雪道は危険がイッパイ
人はそれを「不可抗力」と呼ぶ
自分の力ではどうしようもないことって、意外と多かったりしませんか。
「不可抗力」っていう言葉がありまして
「人間の力ではどうすることも出来ないこと」
を意味します。
筆者の場合、体調不良がそれにあたります。具体的には「下痢」です。朝の通勤ラッシュの電車の中、乗車率100パーセントをとうに超えた殺人的混雑の車内で、突然の下痢に襲われる恐怖は、経験したものでなければ分かりません。
えっ、下痢は食べすぎとか飲みすぎとか、自分の体調管理の甘さが原因だろう、ですって?
ハイ、おっしゃる通りです。
じゃあ、「天気」はどうでしょうか?
朝、家を出るときに雨が降っていたら、気が滅入ることの方が多いですよね。気分だけの問題ならまだしも、厄介なのが台風や大雪。電車が止まってしまうこともあります。
「昨日、困っているお年寄りを助けたのだから台風だけは勘弁してよ」
などと頼んでも、知らんぷりです。人間の力ではどうすることも出来ない「不可抗力」なわけです。
そして、この「不可抗力」のおかげで、通勤の要といっても過言ではない電車が止まってしまっても、基本、なんとかして会社にたどり着かなければならないのが社会人の厳しいところ。
だからといって、焦りは禁物です。特に雪道には危険がいっぱい、早く会社につかなければと、ビジネスシューズのまま走ったりしたら、転んでしまいます。けがをしてしまうことだってあり得るのです。
そこで今回は、滑る危険のある雪道を安全に歩くテクニックを見ていくことにしましょう。
まずは「装備」から。
雪道は滑りやすいという特徴がありますから、それなりの装備が必要になります。なかでも靴はとても重要です。
- トレッキングシューズ
- スノーブーツ
- 手袋
- リュック
- 帽子
これらをおすすめします。
トレッキングシューズ
トレッキングシューズは、登山にも使用することができる靴です。滑りにくい靴底を有しており、頼もしい味方となってくれることでしょう。デザイン的にはハイカットが多く、防水機能もしっかりしているので、雪道でもストレスを感じることはないと思います。
スノーブーツ
スノーブーツも便利です。滑りにくいのはいうまでもありませんが、防寒機能に優れたものもあり、重宝します。ただし、デザイン重視で充分な機能が備わっていない商品もあるので、入手するときに、しっかりと確認することが大切です。
手袋やリュック
手袋やリュックも、揃えておきたいアイテムですね。寒いからといって手をポケットに突っこんだままだと、転んだときに顔を打つなど、大けがになる危険が増します。手袋をして荷物も背中にしょって、出来るだけ両手をフリーにすることが大切です。
帽子
また、極力帽子をかぶりましょう。転んだときに頭を保護してくれるかもしれません。大きな期待はできませんが、ニット帽などはクッション性があるので、有効なのではないでしょうか?
すり足で、歩幅小さく
あたかもペンギンのごとく
装備は整いましたか?
それでは次に歩き方のノウハウを見ていきましょう。
ぜひ見につけたい転びにくい歩き方、それは
「すり足」です。
足をあまり上げずに、足裏をしっかりと接地する。かかとやつま先から接地するのではなく、地面に対して垂直に。一歩一歩確かめるように進む。この動作を繰り返します。
「すり足」とはいうものの、全く足をあげずに進むと、かえってつまづきやすくなってしまうので注意してください。
重心は低くとりましょう。若干の前かがみが理想です。
つぎに歩幅ですが、普段より小さくとりましょう。歩幅を大きくとると、必然的に足を高く上げることになり、危険です。
歩幅はだいたい20~30センチ程度、自分の足の大きさぐらいが適切です。
すり足で歩幅小さく。あたかもペンギンのごとく。
そうです、動物園などで愛らしい姿で人気のペンギンは雪歩きの達人なのです。
一番大切なもの
ここまでいろいろと説明してきましたが、最も重要なものについて忘れていました。費用はかかりません。でも、一番効果が高いもの、
それは「余裕」です。
「余裕」をもった行動を心がける。これがもっとも安全なのです。朝なら、すこしでも長く寝ていたいけれど、そこは、グッとこらえて、いつもより早目に出発しましょう。
時間の「余裕」が、心の「余裕」をつくります。もっとも危険なのは「焦り」なのですから。雪がたくさん降るのは地方だけ。都市部に雪は積もらない、という神話は崩れつつあります。
「不可抗力」に柔軟に対処できるよう「余裕」を常に携帯したいものです。
雪ってつい転ぶよね~!そうか!まさケロンもペンギンになればよかったのか!!