住まい・暮らし

意外と歴史が浅かった・・・2018年は郵便番号誕生50周年

Written by すずき大和

NHKの朝ドラの中で、東京へ進学した一人息子から音沙汰がないことにうなだれる、田舎で暮らす母親に向かって、ママ友がいったセリフ。

「出ていった子供から毎日のように手紙が来るのは、朝ドラの中だけだから」

そういえば、その前年に放映していた朝ドラは高度経済成長期の話でした。「金の卵」として上京、集団就職した主人公が、田舎の家族に仕送りと手紙をせっせと送っていました。

はがきや現金書留の封筒も何度も画面に映ったこがありましたが、宛名面に郵便番号記入欄がありませんでした。さすがにNHK、細かい所の再現精度が高いです。

そうなんです。平成生まれ世代の人から見ると、郵便番号が5桁だった時代が既に大昔に思うかもしれません。が、そんな皆さんのおじいちゃん・おばちゃんら「ネットより紙情報のほうが馴染み深い」世代の皆さんは、更に

“郵便番号なんてなかった時代

を体験しています。



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世界初!日本生まれの郵便物自動読取区分機

郵便番号が7桁もある国は珍しい

現在、日本の郵便番号は「NNN-NNNN」という7桁形態です。

最初の3桁で、配達の拠点となる「集配局」を表し、後の4桁で更に細かい町域名まで指定しています。更に、最近は町域名の後ろの番地までをバーコード化し、見えないインクで印刷して、自動読取区分機で仕分けし、配達順路に沿って並べてくれるところまで機械化されているそうです。

世界を見渡すと、それぞれに郵便番号システムがありますが、4~5桁で区分局(集配局を束ねる拠点)までを指示するくらいのものが多いです。集配局での区分けはまだ人手による部分がメインで、ヨーロッパ先進国でも、郵便物の到着に1週間くらいかかり、紛失事故など頻繁な地域も少なくありません。

こんなに細かいところまで郵便番号で管理され、仕分けが機械化され、なおかつ誤読取率の低い国(1%以下)は他にありません。

世界初のOCR読取区分機

それもそのはず、手書きの文字を機械で読取り、判読して仕分けする「郵便物自動読取区分機」を世界で初めて実用化したのは、日本でした。

1968年(昭和43年)に、東芝が開発した最初の実践機は、1時間に22,000通の仕分けを可能にしました。7月1日、この機械の導入に伴い、「NNN-NN」の5桁の郵便番号の制度がスタートしました。

郵便番号システムを世界で初めて作ったのは、1932年のウクライナでした。その後、ドイツ、アルゼンチン、イギリス、アメリカ、スイス・・・などが戦中戦後の時代に次々導入しました。やがて、人が郵便番号を打ち込む、打けん式の区分機が発明されました。が、人手で仕分けするより効率の悪いものでした。

50年前に日本で開発された光学文字読取技術(OCR)は、その後の様々な手書き文字読取機の発展の礎となるものでした。現在の郵便物自動読取区分機は、あて先の漢字も併せて読取って、数字と照合するので、読取りにくい数字や書き間違いがあっても、正しく読取り、仕分けすることが可能です。

そして、現在の読取区分の速度は、1時間に50,000通をこなします。

日本は、この分野の最先端をずっと走り続けているのです。

郵便番号はどういうふうに決められているのか

1~9最後は0。郵便列車に沿った順番

郵便番号の順番はどうやって決められているのでしょうか。

最初の2桁は区分局を表し、3桁目で集配局を指定します。

区分局を示す2桁の頭の数字は地域を表します。

  • 東京:10~19
  • 関東甲信:21~25、27~40
  • 東海:41~51
  • 近畿:52~67
  • 中国:68~75
  • 四国:76~79
  • 九州:80~89
  • 沖縄:90
  • 北陸:91~95
  • 東北:96~99、01~02
  • 北海道:04~09

人口や扱い量の差によって、ひとつの都道府県にたくさん区分局がある所、ひとつしかない所、など様々です。

人口増を見越して、東京用の20と、千葉用の26は空番にしたそうですが、日本は人口減少時代に入りました。それでも、首都圏人口は増えているので、そのうち新たな区分局と郵便番号が増えるかもしれません。

わかりやすく、北海道から始まって、だんだん南下するようにせず、東京からスタートなのは、一番扱い量が多い、郵政省がある、などの理由からといわれています。

西へ進んだのは、1968年当時、主に列車で郵便物を運んでおり、郵便列車の順路に沿って順番にしたようです。

1968年当時は、沖縄はまだアメリカだったので、返還後を見込んで90番をあらかじめ空番にしてありました。

南極基地にも郵便番号があった

左3桁「100」は、東京都千代田区の郵便番号です。官公庁や皇居をかかえる都心のど真ん中の自治体です。

実は、この「〒100」はちょっと特別で、千代田区以外でも、都が主管するエリアに付けられています。

代表的なのが、伊豆・小笠原諸島の島々です。

また、現在は郵便番号なしとなっていますが、5桁の時代は、南極の昭和基地にも

「100-70」

という郵便番号があてられていました。

「え、日本の郵便局は南極も配達エリアなの!」

と、驚きましたか?

南極の昭和基地内にも、基地内郵便局が存在します。年に一度だけ、南極観測船に乗って、越冬隊員宛ての手紙を届ける配達員さんがいるのです。

民営化後、南極基地内局は、東京の銀座支店が管轄しており、郵便番号は特に必要ないのですが、封筒に郵便番号蘭があるので、今でもなんとなく「100-70」と書く隊員家族もいるようです。

まさケロンのひとこと

郵便物の紛失事故がないのを当たり前と思っちゃいけないよね。ありがたいな~!

masakeron-love


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。