お酒の豆知識 二日酔い

飲めばたちどころに酔いが覚める!アルコール解毒剤はできる?

Written by すずき大和

気の置けない仲間と、ちょっと一杯ひっかけながら過ごす時間は楽しいものです。ほろ酔い気分で気持ちが大きくなり、つい仕事の愚痴をこぼしたりすることもあるかもしれませんが、それもまたちょうどいいストレス解消となり、翌日からの活力の糧になっていることでしょう。

ほどほどにお酒を飲んで、ほどほどに気分をリフレッシュさせ、深酔いする前に撤収できれば、お酒はよい嗜好品です。

が、気分良く酔って終わり・・・にするつもりが、ついつい酔っ払い過ぎ、ハメを外してしまったり、翌朝二日酔いの苦しみを味わうことになったり・・・・なんてことも、人間ままあります。恥ずかしい失敗くらいならまだしも、無理な飲み方で命を失う人も未だにいます。

急性アルコール中毒を防ぎ、酩酊や二日酔い状態から救い出してくれる、魔法の薬があったらなあ・・・と、考えたことがある人もいるでしょう。

実は、そんな薬が、もうすぐ実用化されそう!

というお話です。



スポンサーリンク

酔っ払いのできるしくみ

酒に酔うメカニズム

酔っぱらうということは、脳にアルコールか回って、徐々に機能がマヒしていく状態です。

口から入った酒は、胃と小腸で吸収され、肝臓に運ばれます。肝臓で分解されたアルコールは「アセトアルデヒド」という有毒物質に変わり、それから更に段階的に分解が進んで、ゆくゆくは無害な物質となり、血液中に放出され、汗や尿、呼気として排出されます。

肝臓がアルコールを分解する力には限度があります。キャパを超える量のアルコールが運ばれてくると、分解処理しきれなかったアルコールやアセトアルデヒドがそのまま血液中に放出されます。

アセトアルデヒドの毒は、顔が赤くなり、吐き気を催す原因になります。アルコールが脳に回ると、脳の機能マヒが少しずつ始まります。これが「酔っぱらった」状態です。

血中のアルコールやアセトアルデヒドは再び肝臓に運ばれて処理されますが、普通の大人で、ビール1本分のアルコールが完全に無害化されるのに4時間以上かかります。

アルコールと脳の変化

脳の機能がマヒするとは、どんなことでしょうか?

脳にアルコールが回ると、

まず大脳の一番外側の理性をつかさどる部分からマヒし始めます。判断力が普段より鈍くなりますが、細々としたことを考え辛くなるので、最初は心が大らかになり、爽やかな気分になります。

お酒が進み、大脳の内側の感情や本能をつかさどる部分もだんだんマヒしてくると、

たいしたことでもないのに笑ったり泣いたりしやすくなります。

小脳もマヒしてくると、

足がふらふらして、だんだんちゃんと立てなくなります。話がしつこくなり、怒鳴ったり怒ったりという反応もますます出やすくなります。

もっと内側の海馬(かいば)という部分がマヒすると、

酔っていた時の記憶が無くなります。

最後に、脳の一番中枢の部分まで脳全体が完全にマヒすると、

揺り動かしても起きない昏睡状態のようになります。排せつが垂れ流しとなり、更に呼吸や心拍の調整機能もマヒすると、死に至ります。

アルコール解毒剤は作れるのか?

アルコール解毒剤?

アメリカでは、緊急搬送されてくる人の8~10%が、急性アルコール中毒の患者です。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の化学・生体分子工学のルー・ユンフェン(Lu Yunfeng)教授は、2018年5月、自ら率いる「アルコール解毒剤」の研究チームが、マウスによる実験に成功したことを発表しました。教授によると、向こう1年以内に、ヒト臨床試験を開始できる見込みだそうです。

これは、人の肝臓でも作られているアルコールやアセトアルデヒドを分解無害化するのを促進する天然酵素を、ナノカプセルに詰めて肝臓に届けるものです。

新薬の開発の場合は、臨床・認可にとても長い時間が(特に日本では)かかるものですが、チームの解毒剤は、既に安全性が確認されている酵素と、医療で使われているナノカプセルテクノロジーを活用して作られます。最も早ければ、来年にもアメリカで実用化される可能性か高いと見込まれています。

脳がアルコールに晒される時間を短縮する

肝臓のアルコール分解機能を高めることで、血中に漏れ出るアルコールの量を減らせます。

マヒしてしまった脳の機能を回復するのは、自己の治癒力に頼るしかありませんが、肝臓の処理能力が上がれば、脳がアルコールに晒される時間を短くできます。

マウスの実験では、酔っぱらって4時間後の血中のアルコールとアセトアルデヒドの量が、解毒剤を投与したマウスで格段に減りました。また、昏睡状態に酔っぱらったマウスに解毒剤を与えると、昏睡から回復して目を覚ます時間が早くなりました。

人の場合は、潰れてしまった人に飲ませることで、脳の中枢がマヒして死に至ることを食い止める効果が期待できます。また、二日酔いの朝、「みそ汁」や「柿の実」より確実に症状回復を早めるでしょう。

飲んでも飲まれるな!

日本での実用化は、アメリカでの認可よりだいぶ後になると思われますが、こんな薬がコンビニでも買えるような時代になれは、安心して深酒できるように・・・・

ならずに、ちゃんと節制した飲み方ができる人になることが、一番確実で相応しい方法であることは、皆さまくれぐれもお忘れなく。

元記事(https://theconversation.com/a-hangover-pill-tests-on-drunk-mice-show-promise-96188

まさケロンのひとこと

アルコール解毒剤が当たり前になりすぎると、危ない飲み方をする人も増えそうで怖かったりも。自分が楽しむのはいいと思うから、人に無理強いとかは絶対ダメだからね!!

masakeron-oko


スポンサーリンク

あなたにオススメの記事

筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。