あなたにとっての2014年は充実した年になりましたか?
2015年は「未[ひつじ]」年です。
お正月休み、家族団らんの時や親戚などの家へ出かけた時の話のネタに、「羊」についてのウンチクを少々・・・。
未年の表わすものは何
十二支の「未」はどうして羊か?誰にもわからない
十二支を表わす12文字は、何千年も前の中国で生まれました。
日付の順番を表わすための数字の代わりのような文字群として誕生し、後に月日や年や時刻や方角まで表わすようになります。
後から、覚えやすいようにひとつひとつの文字に動物があてがわれました。
8番目の「未」の文字は
“羊”
を表わすことになりました。どうして羊なのかは、何も記録がなく、未だに謎です。
もともとの十二支の十二文字が何を意味するのか?
というのも、あまりに古い時代過ぎて、今となっては、いつ、誰が、どんな理由で定めたのか、やはり謎です。
後の時代にいろいろな解釈が付けられていますが、中で“植物の生育の状態を表わす”という説が一番有名です。
それによると、「未」は“暗い”という意味の「昧」、または「味」を表わし、植物がうっそうと茂って視界を暗く覆っている様子、または果実が熟して食べごろになっている状態を表わす字、と解釈されています。羊とはやはり関係なさそうですが。
未年生まれの人の占い
羊は群れる習性があるところから、家族の安泰や平和な暮らしを象徴するものとして、縁起物として扱われることもあります。
未年生まれのひとの占いも、羊の性質に結びつくような特徴が並びます。
穏やかで優しく、真面目で人情に厚い性格と言われています。几帳面で用心深いですが、しっかり観察して、計画的に物事を運ぶことが上手です。
ただ、リスクを避ける傾向が強く、チャンスを逃してしまうこともあり、一人で大きな問題を決定するとか、責任を負うような立場にはあんまり向かないようです。羊は群れていないと大きなストレスを感じる動物なので、単独で行うような仕事より、組織の中にいる方が安心して伸び伸び活躍できるらしいです。
ことわざの中の羊。弱いけど、肉は上物
羊は弱いもの、おとなしくて従順なもの、という例えで、強くて力のあるものと対比して使うことわざや四字熟語がいろいろあります。
強いものは、
西洋では狼に
東洋では虎に
例えられることが多いようです。
羊を凡庸なものに例えたことわざもあります。対比する非凡なものは「狐」ですが。
1, 羊の皮をかぶった狼
外見はおとなしいが、本性はその逆
2, 狼に羊の番をさせる
一番任せてはいけない者に託すこと
3, 群羊を駆りて猛虎を攻む
力が弱い者も、集合すれば強い力を発揮できる
4, 羊に虎の皮を着せたよう、羊質虎皮[ようしつこひ]
外見は立派だが、実質が伴っていないこと
5, 千羊の皮は一狐の腋[えき]にしかず
羊の毛皮を千枚そろえても、狐の脇から取れるひとつまみの毛に及ばないことから、多くの凡人が集まっても一人の賢者にはかなわない、の意。
狐の腋の下から採れる白いしなやかな毛皮は最高級品です。
一方で、羊を食材としてとらえていることわざになると、上級なほうが羊になっています。
6, 羊頭狗肉[ようとうくにく]、羊頭馬脯[ようとうばほ]
羊の頭を看板に掲げておきながら、狗肉(犬の肉)や馬の干し肉を売っていること。
見かけは立派だが、実質がそれに見合っていないことの例え。
羊頭狗肉・羊頭馬脯と羊質虎皮は類義語ですが、羊の立ち位置が逆転しています。
軟弱で守られる対象のように見られる羊のイメージですが、ちょっと癒され要素もあります。
イギリスで眠れない時に羊を数える習慣が生れたのは、sheep(羊)とsleep(眠り)の単語が似ていることから出た発想のようですが、牧場でのんびり群れる羊を思い浮かべると、リラックスして眠気を誘う、という面もあるのでしょう。
未年生まれじゃない人も、2015年は穏やかで平和に過ごせる一年になるといいですね。
まさケロンも2015年は羊を見習って平和に過ごすよ〜。