水虫の市販薬はたくさんありますが、どれを試してもなかなか治らない。ちょっとよくなったと思ったら薬が効かなくなったり、治りが遅かったり。そんな時「お酢で治った!」という話を耳にしてインターネットで調べてみたら、さまざまな民間療法を発見。「水虫が治った!」「完治した!」といううれしい声も一緒で、これは試してみるしかない!そう思いますよね。
こんなにある水虫の民間療法
たくさんある水虫の民間療法をご紹介してみたいと思います。
注意!
- この記事は水虫の民間療法のご紹介で、これらをお勧めする記事ではありません。
- 民間療法は調査や検証が行われたものがほとんどありません。
- 効果や副作用にどのくらいなのか不明なものが多い。
- 実際に試されるかたは自己責任にてお願いいたします。
お酢
冒頭でご紹介したお酢です。洗面器にお酢と40℃ほどのお湯に薄め、その中に水虫になっている足をひたします。30分から1時間ほどそのままつけておいて、足の皮がむけるまで毎日繰り返します。
<長所>
お酢は手軽に手に入ります。のんびりテレビでも見ながら気軽にできますね。
<短所>
お酢の臭いがキツイ。水虫で皮膚が裂けているところにお酢をつけるとすごくしみて痛そうです。
木酢酸(もくさくさん)
木桟酸は、炭焼きをするときに副産物としてできます。これも10%ほどに薄め、足をその中につけます。
<長所>
お酢に比べるとお値段が高くなりますが、1リットルのもので1,500円から2,000円と、試しやすい価格です。水虫の治療以外でも、入浴剤のようにお風呂に入れられます。また岡山大学によって、学術的な調査、検証が行われており、
10%以上の濃度の木酢酸液に24時間漬けた白癬菌は発育を止めた(岡山大学学術成果リポジトリ|白癬菌に対する木酢液の発育抑制・殺菌作用より)
と、実際に効果があったことがレポートされています。
<短所>
医学的効果はありましたが、実際に24時間足を木酢酸の希釈液に足を浸すことは不可能です。実際に肌につけて、それが24時間効果を持続するかまでは調査はされていません。
ニンニク
生のニンニクをすり下ろし、水虫の患部に直接塗る、というものです。ニンニクに含まれるアリシンが強い抗菌、抗カビ作用をもつ化合物で、これらが水虫に有効と考えられています。
<長所>
あまり思いつかないですね。強いて言えばニンニクだけを使うので、体に優しいイメージがあります。ですが、「ニンニクで治った!」という人の話を聞いたら試してみたくなるかもしれません。
<短所>
ニンニクのデメリットはやはりその臭いでしょう。水虫に有効と言われているアリシンはニンニクを刻んだりして組織を破壊すると生成される化合物です。皮を剥いて細かく刻んだり、すり下ろしたりしなくてはいけません。準備が大変そうですね。
重曹
お料理からお掃除まで幅ひろく大活躍してくれる重曹。本当の名前は炭酸水素ナトリウムといいます。名前からは化学薬品のような雰囲気がしますが、鉱石の一種で天然素材です。水虫の治療に関しては、皮膚が弱酸性のため重曹の水溶液につけると中和作用を起こし、足の指や、かかとなど、固くなった角質を落としやすくします。
<長所>
お酢と同じで試しやすい。角質が取れるので足がきれいになる。角質のせいで肌が固くなり、それが原因の血行不良も改善できる。
<短所>
重曹そのものに水虫の白癬菌を殺す効果はありません。ただ、古い角質が取り除かれると、水虫の薬が浸透しやすくなります。
まだまだある水虫の民間療法
お酢、木酢酸、重曹の他にも、
- ティーツリーオイル
- 硫黄(取扱に注意が必要)
- 60℃の熱湯や
- 溶かした蝋(ろう)をつける
などの荒療治もあります。
本当に効果があるの?
実際に「酢で治った!」「重曹で治った!」という人は確かに実在します。しかし、冒頭で書いたように、効果や副作用がどのくらいなのか不明なのが民間療法です。本当にお酢だけで治ったのか、例えば、お酢療法を始めたタイミングで通気性の良い靴に履きかえた、など、他の要素で症状が改善したのを「お酢のおかげだ!」と思い込んでいるだけかもしれません。
水虫の民間療法は試す価値がないか
足が白い固い角質に覆われていたら、どんなに効果が高い薬でも患部には浸透しませんね。そんな時は重曹で角質を取り除くとのは薬が浸透しやすくなって、とても効果的だと思います。木酢酸も、24時間の持続効果が問われているだけで、ひょっとしたら効果があるかもしれません。薬と併用する、足を清潔にし、乾燥した状態をできるだけキープするなど、水虫の基本の治療に追加して試してみるのもよいかもしれません。
民間療法を試すときの注意
使った器具は消毒を!
水虫の民間療法は何かをうすめたお湯に足をつける、という方法が多いですね。家族への感染を防ぐため、使用後はしっかりと洗ってください。日本感染症学会によると、アルコールなどで消毒する必要はありませんが、市販のお風呂用や台所用洗剤でしっかり洗ってくださいとあります。(消毒 – 日本感染症学会より)
臭いに気をつけて!
酢やニンニクは、その臭いで家族から苦情が出るかもしれません。臭いには配慮しましょう。
まさケロンはお酢とニンニクの臭いに耐えられそうにない・・・・。