5月28日は
国際アムネスティ記念日
です。
いろいろな情報ソースを見ると、1961年のこの日にアムネスティ・インターナショナルが設立された、という説明が多くされています。
が、厳密にいうとちょっと違います。
アムネスティ・インターナショナルという名前がついたのは、1961年の暮れです。
市民の手で良心の囚人を救うために、世界各国の政府に手紙を書く運動をするグループが英国に誕生したのは8月3日と記録が残っています。
では、5月28日は何があった日なのでしょうか?
というか、アムネスティって何なのか知っていますか?
アムネスティは世界最大の国際人権NGO
一人の市民の勇気ある行動が人々を動かした
アムネスティができるきっかけとなったのは、英国に住む弁護士ピーター・ベネンソンさんが、ふたつの新聞に投稿した記事でした。
ポルトガルで、
と乾杯したことで逮捕された学生のニュースを知って衝撃を受けたベネンソンさんは、同じように政府との意見の違いのために囚われている人たちのことを取り上げた記事を書きました。
忘れられた囚人
たちというタイトルの記事は、人々の心を捉え、たくさんの反響が寄せられました。
この記事が発表されたのが5月28日だったのです。
良心の囚人
ベネンソンさんは、
ということを訴えました。
彼らのことを忘れないために、世界中の人が声を上げることができないか・・・・と、呼びかける記事に、人々は深い感銘を受けました。
記事の反響が大きくなる中で、ベネンソンさんは、何ら暴力等の罪を犯したわけでもないのに、自らの信念や人種、宗教、肌の色などを理由に逮捕された人々を良心の囚人と呼ぶようになりました。
そして、彼らの釈放を求める手紙を書いて各国の政府に届けようと、世界の人々に呼びかけました。
これが、アムネスティ運動の始まりです。
暗闇を呪うより、1本のロウソクを点そう
草の根運動の広がり
政府に手紙を書く運動は、瞬く間に世界各地に広がりました。
1970年には27ヶ国に850のボランティアグループが立ち上がっていました。
日本のグループもその中のひとつです。
政治や宗教からも中立で、政府からの援助は一切受けずに、人権侵害の改善を図るために活動し続けました。
その功績が認められ、1977年に
ノーベル平和賞
も受賞しました。
その後、良心の囚人だけにとどまらず、様々な人権侵害に直面する人たちの問題を解決するよう、活動の幅を広げていきました。
希望を抱き、行動し続ければ、道は開ける
アムネスティのロゴマークは、有刺鉄線とロウソクの絵です。
有刺鉄線は、自由を奪われた人々を表し、ロウソクは暗闇を照らす希望を表現しています。
これはベネンソンさんが中国の格言
からイメージして作成したと言われています。
というメッセージが込められているのです。
アムネスティ・インターナショナルは、草の根運動が集まったNGO(民間の組織)であり、活動を支えるサポーターは世界中に300万人以上いるといわれるボランティアです。
その一人ひとりは決して専門家であるとは限らず、大多数はふつうの市民です。
手紙を書いたり、ささやかな寄付をしたり、個々の貢献は小さなものですが、それが大勢集まって、社会を動かす大きな力になっています。
たった1本のロウソクの灯は、決して小さく無力なものではないことを今までたくさんの実績によって証明してきました。
と、選挙権を自ら放棄する老若男女が有権者の半数くらいいる現在の日本人・・・・
もうちょっとアムネスティのこと知ったほうがいいのかもしれません。
日本は、人権が結構しっかりしている国やと思うわぁ~
せやからって油断しとったらアカンで!
ふとした瞬間に人権が崩壊することがあるかもしれへんねん。
一人ひとりが人権侵害について意識する必要があると思うで!