もしも財布を拾ったら
あなたならどうする
ちょっと意地悪なシチュエーションを設定してみましょう。
誰も見ていません。
中身を確かめると10万円以上入っています。
もらっちゃいますか?
そんなことはないでしょう。
ほとんどの人が警察に届けるはずです。
誰も見ていなくて仮にお金に困っていたとしても、そのまま自分のものにすることはないはずです。
では逆にあなたが10万円入っている財布を落としたとしましょう。
とりあえず、警察に財布を落としたことを届け出ることでしょう。
でも心の片隅では届けてくれる人はいないだろうとあきらめてしまいませんか?
何しろ10万円は大金です。
拾った人にとっては魅力的なはず。
拾った人はたぶんお金を盗んでしまって自分の元に財布が戻ってくることはないだろう、そのようにあきらめたりはしないでしょうか?
落とした人は困っている
財布に限らず、ものを落としてしまった人は困っています。
車のキーだったり、免許証だったり、重要な書類だったり落としたものは様々ですが、本人にとっては重要なものなのです。
困っている人を助けるというのは人間の本能なのかもしれません。
困っている人は助けなければいけないというルールがあるから守る、ということもあるのかもしれません。
一緒の義務ですね。
でも人間には心があります。
財布を拾ったら、持ち主はとても困っているに違いないと想像することが出来るのが人間です。
そして、その気持ちに共感できるから
届け出る。
そういうことだと思います。
少なくとも筆者はそうでありたいと考えています。
親切のリレー
20ドルとメッセージ
米フロリダ州で開催されたマイアミ・マリーンズの開幕戦を観戦していたクリスチャン・レイエスさんは財布を拾いました。
中には学生証が入っていたため、レイエスさんは学校にそれを届けました。
学校の事務所を訪れた彼は
と説明し、財布を預けて立ち去りました。
実はレイエスさんはこの財布に魔法をかけていました。
余分に20ドルを入れ、さらにメッセージを書いたメモも添えておいたのです。
そのメモの内容が感動を呼びネット上で話題になっています。
「世界は素晴らしい場所」
お願いがある。
あなたが恵まれていると思うのなら、ほかの誰かのために素晴らしいと思う行いをして欲しい
メモにはそう書かれていました。
レイエスさんは種をまいたのです。
もし落とし主がこのメモを見たら、心を動かされるに違いありません。
そしてレイエスさんの望み通り、他の誰かのために素晴らしいと思う行いを必ずするに違いありません。
このニュースはとても深い意味があると思います。
レイエスさんは財布を届けないこともできた。
でも届けました。
しかも、メッセージを添えて。
もし落とし主が他の誰かに親切にした際に、同じようなメッセージを相手に伝えたとします。
そしてその相手がまた親切な行いとともに、同様のメッセージを相手に伝えていく、まさに親切のリレー、いや
善意のリレー
です。
これが世界中に広がっていけばどんなに素晴らしい結果を生むことでしょう。
世界は素晴らしい場所、なんて心に響く言葉でしょうか。
良え話やなぁ~
拾った財布に自分のお金をたして返すって簡単にできることじゃないな!