タクシー

タクシーで「新人ドライバーステッカー」提示。これは革命かも

Written by 言祝(kotoho)

新人が運転しています

堂々と宣言

あなたがタクシーを利用しようとして、ふと見ると

「新人が運転しています」

と書かれていたら、どうしますか?

新人ドライバーが運転しているということは、道に迷う可能性が大いにあります。

「○○まで、お願いします」

「…すみません、道わからないんで、教えてもらえますか?」

なんていうやりとりをしなければならなくなるかもしれません。

時間に余裕があればそれもいいでしょう。

でも、急いでいるときはちょっと避けたいかもしれませんね。

新人が乗車するタクシーに「新人ドライバーステッカー」を提示します、というニュースを見たときに筆者は

「これはタクシー業界に革命を起こすかもしれない」

と本気で思いました。

乗務員が新人、というタクシーにとってある意味マイナスであることを堂々と宣言してしまうというのですから。

言い訳にしない

大手タクシー会社「日本交通」が入社1年未満の乗務員が乗車するタクシーに対して「新人ドライバーステッカー」を提示すると発表しました。
以下、プレスリリースです。


このステッカーは、入社1年未満の新人乗務員が乗車するタクシーが対象となり、左の後方とびらに提示されるというもの。

プレスリリースでは都内で本格的な実施を行うのは日本交通がはじめてと伝えています。

これは

「新人が運転していることを明確化することで安心して利用できるような環境を提供」

することを目的としているそうです。

日本交通の営業区域が東京23区、および武蔵野市、三鷹市全域と広範囲にわたるため乗務員が地理に熟知するためには1年以上の実務経験が必要になってしまい、1年未満の乗務員はどうしても地理知識が不足してしまうのだそうで、日本交通としてはそのような背景があっての措置らしいのです。

新人であることを言い訳とせず、精一杯頑張ります、と前向きに宣言しています。



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新人が「新人です」と言える環境

最初はみんな新人でした

筆者は個人的にはこの「新人ドライバーステッカー」はとてもいいアイデアだと思うのです。

タクシーに限らず、ビジネスの場において新人はマイナスイメージで見られてしまうことがほとんどです。

  • スピードが遅い
  • 知識が足りない
  • 自信のなさが相手に伝わってしまう

など、厳しい目で見られがちです。

でも、どんなベテランであっても最初はみんな新人でした。

研修で教わることは業務のために必要な最低限のことであって、いわば地図のようなものであり、地図を頼りに現場という地形を自分の足で歩いてみて、初めて見えてくることこそ大切なものなのです。

だけど、それを自分にしみこませるにはどうしても時間がかかってしまう。

新人の目標にもなる

「新人ドライバーステッカー」は新人乗務員にも、利用者にもメリットが見込まれるもののように見えます。

利用者としては、たとえばとても急いでいる場合は、新人乗務員であることを理由に利用を断ることもできるわけです。

乗務員にとっては寂しく感じるかもしれませんが、車内でトラブルになるよりはずっと良い。

逆に、特に急いでいない場合、

「目的地までの道順はよく知っている。新人さんに教えてあげるつもりで利用してみるか」

という考え方も成り立つわけです。言い換えるなら、ちょっとしたコミュニケーションの場が生まれるということになります。

新人ドライバー側に立てば、

「いまはステッカーを貼っているけど、頑張っていろいろと覚えよう」

という目標になるわけです。目標があれば人は頑張れます。目標のためなら覚えるのが楽しくなったりする。

新人が「私は新人です」といえる環境を実現したということに筆者は拍手を送りたいと思います。

この「新人ドライバーステッカー」は2015年5月8日から都内で順次実施されています。

もし見かけたらぜひ応援してあげてください。

まさケロンのひとこと

「タクシードライバーだったらマニアックな道もお店も知ってるでしょ」とか思われてそうで、新人ドライバーはプレッシャーだったと思うんだよね。「新人ドライバーステッカー」みたいな、働く側のことも考えた取り組みは大賛成!

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筆者情報

言祝(kotoho)

映画オタク。日課は読書。最近は料理にハマっています。座右の銘は「好奇心を失ったら、そこで終わり」