政治・経済

二千円札覚えてる?ミレニアムの年に生まれた20世紀の遺物!?

Written by すずき大和

早いもので、21世紀もまもなく5分の1が過ぎようとしています。20世紀最後の年、2000年ミレニアムイヤーに生まれたものたちも、東京オリンピックの年で20周年。

2000年といえば、7月21日に、沖縄で主要国首脳会議(サミット)が開かれ、世間は沖縄ブームに沸いていました。

米軍基地の辺野古移設を巡り、政権と県の対立が複雑激化している昨今を思うと、当時の世相に流れていた沖縄尊重ムードが遥か昔のようです。

沖縄サミットとミレニアムを記念して、二千円札が発行されたのは、サミットの直前、7月19日のことでした。沖縄の「守礼門」のデザインの、当時最新式のニセ札防止技術がふんだんに盛り込まれた二千円札・・・・皆さん、最後に見たのはいつでしたか?



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二千円札は、なぜ使われない?

沖縄のご当地紙幣か!?

最近、滅多に見なくなった二千円札ですが。2018年現在、約1億枚の二千円札が市場に流通しているといわれています。その6~7割は沖縄県内で使われています。

沖縄サミットを記念して生まれたお札だから、というより、アメリカ領だった時代に20ドル札など使い慣れていたため、2の単位のお札のお釣り観念など、特別の面倒臭さや違和感を覚えることなく、すんなり受け入れられたことが、今も流通量が多い原因といわれています。

沖縄では、二千円札使用可の自販機があちこちにあり、ATMからも普通に二千円札が出金されています。

一方、沖縄以外では、ATMで二千円札が使える機械は、一部を除いてほぼなくなっています。自動販売機の中には使える機能のものもありますが、わざわざ二千円札受付不可の設定をしているケースが大半です。

誰もが「持っていたくない」お札

二千円札を手にする機会は、銀行窓口で出金してもらうか、現金で買い物をした時のお釣りに混ざっている場合などに限られます。

大型店では、二千円札をお釣りで使わないよう指導するケースもあります。そうでなくとも、レジの引き出しの中に通常二千円札スペースはなく、お釣りに二千円札が使われることは、なかなかありません。

久々に二千円を手にした人は、最初は珍しがってSNSで報告したりします。が、いざ使うとなると、つい躊躇するようです。

多くは

「これ、本当に使えるのかな」

的なモヤモヤ感が否めず、レジの人に対する申し訳ない気持ちすら湧きます。

かといって、自販機やATMでも使えず、使いどころに悩む

「あまり持っていたくないお金」

それが沖縄以外での現状の二千円札です。

なぜ嫌われる?

自販機等で使えない点を流通しない原因にあげる人もいますが、前述のように、流通量の多い沖縄では自然と二千円札対応機が日常化しました。本土でも導入当初は国の奨励政策により、対応機械の設置が進められました。が、あまりに「流通量が少ない」ために削減されてしまったのです。

やはり、対面の支払い時の使い勝手が悪かったことが、嫌われた一番の原因と思われます。

  • 2000円からのお釣りや、二千円札○枚+千円札の計算感覚に戸惑う
  • 財布の中で千円や五千円札との区別がまぎらわしい

などの抵抗感から、二千円札は敬遠されていきました。

二千円札は、なぜ廃止にならない?

二千円が15万円に!?

一方、あまりに希少化したため、逆にマニアにとってはお宝とされ、プレミアムがついて取引されるケースがあります。

二千円札は、2003年に1回増刷されたきり、新たな札が発行されていません。当時はまだ大蔵省時代です。二千円札すべてが、

「大蔵省印刷局製造」

の貨幣です。

更に、流通しているお札の中に、印刷ミス(左上と右下の紙幣番号の頭のアルファベットが異なっている)があるのに市場に出てしまった「エラー紙幣」が一部混ざっています。そんな貨幣は二千円札だけです。

このエラー紙幣は、最高15万円で取引されたことがあるのだとか!?

小渕首相の想い

沖縄サミットは1999年、小渕内閣の時に決まりました。会場として、複数候補がありましたが、ほぼ別の地域が本命として決まりかけており、沖縄は穴馬状態でした。最後の最後で、小渕首相の判断で沖縄に決定しました。

“第二次世界大戦終了後55年目となる20世紀最後の年に、日本で開催するサミットの地として、国内唯一の地上戦の惨禍を知る人たちが今も生きている沖縄が、平和な21世紀を祈念して世界の首脳が集う場として相応しい”

当時、海外の多くの著名人や政治家たちから、そういわれていました。経済界他に配慮する政策でやってきた自民党総裁でもあった小渕さんが、いろいろな大人の事情で他の都市を押す国内の声を蹴ってまで、

「沖縄にしたことは『英断』だった」

と、後々までいわれています。

二千円札は、そんな小渕首相の沖縄への想いが詰まった賜物でした。首相は、サミット前の4月に突然脳梗塞で倒れ、5月にそのまま帰らぬ人となりました。二千円札は、忘れ形見となりました。

当初は、景気活性化につながると見込まれて発行されたのに、世の中の邪魔者のようになってしまった二千円札。「もう廃止してしまえばいいのに」なんて声も聞かれます。

が、しかし、沖縄の歴史の重みを振り返り、平和への願いを込めて発行された二千円札を廃止しないことは、国家の良心であるような気もします。もしかしたら、権威に弱い忖度大好き現政府が、歴代首相の遺業を否定することなどやれるわけがない、だけかもしれませんが・・・

まさケロンのひとこと

二千円札のデザインは大好きなんだけどね、持ってても使うこと少なかったな~。
「沖縄観光ガイド:二千円札」とかでそうだよね。え?もうでてる・・・?

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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。