2016年8月30日、地球外生命体が存在する証拠を求めて宇宙観測を続けているロシアの電波望遠鏡が、それらしき「強い信号」を検知したことが明らかになりました。世界中の天文学者の間でデータが共有され、その検証と真相究明に現場はやや色めき立っています。
解明には時間がかかり、これが“本物かどうか?”懐疑的な天文学者もおり、結論はまだ当分出そうにありません。しかし、本当に「宇宙人からの電波」だったとすれば、人類始まって以来初の体験であり、衝撃的なニュースです。
地球外文明の発見
宇宙からやってくる人工的な電波
宇宙探査研究関連の情報サイト「ケンタウリ・ドリームス(Centauri Dreams)」運営者のポール・ギルスター氏が、イタリア人天文学者のプレゼンテーションの内容だとして伝えました。
ロシアのゼレンチュクスカヤにある電波望遠鏡「RATAN-600」によって、地球から約95光年離れた恒星「HD164595」の方向から届いた電波を検知されたのは2015年のことでした。専門家らによる解析は現在進行中ですが、人工的な電波であることは確実なようで、地球よりもはるかに進歩した文明から発信された可能性も考えられています。
SETI計画
JAXA(宇宙航空研究開発機構)の公式サイトによると、この「宇宙からの人工電波」を日夜絶え間なくずうーっと探索し続けるプロジェクトは、グローバル規模で現在も継続中です。
計画名は、ズバリ
『Search for Extra Terrestrial Intelligence(SETI)』(地球外知的生命体探査)
といいます。
地球上には、人間が作った機械から発信される様々な電波が絶えず飛び交っていますが、実は、地球以外の遠く離れた天体から飛んでくる自然電波も多種多様にあります。SETIは、それら宇宙から飛んでくる電波の中に、自然ではない「知的信号」が含まれていないかどうか探索し、地球外文明の存在を探査するものです。
宇宙に存在する知的生命体文明を見つける
世界で初めてのSETIの試みは、1960年、アメリカの天文学者フランク・ドレイクが、アメリカ国立電波天文台(NRAO)電波望遠鏡を使って実施した『オズマ計画』でした。
- くじら座のタウ星
- エリダヌス座のイプシロン星
このふたつの星から発せられていると考えられる人工電波を捉えようという試みでした。
「オズマ」とは、有名なファンタジー児童文学「オズの魔法使い」のシリーズの中に出てくるお姫様の名前です。オズマ姫は、魔法使いオズと電波で連絡を取り合おうと試みたというエピソードがあり、そこから計画名が取られました。
残念ながら、この時は知的信号を確認することができませんでした。が、これをきっかけに、世界各地でSETIの試みが始まっていったのです。
あなたも地球外生命体探査に参加できる!
あなたも自宅に居ながらエージェントに!
ところで、この地球外生命体探査(SETI)のプロジェクトの中には、年齢国籍問わず、世界中のどこからでもボランティアで参加できるシステムもあります。名付けて『SETI@home』です。
といっても、働くのはあなた自身ではなく、あなたのパソコンです。
“パソコンの計算機能の一部をホストコンピューターに無償で貸す”ことで、
あなたも壮大なSETI計画に参加するエージェントのひとりとなれます。
無数に飛び交う自然電波の中から、人工的な知的信号を探し出すには、それこそ膨大な量の計算が必要となります。そこで、インターネットを通じて世界中の一般パソコンにも手伝ってもらおう!と考えたわけです。
指定アプリを無料でダウンロードする、たったそれだけ
プエルトリコにあるアレシボ天文台で受信した電波の解析のための計算を、世界中の無数のパソコンをつなげて行う、というしくみです。
といっても、あなたはただアプリを無料でダウンロードするだけ、後は、あなたがパソコンを使わずにいる間、自動的にプログラムが働き、計算をしてくれています。計算機能の一部をリンクさせているだけなので、あなたのパソコン内のデータが世界中に丸見えになるわけではありません。また、パソコンの使用も今までと変わりなくいつでも自由にできます。
ダウンロードは、「SETI@home」にアクセスして行います。興味ある人は、ぜひトライしてみてください。
地球外生命体の痕跡、見つかるといいですね。
英語のサイトから直接で大丈夫な人はこちらからどうぞ。
日本チームのサイトもあります。
計算量でなんとかなる部分もあるっていうなら、数年後にはホントに見つけちゃうかもしれないよね。ワクワクしてきた。