本を読むべき
もともとは単なる読書嫌いだったのに、いつのまにか
「本に書かれているのは古いことだ」
とか
「本より生の情報だ」
とか言って、本を読まないことを正当化していませんか?
まあ、読書なんかしなくてもいいという意見もあながち間違いではないのですが、もし、苦も無く本を読めるのであれば、他の人と同じように読書をして教養を深めたり、感動を他人と共有したりしてみたいと思いませんか?
今回は「小学生でもできる」という視点で、読書の苦手意識を克服するためのエクササイズを3つ伝授します。
小学生でもできる!3つのエクササイズ
音読
まず一つ目は
「文字を声に出して読むこと」
です。
本というと黙って読むものというイメージがあります。いわゆる黙読です。しかし黙読が一般的になったのは大正時代のころだと言われています。割と新しい文化だったのですね。
そんな黙読ですが、当初は読書の高等スキルでした。知識人たちがたしなみとして身に着けていったものだったのです。それなのに、今となっては読書が苦手な人までも、黙読から読書に入ろうとしています。
最初は音読から読書の苦手克服をしていくのがよいでしょう。音読は時間がかかるので、短い話を選ぶと良いです。なおかつ、日本語の響きが美しい名作をチョイスすることをおススメします。一時期声に出して読みたい日本語というシリーズが流行りましたが、あのシリーズにはまってしまう人がいるくらい、美しい日本語というのは、声に出すと気持ちよくできているものなのです。
声に出して心地よい日本語という意味だと、著作権切れの小説を無料でダウンロードできる青空文庫から名作の短編小説をダウンロードするのがおすすめです。私としては、芥川龍之介の短編がおススメです。適度に難しい言い回しや漢字、話の筋があり、内容理解のトレーニングにもなるからです。
それに「芥川よく読むんだよね」って言えたらいかにも読書好きな感じがしませんか?
書写
2つ目が
「本の内容をノートに書き写すこと」
です。
書き写すというプロセスを経ることによって、内容の理解が進みます。なぜ内容の理解が進むのかというと、一目見て、1段落まるまる写せるような天才はほとんどいませんよね?だから、ある程度の塊にわけて、記憶しながら書き写します。この記憶するという行動が、内容理解にとって重要な役割を果たします。
「本を読んでも何を言っているのか理解できない」
と悩んでいる人がいますが、それは文字を目から認識し記憶するという理解の前段階が、うまく機能していないという可能性があるのです。なので、書き写すというエクササイズで本を読むときにつかう記憶力を呼び覚ましましょう。
書写することの効能は、読むだけでなく、文章を書くことも上手くなります。天声人語書き写しノートなんて本も出ているくらいです。読書というインプットに加えて、書くというアウトプットの機能まで鍛えられたら、鬼に金棒です。
瞑想
最後に紹介する方法は、
「読書のイメージトレーニング」
といってもいいでしょう。すでに紹介した2つのエクササイズのどちらか、あるいは両方と併用することが前提です。
瞑想の方法は、あまたありますが、ここでは深入りしません。リラックスできるポーズで座って、目を閉じ、呼吸を整えてください。次に、頭のなかに文字を1文思い浮かべてください。イメージとしては、目を閉じた真っ暗な空間に、映画の字幕を出すような感じです。思い浮かべることができたら、その1文を黙読します。
この1文を思い浮かべるときに、音読や書写を通じて気に入った1文を用いるとよいでしょう。文章というのはある程度、型があります。そのため、1文でも覚えているかどうかで、ほかの文章も読むスピードが変わってきます。
このエクササイズの効能は、読むスピードを鍛えるだけではありません。1番の目的は、文字を理解して読み続ける集中力を養うためです。目の前にある文字を理解していくだけでも大変ですが、このエクササイズでは文を思い描くことから始まります。この方法を継続していれば、いつのまにか本を読めるようになっていたなんてこともありえますよ。
読書は時間を節約する
ちなみに私は読書が大好きです。読書は時間を節約すると思っています。私一人で経験できることというのは1日に24時間しかないので限られています。
しかし、本には何かの経験について、あるいは経験したように感じさせてくれる物語が、エッセンスとしてかかれています。本当なら3日かけなければいけない経験も、読書なら2時間ほどで疑似体験できます。
こういうわけで、読書は時間を節約すると私は思っています。皆さんも読書で人生の幅を広げましょう。
本を一冊読み終えるとなんだか前より賢くなった気がするんだよね。本当になってるのかも?