嫌いない人はいない、みんなの人気者
おでんの思い出
「おでん」がおいしい季節になってきました。コンビニに行くと、店内におでんのだしの香りが広がっていることがあります。つい、買いたくなってしまいますよね。
おでんを漢字で書くと
「御田」
になります。その歴史をひもといてみると、四角に切った豆腐にくしをさして焼いた「田楽豆腐」がルーツと言われています。
現在のように「煮込む」スタイルになったのは江戸時代から。そしていまに至るまでに、様々な変化を経て、安価でありながら充分お腹を満たしてくれる「ファストフード」としての地位を確立した食文化です。
筆者は東京の下町で生まれ育ちました。公園で遊んでいると、定期的におでんの屋台が通りかかります。よく買って食べたものです。
筆者のお気に入りは「ちくわぶ」。味噌をつけてくれるように頼むと、刷毛で甘辛い味噌をたっぷりとつけてくれました。この味が忘れられなくて、家でおでんを作るということになると、母にねだって味噌を用意してもらうのですが、微妙に屋台の味と違うのです。
屋台のおでんは筆者にとってソウルフードでした。
おでんが苦手な人はいないのではないか
考えてみると「おでんが苦手」という人はいないのではないでしょうか?
いまやおでんの具は多彩です。おでんならどんな具材でもOKという人は少数かもしれませんが、大根は嫌いだけれど、つみれは好きという人や、普段は苦手だけどおでんに入っている味が染みたはんぺんは食べられる、といったパターンは多いはず。
どんな具材であっても「おでんは絶対に無理」、という人は少なくとも筆者は今まで出会ったことがありません。
おでんコミュニケーションのススメ
おでんなら間違いない
社会人になると、食事会や、これからの季節では「鍋パーティー」を仕切らなければならないことが多々あります。店選びで悩まなければならないのが、参加者の好み。
こんな経験はありませんか?
こんなときは「おでん」をチョイスすることをお勧めします。おでんであれば、参加者の好みの問題は解決します。繰り返しになりますが、「おでん完全NG」の人は(おそらく)いません。
おでんであれば、具材すべてが主役となりえます。たとえば「カニ鍋」のように、主役のカニの争奪戦が起きるようなことはないのです。みんなが平等に楽しむことができるのもおでんの魅力のひとつです。
おでんコミュニケーション
また、おでんには人を「話好き」にする効果があると、筆者は(勝手に)考えます。というのは
からです。
記事の最初に筆者の「屋台のおでんの味噌」の思い出を披露しましたが、おでんの鍋をみんなで囲むことにより、それぞれが「おでんエピソード」を思い出すわけです。そして、それを披露したくなる。
「おでんっていえばさー、うちのおでん、トマトが入ってたんだよね」
「ええっ、なにそれ」
「あ、うちもトマト入れてた」
「えっ、切って入れるの?」
「ちがう、丸のまま」
「美味しいの?」
「意外とね」
「トマトなんかまだマシだよ、うちなんかさあ…」
こんな調子で盛り上がること間違いなしです。「おでんコミュニケーション」ぜひ試してみてください。
まさケロン家の大根がこれまたおいしくなくてね、、まさケロン大根は苦手なんだなーと思ってたんだけど、一度屋台の大根食べたらおいしくてそれからおでんの大根好きなんだよね~。