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100年カレンダー/今をワクワク生きるためのおまじない

今をワクワク生きる
Written by すずき大和

残暑が落ち着く季節、本屋さんや大きな文具店などにいくと、ぼちぼち翌年のカレンダー商品が出始めます。

最近は、いろいろアイデアがこらされた商品も多く、ビジネスや生活に役立つ機能をウリにしたもの、遊び心溢れる仕掛けが隠れたものなど、売り場を見ているだけで結構楽しいものです。

2010年代に入り、年々少しずつ人気が上がっているものに

「100年カレンダー」

というのがあります。名前の通り、1年分ではなく、100年分載っているカレンダーです。



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100年分の人生を記録する計画書

100年分の月日が一覧できるカレンダー

100年カレンダーとは、一年ものカレンダーの100枚つづりでもなく、1200ヶ月分の月めくりカレンダーでもありません。マルチに曜日の並び替えができてずっと使える月表示カレンダーになっているものとも違います。

横7日間の曜日順に日付が並んだお馴染みの毎月のカレンダーが、100年1200ヶ月分、一枚の紙の上にずらーっと並べられた、大きなポスターのような一枚ものカレンダーです。壁などに貼って、いつでも100年分を見渡せる巨大一覧表です。

どれだけ細かい字でびっしり書いてあるのか・・・と思うかもしれませんが、会議などで使うホワイトボードくらいの大きさに、卓上カレンダーくらいの一年分が100個ちゃんと並んで納まっています。

ただやはり数字だけでいっぱいなので、所々色を変えて見やすくしてあるくらいで、他に写真が付いたり装飾が施されたりしている部分はほとんどありません。そっけないといえばそっけない、地味といえば至って地味なシロモノです。

長期的ビジョンで人生や会社の将来を思い描くもの

好きなタレントやキャラクターのポスター代わりにもならず、

「来月の20日って何曜日だっけ?」

なんてちょっと確認しようと思うと、とても不便なこのカレンダー、いったい誰が何のために使うのでしょうか。

先の予定を考える時、今月分だけじゃなくて、数か月先の曜日と日付がパッと見てわかるカレンダーもあるといいな、と思うことは確かにあります。が100年先まではさすがにいらないでしょう。

メーカーによってデザインは多少違いますが、よく出ているのは、一年ごとの一覧の下に、ちょっとしたメモを書けるスペースがあるタイプだそうです。

また、各年の西暦表示と共に「○○歳」と年齢が書かれたものもあります。100年の始まりの年は来年のものだけではありません。過去に遡り、昭和元年くらいに始まるものから現在まで90種類くらい市販されています。

これは、自分が生まれた年、会社やサークルなどが創立された年に始まる100年間の歩みを一覧で見るためのカレンダーです。

部屋の壁などに貼り、

過去については、“ターニングポイントとなった出来事”があった時を、

将来については、“いつ頃何をしていたいのかの目標や計画”を、

日付のマーキングやメモとして書きこんでいきます。

これは、今まで歩んできた記録と、今から100歳までの人生設計・組織の目標を示した計画書のようなものです。100年カレンダーとは

“自分史(自社史)づくり”のためのツール

ともいえます。

ほんとに一生使う人がいるのだろうか

他者へのお勧めをオススメされているグッズ

メディアなどの紹介や商品宣伝を見ると、

  • 赤ちゃん誕生
  • 結婚
  • 就職
  • 定年退職
  • 会社設立


などのお祝いプレゼントにどうぞ、ということが盛んに勧められています。

社員教育や日々の労働者のモチベーションを上げるのに最適!というPRもあります。

実際、会社が社員教育の教材としてまとめ買いする例もあるそうです。会社そのものの計画を書いて車内に掲示している社長さんもいます。

webサイトやSNSでも最近「100年カレンダー」を特集したページがいくつか見られます。

「挫折しそうになっても、数年後の目標を見ると、頑張る気持ちが起きた」

「自分や家族の未来を具体的に考えることで、今の目標が明確になってきた」

「自分史を改めて振り返ることで、多くの人に支えられて今があることがわかった」


など、使ってみて良かった!という人の体験談もたくさん載っています。

喜んでずっと使ってもらえるものなのか?

