずに、今度は頭痛と吐き気が襲ってきました。頭痛については鈍い痛みで、頭が重くなるといったほうが近いです。

さらに、全身がほてっているように感じ、ここまできて「熱中症」という言葉が頭をよぎりました。

すぐに外に出ました。空調が効いた室内で横になっていたほうがよかったのかもしれませんが、おそらく、室内で嘔吐してしまってはいけないと思ったのでしょう。

また、その日は風が吹いていたので、風にあたれば改善されると判断したのだとも思います。

作業していた場所は、敷地内ではありましたが、普段使っている棟とは別になっています。外は中庭のようになっていて、日差しを避ける屋根もあり、日陰に入れば涼しさを感じました。

でも、しびれも頭痛も吐き気もおさまりません。

座り込んで途方に暮れていると、戻ってきた同僚が話しかけてくるのが分かりましたが、そこから先はよく覚えていません。
意識がとんでしまったのです。

原因は「驕り」そして優しさに触れる

命に係わるということ

後から聞いた話では、最初のうちは受け答えをしていたので意識はあったのだそうですが、本人は、何も覚えていません。意識が戻ったときには3~4人がのぞき込んでいるのがわかりました。

「大丈夫ですか?」
「いま救急車が来ますからね」

そうか、救急車か…。

手のしびれはほとんど治まっています。首筋や脇の下、太ももの付け根などにあててある保冷剤のおかげです。健康管理室の女性による処置だとのことでした。

ほどなく救急隊員が到着。意識があるのを確認すると、ストレッチャーに乗せ、救急車へ。車内で血圧、体温などの簡単な検査を実施し、病院へ受け入れ可否確認のための連絡。

この間、救急隊員たちの動き、筆者への質問など全く無駄がなく、スピーディでありながら、確実でした。人の命がかかっていると、人間はここまで完璧に近づくことができるのかと、自分の状態も忘れて、涙が出るほど感動しました。

搬送先はすぐに決まりました。到着まで5分もかからなかったと思います。

医師からは「入院の可能性もある」と言われましたが、検査の結果、特に問題がなかったため、点滴が終わり次第、帰ってよろしい。ということになりました。大事に至らず、本当に良かったと思います。

熱中症が教えてくれたこと

なぜ、熱中症に罹ってしまったのでしょう。繰り返しますが、当日は比較的過ごしやすい陽気だったのです。

原因は、筆者の「驕り(おごり)」だったのでしょう。自分はしっかりと対策をしているから、熱中症とは無縁だと高をくくっていたのです。

そんな態度だったから、のどが渇いたので飲み物を飲むだけだった行為を

「熱中症予防のための水分補給」

と勘違いしていた。それなのに

「水分補給はしっかりしている」

と危機感がなかった。まさに自業自得です。

そんな筆者を、必死になって介抱してくれた職場の人たち、意識が戻ったとき、笑顔で喜んでくれた健康管理室の方、救急車を誘導してくれた警備員さん、筆者がいなくなった穴を埋めてくれた同僚たち、そして救急隊員の方々、忙しいなか、診察してくれた医師と看護士さん。

ほんとうにありがとうございました。

いまの世の中、ギスギスしがちですが、久しぶりに人の優しさに触れることができました。

さて、最後に、どうでも良い話ですが、

救急車って結構揺れます。

まさケロンのひとこと

この暑い季節、日本は湿度も高いし熱中症の危険はみーんなにとって身近なものだよね。外仕事してる人はヤバイってわかってる人が多いと思うけど、屋内作業だと大丈夫だろ~って思いがちかも。水分と塩分とほかにもいろんな栄養とって、仕事も大事だけど、暑さに負けないで生きのびることが大事だからね!一緒に頑張ろう!(まさケロンも普段太陽の下で溶けそうになりながら働いていますのでよければ応援してやってください)

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筆者情報

言祝(kotoho)

映画オタク。日課は読書。最近は料理にハマっています。座右の銘は「好奇心を失ったら、そこで終わり」