大人になると、妙に懐かしく思い出す給食。
また食べたいなぁと思うメニューも結構あります。
自分が当たり前に食べてきた給食が、実は他県の人には驚かれるパターンも。
全国各地に
「ご当地メニュー給食」
もあるんです。
懐かしの味、驚きのメニュー、給食の世界へようこそ!
何といっても、主食がすごい
パンの種類に驚き
給食の主食といえば、ご飯とパン。
そのパンの種類が、とても豊富。
- 米粉パン
- くるみパン
- パイナップルパン
- ぶどうパン
- キャロットロールパン
- 揚げパン
- メロンパン
- カステラパン
- エクレアパン
- チョコチップパン
などなど。
カステラ、エクレア、チョコチップは、おやつのジャンルに入りそうな物だけど、子ども達の支持は高いようです。
でも、やっぱり「揚げパン」が不動の1位かも。
どんな味?
サンドイッチやホットドッグも人気があります。
でもマズいと、ウマいで地味に意見が二極化するこんなパンも発見
イカパン
コッペパンの中にイカがゴロゴロ入っている。
甘納豆パン
生地に甘納豆を混ぜ込んだもの。
味の予測がつかないパンです。
いくら丼だなんて
一方の「ご飯」。
こちらもなかなか個性的。
何といっても羨ましいのは北海道発「いくら丼」。
ご飯の上に敷き詰められた輝くいくら。
贅沢ですよね。
炊き込みご飯もいろいろあります
愛媛県というとミカンの産地。
そのミカンジュースで炊いた「みかんご飯」というのが給食に出るそうです。
静岡県では、緑茶で炊いた「茶飯」。
また、米に醤油・塩・酒・みりんを加えて炊いた「さくらご飯」というものも。
ほんのり桜色に炊き上がるというのが名前の由来といわれています。
この「さくらご飯」、殆どの場合、具は入ってないそうです。
タケちゃんマンライス
残念なことに、人気が今ひとつなのが1980年代に登場した「ミルクファイバーライス」。
またの名を「タケちゃんマンライス」といいます。
ベースは牛乳で炊いたご飯なのですが、具は雑穀のみだったり、エビ・あさり・人参・玉ねぎが入っていたりといろいろ。
タケちゃんマンライスの由来は、当時大人気だった「オレたち ひょうきん族」の「タケちゃんマンみたいに強くなれるように」ということらしいのですが、
タケちゃんマンって、そんなに強かったかな?
キムタクご飯?
アイドル時代からカッコ良く、今ではステキな大人の男性になったキムタク。
そんな彼にあやかった給食メニュー、「キムタクご飯」。
いえいえ、実はキムチとたくあんとご飯を炒めた長野県自慢の給食メニューなんです。
人気のご飯物といえば
ご飯物といえばカレー。
和歌山県がイチオシのメニューが「柿カレー」。
もちろん柿がたっぷり入ったカレーで、県のHPにもそのレシピが紹介されているほど。
そしてやっぱり子ども達に大人気なのが、「手巻き寿司」。
各地の小中学校の給食に登場しています。
酢飯に海苔が数枚、具はきゅうり・卵・納豆・ウインナーなど様々。
こんな給食あるんです
お酒のつまみ?
- 「うなぎ」
- 「焼き鳥」
- 「青のり味のポテトチップス」
なんてお酒に合いそうなメニューや、
愛知県では「カレーラーメン」、福岡県では「とんこつラーメン」、沖縄県では「沖縄そば」や「タコライス」が給食に出てきます。
三重県津市の「津ぎょうざ」(大きい揚げぎょうざ)は、給食メニューから地元のB級グルメになった珍しいパターン。
工夫される納豆メニュー
モナカに納豆がぎっしり入った「納豆モナカ」、ひきわり納豆にプロセスチーズ、砂糖が入った「チーズ納豆」など、栄養価の高い納豆を使った給食メニューは各地にあります。
進化する給食
また、他県の郷土料理、外国の郷土料理をテーマにメニューが構成されている日や、「セレクト給食」なんていう日がある地域も。
この「セレクト給食」とは、
肉 or 魚
チーズケーキ or チョコレートケーキ
といった感じで、数日前に先生がアンケートを取って、子どもがセレクトするというシステム。
また、クリスマスの時期にバイキング形式で給食が食べられるという学校もあるそうです。
給食の実施率
給食の始まり
給食の歴史を調べてみると、
明治22年
山形県鶴岡町の私立忠愛小学校で、貧困世帯の児童を対象に無料で学校給食を実施したのが、その起源といわれています。その時のメニューはおにぎりと塩鮭と漬物でした。
昭和22年
全国都市の児童約300万人に対し、学校給食を開始。
昭和26年~27年
全国すべての小学校を対象に完全給食が実施されるようになりました。
給食の実施率
完全給食とは
給食内容がパンまたは米飯(これらに準ずる小麦粉食品・米加工品・その他の食品を含む)、ミルク及びおかずである給食。
補食給食とは
完全給食以外の給食で、給食内容がミルク及びおかず等である給食。
ミルク給食とは
給食内容がミルクのみの給食。
給食の実施率
給食の実施率は、わずかながらも上昇傾向にあるといって良いでしょう。
また国公私立学校における米飯給食は、完全給食を実施している学校では、ほぼ100%となっており、週当たりの回数にすると平均で3.3回提供されています。
給食費っていくらの?