しかし、若者や子どもたちへの贈り物の場合、もらった本人が残りの人生ずっとこのカレンダーを使っていく可能性は、そんなにないのではないか、という気もします。だいたい壁にはる紙のカレンダーに、そんなに耐久性があるとは思えません。

未成年や社会人になったばかり、結婚したばかりの若い人たちが、その先ずっと同じ部屋で暮らし続けるとは思えないですが、引っ越しする度に、カレンダーも一緒に持って行って貼り続ける可能性は低いと思われます。

それに、人生はそうそう計画通りには進みません。カレンダーを貼り始めた時の目標表示は、年を追えば、様々に修正や変更を余儀なくされ、新たな計画が生れていくのが常です。メモ程度の記入欄を何度も書き換えてはいけないでしょう。

子どものころ、夏休みの初めに立てる計画通りに、40日間ずっと決まった時間に勉強したりお手伝いしたりし通せた子は、極めて少数派です。

夏休みの計画書が10日くらいでただの紙になってしまったように、100年カレンダーも数年で

「若気の至りの夢の残骸」

になってしまうかもしれません。

今、過去と未来を見つめることの意義を教えてくれる

計画通りに行かない人生

NHKの連ドラじゃありませんが、未来がいつまでも希望に満ちて、でっかい夢を持ち続けられる人“まれ”です。

無謀な夢は、往々にして、現実の自分の限界とうまく折り合いながら、無難な人生に収まっていくものです。

  • 5年後に結婚する
  • 10年後に家を買う
  • 15年後に独立して会社を作る
  • 20年後に株式上場する
  • 30年後に孫が生まれる


そんな計画が書き込まれた100年カレンダーは、その通りにいかなかった人にとっては、いつか、見る程に切ない残酷なものになってしまうかもしれません。

計画を立てることそのものが人を成長させる

では、人生まるごとの計画を100年のスパンで考えていくことは、本当は無駄なのか、といえば、たぶんそれはそうじゃないでしょう。それなら、100年カレンダーはこんなにブームにならない気がします。

私も、子ども時代は夏休みの計画表は10日で見なくなる派でした。が、毎夏の計画書作りは、決して全く無意味だったわけではありません。

まず何より、

「物事は、頭で計画してもその通り実行するのは難しい」

ということを学べました。

どうして難しくなるのか、毎年計画を立てていくと、だんだんわかるようにもなりました。自分がどういうことをサボってしまいやすい人間か、なんとなく自覚もしました。

自分の弱い所をちゃんと知っていることは、ちゃんとした大人になるためにはとても大切なことだったと、大人の今ならわかります。

強制的な面もありましたが、懲りずに毎年計画を作ることで、やはり「今年こそちゃんと頑張ろう」と心新たに思えたのは本当です。無理じゃない計画が作れるようになって、ちょっとずつ計画通りに事が運ぶ部分が増えると、やはり充実感がありました。

やりたいこと、楽しいことが計画通りに行く部分があったから、計画通りじゃない嫌なことも、それなりに乗り越えられた気もします。

大事なのは、計画を遂行し続けることじゃなくて、計画が挫折したり失敗したりすることの方なのかもしれません。そして、たとえ計画倒れしても、懲りずにまた計画を作り続けていくことが、人を成長させます。

今をトキメクために、過去と未来を見つめよう

100年カレンダーの意義も、実はそんなところにあるのかもしれません。

メーカーの調査によると、実際の購入者の実像は、

「30~40代の男性が、夢実現のモチベーションアップのために買っている」

という姿が明確に表れているそうです。

更に、愛用者の多くが毎年、あるいは数年置きに100年カレンダーを買い替えていました。人生の進捗状況に合わせて、何度も何度も計画を修正しながら、未来に向かって今の一歩を頑張る人たちが、カレンダーの人気を支えていたのです。

別に、ひとつの計画表を貼り続ける必要はないから、ペラペラの紙のカレンダーで良かったんですね。

世の中、庶民にとってはまだまだ不景気です。高齢者福祉の問題は、介護も年金もドンづまりで、若者は結婚も出産もできずに非正規雇用に甘んじています。未来を見据える計画なんて、立ててもむなしい面もあるでしょう。

それでも、今よりちょっとでもよりよい未来のために、今進む方向と頑張るモチベーションを見いだそうと、みんな頑張っているんだな・・・と思います。100年カレンダーは、未来のためのものではなく、未来を信じて頑張る今の自分を支えてくれる応援ツールなのでしょう。

頑張るパワーはいつだって、何かにときめく心からしか生まれません。あなたも、今までの自分を作ってきてくれたもの、これからの自分をときめかせてくれるものを探すために、100年カレンダーを壁に貼ってみませんか。

まさケロンのひとこと

100年カレンダー、「予定」っていうより「目標」なんだね。毎年、あるいは数年置きでもいいから「もっと行ける!」「まだ行ける!」って良い意味で修正していけるようにまさケロンもがんばろうと思う。

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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。