風邪

本当に効き目のある風邪の民間療法/昔の人の知恵って凄い!

Written by すずき大和

朝夕徐々に冷え込みを感じる季節となりました。空気も乾燥してくると、あっという間に風邪やインフルエンザの流行の季節を迎えます。

日本にも世界にも、

風邪の時はこれが効く!

と昔から言い伝えられている民間療法がいろいろあります。

中には、なんだかおまじないみたいなものもありますが、今もなお効果が認められて、多くの人が試している方法も少なくありません。

昔の人の知恵って、そうそう馬鹿にできないものらしいです。



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風邪薬って、本当は飲まないほうがいい?

薬は自然治癒能力を抑えてしまうことがある

風邪は、ウイルスによる感染で起きます。市販の風邪薬は、諸症状を緩和するために効果を示すものですが、根本的にウイルスを退治するものではありません。ウイルスをやっつけるのは身体の中の免疫などの機能です。

体温が高くなると、免疫機能がより働きやすくなり、ウイルスの増殖速度が弱まるため、身体は風邪を治そうとして熱を出します。しかし、そこで熱を下げる風薬を飲んでしまうと、治りがその分遅くなってしまうこともあります。

また、軽い初期症状の時に強い風邪薬を飲むと、副作用のほうが辛くなる場合もあります。

飲んだ方がいいことも、飲まない方がいいこともある

では、薬を飲まないほうがいいのか、というと、一概にそうとは言い切れません。

咳や鼻水などの症状を緩和する薬は、自然治癒を妨げることはなく、咳などで体力を消耗するのを抑えることで逆に治癒力を促進します。40~42度の高熱になると、ほかの部分が参ってしまうので、激しい高熱の時は解熱剤を飲んだほうが楽になります。

症状ごとに成分をカスタマイズして飲めばいいのかもしれませんが、市販の薬はいろいろな症状に総合的に効くように、まんべんなく成分が入っているものが多く、いい効果も悪い効果ももたらしてしまいます。結果的に、薬を飲んだ方が治りが遅くなる人も出て来るわけです。

ただ、早く治す方がいい、ともいえない場合もあります。人によっては、薬を飲まず二日間仕事を休んで発熱させて完全に治してしまいたい人もいます。

風邪でも仕事にはいかないといけない場合は、薬で熱を下げてちょっと楽になりながら、4~5日かけてゆっくり治すほうが良い、ということもあります。

民間療法の見極めポイント

風邪を根本から治すには、自然治癒力を高めることが大事

結局、薬は飲んだ方がいいのか悪いのか、よくわからなくなってしまったようですが、大事な点は、

本来、風邪を治すには、身体の免疫力を高めて自然治癒を促進することが一番

だということです。

薬は、その働きを助けつつ、身体に無理をさせない程度に症状を抑えるものと考えるといいのかもしれません。その加減を考えながら、自分の症状にあった治療の仕方を見極めることが大事です。

例えば、眠くなる成分の入った風邪薬があります。仕事しながら眠くなるのは困る人もいますが、これももとを正せば、よく眠ることは免疫力を高めて治癒を早めるので、よりよい休養をとるために睡眠導入効果があるわけです。

でも、どうしても眠っちゃいけない人は、睡眠とは違う方向で免疫力を高める効果をもたらす療法をとることを考えればいいのです。

民間療法はからだの治癒力を高める知恵の宝庫

古今東西多くの人に支持されている民間療法のほとんどが、こうしたからだの治癒力を高めることに効果を発揮する療法です。

よく分析すると、食べ物の成分が代謝を促すものだったなど、からだの働きのしくみにかなった治療促進方法として、ちゃんと科学的に理屈が通っていることがわかります。

自分の症状や状態に応じて、どういう効能が合うのか、という視点で見るようにすると、いい加減なおまじないのような療法に引っかかることもなく、効果的で副作用がない民間療法を見出すことができるでしょう。

では、それを踏まえて、次は効果的と評判のいい民間療法のいくつかをご紹介します。

ひき始めの風邪に試すと効果的な民間療法

卵酒・エッグノック

卵

風邪の民間療法としてお酒を熱して卵をいれる飲みものを飲むのは、日本だけでなく、韓国やヨーロッパでも行われている習慣です。

お酒に含まれるアルコールは、粘膜を乾燥させて炎症を拡大させる効果があるともいわれますが、卵酒やエッグノックでは、日本酒やブランデーなどを最初によく沸騰させるので、アルコール分は多くが飛んでしまいます。

子どもが飲んでも大丈夫ですし、大人もうんと飲み過ぎない限り心配ありません。

アルコールが飛んでも、その他お酒に含まれるアミノ酸やペプチド、ビタミンなどの栄養素は免疫効果を高めます。

飛ばずに残った分のわずかなアルコールは卵の栄養吸収を早める効果があります。血行をよくしてからだを温める働きも、代謝を促して免疫力を高めるのに役立ちます。

卵の栄養素もからだを回復させるのに役立つ成分の宝庫です。

卵白にある

「リゾチーム」

という酵素は、殺菌効果や粘膜についた細菌を鼻水や痰と一緒にからだの外に出してしまう働きがあります。

ちなみに市販の風邪薬にも鼻水症状を解消する「塩化リゾチーム」という成分が使われていますね。風邪のひき始めに熱い卵酒でからだを温めるようにすると、大変効果的です。

冷めると効果が半減してしまうので、ぜひ熱くして飲んでください。ただし、市販の風邪薬との併用は、薬の効果を妨げてしまうので、やめましょう。

生姜・ネギのスープ

白髪ネギ

風邪予防、初期の風邪対策としてよく活用されるハーブとして生姜があります。

生姜に含まれる成分がからだを温め、血流を改善することはよく知られています。それは、末梢神経を拡張する作用によりますが、血行を促進して体温を上げ発汗を促すと今度は熱を発散する作用が働きます。

