明日6月24日は
ドレミの日
という音階と音階名は11~12世紀にかけて確立し、17世紀にほぼ今の形で完成しましたが、イタリアで初めてその音階が発表されたのが、1024年の6月24日でした。
聖ヨハネの日の集会で、聖歌を指導する修道僧グィード・ダレッツォが、一節ごとに最初の音がドレミの音階に沿って上がっていく聖歌を使って、
の音階を示しました(ウトは17世紀にドに変わります)。
「ドレミ」を使わない国のほうが多い
音名は国によって違う
楽器演奏をする人などが、特定の音を表わすのに「Cの音」とか「Dの音」とか言っているのを聞いたことがありますか?
音にはその特定の周波数に合わせて、全部名前(音名)がついています。
1オクターブの音名を
で表わすのは英語式です。
器楽の楽譜読みは日本でも英語式やドイツ式(CDEFGAH)が使われることが多いです。
日本にも日本独自の音名
っていうのがあります。
音名が「ドレミ」なのはイタリアとフランスくらいです。
フランスではウトはユトに変わって
となっています。
音階を表現する“ドレミファソラシド”
あれ?
日本は「ドレミ」ですよね。
実はドレミは音名ではなく音階名(階名)です。
ピアノの鍵盤の真ん中のドから白い鍵盤を順番に弾いた音階がハ長調の“ドレミファソラシド”です。
隣の音との高さの差は、白黒の鍵盤ひとつが半音です。
隣の白い鍵盤との間に黒があれば、鍵盤ふたつ分なので全音になります。
音程差が
になるように弾くと、どの鍵盤から弾き始めても
と聞こえるようになります。
ハの音から始まる“ドレミファソラシド”を使った曲はハ長調です。
音名は変わりませんが、階名は調によってドの音が変わっていきます。
歌唱のための音名が「階名」
メロディを正しく覚えるには音階を意識しながら歌うこと
グィード・ダレッツォがドレミを作ったのは、聖歌隊の子どもたちが讃美歌を覚えるのに難儀していたのを改善しようとしたためです。
音階名(階名)で歌うことで、正しい旋律を早く覚えられることを提唱していきました。
それまでは、一音で表現する音名もなかったので、音階名を歌いながら覚える、ということはなかったのです。
旋律を歌うための階名(ソルミゼーション)は、その後他の国にも広がって行きました。
その国独自の階名を作った国もありますが、多くの国が今も階名として「ドレミ」で歌っています。
日本も一時期はメロディーを歌うのに「ドレミ」ではなく「ハニホ」を使った時代がありましたが、今はすっかりドレミです。
「ドレミの歌」は知っているのにドレミは知らない
サウンド・オブ・ミュージックは、オーストリア人の話ですが、アメリカの映画会社が英語で作ったアメリカ映画です。
中でもドレミの歌は有名ですが、実はアメリカに限っては、あまりドレミの音階が発達してこなかったようで、子どもの音楽の時間にも教えないところが多いそうです。
古い映画を覚えている年代は「ドレミの歌」くらいは知っていますが、子どものなかには全く知らない子も多いのだとか。
世界的な音楽アーティストがたくさんいるのに、彼らは階名で歌ってメロディーを覚えることはしなのでしょうか?
アメリカ以外の多くの英語圏では、音名は“CDEFGAB”ですが、ドレミの音階は歌われている国が多いです。
Sから始まる階名がソとシとふたつあって間違いやすいので、いつの頃からかシはティになっています。
「ドレミの歌」の英語の歌詞でも「シ」は「ティ」ですね。
五線譜の楽譜は世界共通ですが、音名は国それぞれで、でもドレミは広く知られています。
といっても「ドレミの歌」を作った国では案外誰もドレミを使わない・・・
というちよっとややこしいお話でした。
バンドなんかで、ギターとかベースをやったことある人は、「CDEFGAB」って音名のほうが慣れてるんやないかなぁ~
コードとかでよく使うやんな!