これは2011年頃の話です。2016年に活動を休止した人気グループKAT-TUNの、元メンバーだった赤西くんが英語で芸能活動を始めた頃です。彼のTwitterをフォローしているファンの間から悲鳴のようなツイートが投稿されていました。
原因は、彼がたくさん使っていた「英語のネットスラング」です。全文英語の彼のツイート(書き込み)を、ファンは辞書を片手に頑張って読んでいましたが、辞書にはネットスラングは載っていません。それが、当時の芸能ニュースでちょっとした話題になったのです。
英語のネットスラングなんて、使う機会も見る機会もないと思われがちですが、インターネットのおかげでグローバル化が日々進んでいます。筆者の友人はプロのイラストレーターですが、彼女のFacebook(フェイスブック)には頻繁に海外の人たちから、英語で書き込みがあります。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)だけではなく、オンラインゲームなどでも海外の人たちとの交流は盛んです。そんな時に英語のインターネットスラングを使うと、親しみがわいて、よりいっそう仲が良くなれるかもしれません。
どうやって見分ける?英語のインターネットスラング
辞書に載っていなくても、今ならネットで検索すれば、意味はすぐにわかります。ですが、英語に不慣れですと、それがスラングなのかの判断も難しいですよね。そこで、
- 英語のインターネットスラングの見分け方
- 読み解くためのヒント
をご紹介します。英語のインターネットスラングのルールを理解すれば、会話やチャットの流れを止めて、その都度検索をしなくても意味がわかるようになります。
1.顔文字
英語でも、インターネットの会話では顔文字がよく使われます。これも、日本のものとは違います。
見分け方
記号が入っている英語のネットスラングは顔文字である可能性が高いです。
読み解くためのヒント
- 英語の顔文字は横を向いていることが多いです。これは日本語と英語のフォントの違いのせいです。
- 「:」は目、「)」は口です。
2.はなし言葉をそのままつづっているもの
例えば、英語ならBecause(なぜなら)を実際に発音するとビコーズです。ネイティブスピーカーは、コズ(cause)、と短く発音します。これは以下のように変化します。
Because→Cause→cuz、もしくはcoz
見分け方
アルファベットが意味もなく並んでいるように見えたり、略語のように見えたりする。
読み解くためのヒント
実際に声に出してみると「あ!」と合点がいくものが多いです。
[例]
「ic」は、I see. (わかった)の略です。どちらも声に出して読むと「アイシー」です。
3.文章の頭文字だけを抜き出す
前述の赤西くんが使っていた大騒ぎになっていた「LOL」。最近では日本でも認知度は上がってるように思います。これは
「Laughing Out Loud」
の頭文字だけ抜き出したもので、大声で笑ったとか、声を出して笑った、と言う意味です。
見分け方
これは素直に検索した方が早そうです。よく使われるものは覚えておくといいですね。asspなども有名ですが、これはできるだけ早く、なる早、などの
「as soon as possible」
の略です。英語が得意な人なら、見てピン!と来るかもしれません。
4.スペルの省略
Thanks(ありがとう)は「THX」、「thx」と書かれることがあります。
you(あなた)は「u」とだけ書いたり。
読み解くためのヒント
文脈で見分けられるものもあります。「I love u」、という風に書かれていたら「u=you」ですね。
英語でインターネットスラングが使われる理由
タイピングが大変
スラングというのは、もともとそのままの言葉をダイレクトに言うと、とても失礼だったり、品がなかったり、といったように口にするのをためらわれる言葉が多いです。
しかし、英語のインターネットが使われる理由は、
「タイピングが面倒臭い」
これに尽きると思います。身長が2メートル以上の男性が持つと、iPhoneもトランプみたいに小さく見えます。そこに、大きな手で文字をタップするのは大変ですし、面倒ですよね。
文字数制限
英語で文章を打ち込むと、日本語より文字数がたくさん必要です。アメリカではLINE(ライン)はそんなに普及していません。いまだに文字制限のある、電話会社のSMS(ショートメッセージサービス)を使う人は日本より多いです。
Twitterのように文字制限のあるSNSでは英語は日本語の半分も書き込むことができません。そんな時に省略したり、頭文字を使った言葉を入れると文字数を省略できるのです。
このように、英語のインターネットスラングが使われる背景がわかると、文字が省略されるルールが見えてくるような気がしますね。
これだけ省略されると言葉なんて結局は相手に伝わればそれでいいのさっていう気がしてくるね~。