からだを温めて免疫効果を高めウイルスを活発にやっつけながら、熱が上がりすぎないようにもしてくれる

風邪対策にはまさにうってつけの効能です。

ネギにもまた生姜と同様の血行促進、からだを温める効果をもつ成分が多く含まれています。

この成分は水に流れ出しやすいので、汁ごといただくほうが効果的です。生姜とネギをたっぷり使った温かいスープやみそ汁などを毎日摂ることで、ウイルスが入って来ても撃退できる免疫力を保ち続けるからだを作りましょう。

また、この成分は熱にも弱いので、あまり加熱しすぎず、さっと火を通すくらいに調理することがポイントです。

はちみつ大根・大根飴

大根

江戸時代から広く知られている風邪薬です。

賽の目に切った大根を蜂蜜に漬けただけのものですが、のどのトラブルに大変よく効くとされています。そのまま舐めても、お湯に溶いて飲んでもよく、漬けた大根も食べられます。

大根は消化を助ける成分が有名ですが、消炎効果も高く、ビタミンCも多いため、特に傷ついた粘膜の修復や炎症を抑えるのに効果的です。はちみつも強い殺菌力がある食材なので、咳や鼻水でのどが荒れて辛い症状を和らげます。

体外から入ってくるウイルスは、一端鼻やのどの粘膜にひっかかり、咳や鼻水によって対外に出されます。

粘膜が炎症したり傷ついたりすると、うまく排出できずに体内に悪いものが入ってしまいやすくなるので、のどがイガイガするな、と感じたら、大根飴を舐めておくと、風邪予防にもなります。

消化をよくして食欲を促進する効能も、体力・免疫力アップに繋がりますから、風邪で弱ったからだに優しい風邪薬として、昔の人はよく大根飴を利用したのです。今でも、薬をあまり飲めない妊婦さんなどに重宝されています。

漬けた大根がういてきて、はちみつがちょっとサラっとした感じになったら出来上がりです。一晩で簡単に作れますが、大根の水分が溶けだしたはちみつは、あまり日持ちがしません。作り置きしないで、1~2日分ずつ作って利用してください。

焼きみかん・焼き梅干し

みかん

体験談を見ていると「焼きみかん」「焼き梅干し」の体験談も評判がいいです。

みかんの皮は漢方薬としても使われますが、実は果肉やジュースよりも多くの栄養素が含まれています。

ビタミンCも皮のほうが壊れにくく、焼いてもあまり損なわれません。また

「ナリンギン」

という成分が多く含まれていますが、これは、睡眠の質を向上さたり、のどの炎症を抑える効果がある成分です。

丸ごと皮の表面が黒く焦げるまで焼いて、煤っぽいところをちょっとこそげ落とせば、皮ごと食べられて、よりからだに良いのです。果物は熱を加えると甘味が増し、焼いた香りは焼き芋に似ているので、生で食べるより濃厚な味わいになることも、人気の秘密のようです。

アルカリ性食品の梅干しが血行をよくして抵抗力や免疫力アップに効果的なことは、多くの人に知られています。

強い酸味には殺菌作用もあるので、「天然の抗生物質」などと呼ばれることもありますが、本当の抗生物質と違い、いい菌までいっしょにやっつけないのが梅干しの偉い所です。

加熱することで、さらに発汗・解熱作用が高まり、また味も甘味が出るので酸っぱい梅干しが食べやすくなります。塩見の強めのものは、お湯の中に入れて、箸で実を崩して食べましょう。お湯を生姜湯や番茶にすると、またさらに免疫力アップ効果が上がります。

過信せず、うまく民間療法を利用しよう

いかがですか。ちょっと試してみたくなりましたか?

用意するのにひと手間いる物も多いですが、やたらに風邪薬を飲み過ぎて、だんだん効き目が薄くなってしまうより、経済的にも安上がりな民間療法薬を試す価値は低くなさそうです。

科学薬品と違って副作用がないので、赤ちゃんや妊婦さん、子どもたちにもおすすめです。

ただし、症状が重篤になってくると抗生物質(お医者さんで処方してもらう風邪薬)による治療が効果的な場合もあります。

また、ひき始めから熱の上がり方が急だった場合などは、風邪以外の病原菌(インフルエンザなど)に感染している場合も考えられます。

自己判断で民間療法だけで安心せず、様子を見て効果が追いついていないようならば、ちゃんとお医者さんにいきましょう。

まさケロンのひとこと

風邪は医者や薬に治してもらうものじゃなくって、「自分で治すもの」だもんね。民間療法で免疫高めて風邪とは無縁のカラダを手に入れたい!

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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。