自転車

自転車の盗難防止対策/絶対に“盗めない”自転車ができた?

Written by すずき大和

東日本大震災以降、日々の通勤通学に自転車を利用する人の割合が増えています。安全対策や健康ブーム、節約志向などの高まりが影響しているといわれています。

しかし、狭くて人口密度が高く、交通環境の整備が設備面でも法律面でも欧米ほど進んでいない日本では、自転車人口の増加に伴う問題も増やすことになりました。

交通事故などのトラブルの増加が顕著となっていることは、最近よく話題になっています。

マナー意識の変化や自転車と歩行者の事故の増加、道路交通法の改定など、走行に関わる問題ばかりがクローズアップされることが多いのですが、実は自転車の盗難件数も、このところ被害が増加拡大しています。



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誰にも身近な自転車の盗難問題

5人に1人以上が自転車盗難の被害経験あり

平成25年度の日本全国での自転車盗難件数は、

30万3,277件(警察庁統計)

となっています。いちいち警察に届け出なかった人も含めれば、実際の被害はもっともっと多いと思われます。

民間による調査では、自転車盗難の被害にあったことが「ある」と答えた人は全体の22.6%、4.5人に1人の割合となっています。これはもう、自分の家族や友だちや知り合いなど、身近な人の中に被害者が誰もいない人などいないのではないか、と思われる数字です。

自転車泥棒の実態

ひと昔前は、自転車泥棒といえば、鍵のかかっていない自転車を失敬して乗り、適当な場所に置いてきてしまう、という個人犯罪が主でした。個人犯の実態は、「道徳心のない13~25歳の男性」というのが最も典型的な犯人像だそうです。

しかし、最近増えているのは、転売目的で高級な自転車を狙う「窃盗犯」です。鍵付きのままトラックに大量に積み込んで盗んでいく、大掛かりな窃盗団もいます。いいロードバイクにこだわる自転車愛好者などは、くり返しの被害にあう例も多いです。

自転車盗難先進国(!?)に見る防犯対策

もはや鍵は気休めでしかないのか

転売目的の常習犯は、昔ながらのシリンダー式の鍵など一瞬で外してしまいます。細い金属チェーンなどは、100均で買えそうなプライヤーなどで簡単に切れるので、よく見るビニールコートがしてあるワイヤーロック程度では、ほとんど意味をなしません。

太くて重いU字型ロックなどつけていても、スポーツタイプのロードバイクなど、人気の高級自転車になるほど軽量になっていますから、施錠したまま運んでいかれやすいです。

欧米の駐輪事情

日本よりも中古自転車の価格がしっかりしており、自転車人口も多い欧米では、自転車の転売が盛んです。そのため自転車窃盗事件も多く、窃盗犯の使う道具も、カッターなどの工具だけでなく、時には液体窒素なども使われるそうです。もはや施錠しないで目を離したら盗まれて当り前の状況に近いものがあります。

自転車盗難“先進国”の欧米諸国では、市販の自転車には普通はスタンドがついていません。自立させて、安易な鍵をかけておく、なんて停め方はしないからです。駐輪するには、柱や柵などに括り付けておく、という施錠の仕方が一般的です。

平らなスペースが広がるだけの駐輪場はなく、ポールなどで仕切られているとか、日本の有料駐輪場などにあるホイールをロックできるラックが設置されたものになっています。

ついに出た!絶対に盗まれない自転車

複数のワイヤーなどで括り付けておいても、窃盗犯は様々な道具を使い数十秒で外して盗んで行くそうです。強固な鍵を発明しても、すぐにそれを外す手段が開発される、というイタチごっこも見られます。

そんな中、チリのある若手企業家チームが、車体そのものを壊さないとロックが外せない!という形態の「盗めない自転車」をついに発明しました。

簡単にいうと、

フレームを簡単に外して組み立て直せるようになっていて、自転車の真ん中を柱や木が貫通するような形でロックできる

という製品です。

プロモーション動画を見てください

世界中から出資者を募って開発し、2015年夏、ついに商品化に成功したようです。まずはチリで発売し、2016年にはアメリカで、その後さらに販売国を広げていく予定だそうです。

日本に「盗めない自転車」は普及するのか

放置自転車が問題になる日本では、柵やポールなどに括り付けるような停め方はたぶん迷惑になります。首都圏の駅前広場などには、常時放置自転車の撤去業者を巡回させる自治体が多く、現状で

「どかせない自転車」

が増えると大変なことになります。

今後も自転車ブームが続き、盗難の増加が更に進むようになれば、いずれは駐輪スペースの形も駐輪の常識も変わってくるかもしれません。もしも海外で「盗めない自転車」が普及することになれば、日本の自転車文化も追従する可能性が出て来るでしょう。

新発明の自転車の動向、密かに注目したいです。

まさケロンのひとこと

自転車のフレームがそのままキーロックになるから「鍵を壊すと自転車は使えなくなる」っていうところがナイスアイディアだと思う。今の日本の駐輪場ではほとんど使えないかもしれないから、いろんな場所に対応できる新バージョンに期待!

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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。