では、給食費はどうなっているのでしょう。
ちなみに平成16年では平均で小学校が3.900円/月、中学校で4.500円/月となっています。
平成25年度の給食費は平均で小学校が4.160円/月、中学校で4.800円/月となっています。
約10年前の平成16年度と比べると小学校が260円、中学校が300円高くなっています。
ご当地給食
各地の郷土料理が給食に
農林水産省が推奨している、給食に登場する郷土料理はコチラ。
「これって何?」と、気になる料理をご紹介します。
青森県 せんべい汁
麦やそばで作った煎餅をちぎって汁物にした物。
栃木県 しもつかれ
鮭の頭と野菜の切り屑や残り物を大根おろしと混ぜたもの。
新潟県 きりざい
刻んだ野菜を納豆と混ぜ合わせた物。
福井県 打ち豆汁
大豆を水に浸けてもどして潰し、味噌ベースで野菜と煮込んだもの。
愛知県 ひきずり
名古屋ではすき焼きのことを「ひきずり」という。肉は鶏肉を使用する。
京都府 丹後のまつぶた寿司
すし飯の上にサバのそぼろをのせたちらし寿司。
兵庫県 ばち汁
「ばち」とはそうめんを作る時の両端の部分。
奈良県 菜めし
「大和まな」という漬け菜と鶏肉のご飯。
岡山県 ばらずし
魚介類や野菜の入った寿司。
鳥取県 親ガニの味噌汁
卵をたっぷり抱えたカニの味噌汁。
徳島県 そば米雑炊
そばを実のままで野菜・山菜・鶏肉と煮た物。
愛媛県 いぎす豆腐
いぎす草と呼ばれる海藻と大豆の粉を入れて煮溶かし味付けした物。
福岡県 がめ煮
筑前煮のこと。鶏と野菜を煮込んだ物。
長崎県 具雑煮
具が多い雑煮。
鹿児島県 軽羹
長いもと米の粉に砂糖・卵白を加えたお菓子。
宮崎県 冷汁
野菜中心に味噌ベースで煮込み、冷やした物。
地元の食材をメインに使うことを重視した地産地消を考えたメニューが増えてきています。
聞き慣れない料理名もあって、その由来なども面白味のひとつです。
思い出の時間、思い出の味
給食ならではの思い出
給食は学校生活の中でも、コミュニケーションを取りやすい時間。
人気の給食の時は、おかわりしたい子が多くてじゃんけん大会になったり、笑わされて牛乳を吹き出す子がいて大騒ぎになったり。
「こぼれた牛乳を雑巾で拭くと、その雑巾がとっても臭くなる」
というのは、給食を経験したから得られた知識なのかも知れません。
今では校内にランチルームという大きな部屋があって、他学年の子とも一緒に給食を食べるような学校もあるようです。
1年生は心配です
春から小学校に入学する子どもをもつ親にとっては、給食も心配の種のひとつ。
あれこれと気になるところではありますが、大抵の小学校では1年生の給食時間は余裕を持って設定されている筈です。
食べ方だって、そのスピードだってそれぞれです。
子ども達が給食を苦痛に思わないように、学校側でも工夫して対応している所が多いようです。
食物アレルギーへの対応
また食物アレルギーのある子ども達への対応も必須項目。
- 児童生徒ごとの個別対応プランの作成
- 症状の重い児童生徒に対する支援の重点化
- 献立作成から配膳までの各段階において、複数の目によるチェック機能の強化
- 保護者からの十分な情報提供を求めていくこと
文部科学省が各学校へ通達している内容です。
命に関わることだけに、細かな配慮が求められます。
まずは保護者が学校側に、子どものアレルギーに関する情報をきちんと伝えておくことが重要です。
アレルギー検査もおススメ
また出来れば就学前に一度アレルギー検査を行なっておくと安心です。
アレルギー検査は医療機関で採血するだけで、殆どの種類のアレルギーの有無やそのレベルが分かります。
子どもの体質を把握しておくという意味でもお勧めです。
大人になっても、忘れられない給食の風景、そして給食の味。
これからの子ども達にとっても忘れられない給食の思い出がたくさん出来ますように。
ご当地給食どれも美味しそうだな~。たまには大人たちにも食べさせてくれないかな?