アイスランドは氷の国?
近年観光地として注目が集まるアイスランドですが、
とても寒そうな北の国で、きっと外も歩けないくらい寒いんだ!
そんな風に思われてませんか? 実は日本との共通点もたくさんある、とても魅力的な国なんです。
アイスランドだけど寒くない
名前がアイスランド、しかも北極圏にある国なので、とても寒いと思われがちです。
実際は、「火山島」であること、さらにまわりに「暖流」が流れているので、それほど寒くありません。首都のレイキャビクでは、冬でも平均気温が-5℃を下回ることはありません。北海道より暖かいくらいです。
漢字ではどう書くの?
たとえば、アメリカなら漢字で「亜美利加」と書きます。アイスランドを漢字で書くとどうなるでしょう?
- 氷島
- 氷州
- 愛撒倫
上の2つはなんとなくわかりますが、一番最後のは予備知識がないと、とても読めませんね。
アイスランドはEU(欧州連合)に非加盟
- 漁獲量の制限を受ける
- EU内に捕鯨を反対する国が多い
ため非加盟です。
アイスランドの有名人
ミュージシャンでもあり、女優でもあるビョークが世界的に有名ですよね。グラミー賞に12回、アカデミー賞に1回ノミネートされるなどたくさんの賞を獲得しています。
映画、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』が有名ですね。
アイスランド人には名字がない!?
アイスランド人の名前を日本風にいうと、「太郎の娘、花子」でしょうか。
- 男性の場合→父親の名の属格+ソン(-son)」
- 女性の場合→父親の名の属格+ドッティル(-dottir)」
属格(ぞっかく)とは、「私の本」の、「の」の部分にあたります。「所有」を表します。
ソン、ドッティルはそれぞれ、息子、娘という意味です。英語のson(ソン・息子)、daughter(娘・ドウター)と似ていますね。
上記でご紹介したビョークのフルネームは、「ビョーク・グズムンズドッティル」です。
- ビョーク→名前
- グズムンズ→父親の名の属格
- ドッティル→娘
で、「グズムンドゥルの娘ビョーク」という意味です。
アイスランドといえばオーロラ
他の北欧諸国に比べると、アイスランドではオーロラが9月から4月にかけて、ほぼ毎日見ることができます。どうしてもオーロラが見たい!という人はアイスランドに行けば間違いありません。温泉につかりながらオーロラを見ることもできるかも。
日本との共通点
日本と同じ島国
メルカトル図法の地図ではとても大きく描かれていますが、実際には北海道と四国を合わせたほどの広さで、人口は約30万人です。
火と氷の島
「アイスランド」という名前はフィヨルドに流氷が浮かんでいるのを見たヴァイキングがつけたものとされています。ですが、実際に島に上陸すると、火山と温泉、間欠泉が吹き出しています。
火山と温泉が多いところは日本と同じですね。「全島で約130の火山」があります。アイスランドが火と氷の島と呼ばれるのはそのためです。
2010年の4月に、火山の噴火で火山灰がヨーロッパ上空に滞留し、欧州全域で航空便の欠航を引き起こしたのは記憶に新しいです。
温泉大国
日本と同じ火山国のため、温泉がたくさんあります。お湯の蛇口をひねると、温泉水が出てきます。首都レイキャビクから車で20分のところにある世界最大の露天風呂「ブルーラグーン」が有名です。ただしこれは天然の温泉ではなく、地熱発電所がくみ上げた90℃の排水からできた温泉です。
漁業大国
アイスランドの近海では、暖流寒流がぶつかりあい、世界で有数の漁場となっています。そのため漁業はアイスランドでは重要な産業であり、「輸出品の60%が水産物や水産加工物」です。
アイスランドの硬貨は特産品である「さかな」や「カニ」がモチーフになっています。また捕鯨国であり、2006年には商業捕鯨を再開しています。魚をよく食べ、捕鯨をするところも日本と似ていますよね。
タラ戦争
タラとは、「魚のタラ」のことです。1958年から1976年にかけて、漁業海域ををめぐってイギリスと紛争が起こりました。この紛争はタラがよくとれる海域が舞台となったため、タラ戦争と呼ばれています。
名前だけ聞くとのどかな響きですが、イギリスは58隻もの軍艦を派遣し、アイスランドの沿岸警備隊もこれに抵抗しました。
幸いなことに両軍とも死者は一人も出ませんでしたが、イギリス側は核兵器を搭載した大型艦まで派遣しました。アイスランド側は粘り強く抵抗し、また交渉力の高さを発揮し、この紛争に勝利しました。
小国ですが、自分たちの生活を守るためには断固とした姿勢で臨み、ヴァイキングの時代から伝わる古風な言語を話します。
ダイナミックな自然に恵まれ、国民一人当たりの収入と生活水準が世界のトップクラスです。治安の良さも魅力ですね。国民が満足して暮らせる国とされています。
このように、とても一言ではその魅力を言い表せないアイスランド、観光客が年々増えているのもうなずけますね。
英語ならほとんどのアイスランド人に伝わるみたいだし、迷ったら一度は行ってみるべきところ!