冬になると、お花屋さんの店先にあふれんばかりに咲き誇るシクラメン。
年末年始、この季節の定番といってよいお花ですね。
お花の色もさまざまで、赤、白、ピンク、紫、色の混じったもの、などなど、カラフルに目を楽しませてくれます。
シクラメンって?
- サクラソウ科の球根植物
- 原産地は、地中海東部沿岸、西アジア、トルコ・イスラエル周辺
- 草丈は、20~50センチ
- 非耐寒性球根植物で、耐寒温度5℃ほど
- 花期は、11月から4月くらいまで
- シクラメンは、「シクラメン・ペルシクム」を改良した園芸品種
- 日本に渡ってきたのは、明治末期と言われている
- 花びらは5枚で、上に強くそりかえっているのが特徴
- 室内でもよく飾られる
- 高温、多湿をきらい、涼しい場所を好む性質で、冬に強い花
- 寒さに強い品種のことを「ガーデンシクラメン」と呼ぶ
こちらは、より原種に近いようで、最近、人気が高まっています。また、シクラメンのことを、園芸では「ミニシクラメン」と呼ぶことが多いそうです。
日本でのシクラメンの普及
日本には明治時代に伝わりました。日本の気候や風土にはなじまない品種でしたが、戦後、日本での本格的な栽培が進められ品種改良も重ねられて急速に普及しました。
花色も黄色や二色、フリンジ咲き、八重咲きなども作られるようになり、いまや日本における鉢植え植物では生産量はトップクラスです。冬の鉢植えの代表格、またクリスマスの季節の花として定着しています。
シクラメンの名前の由来
シクラメンは、花びらが上に反り返るため、篝火に見える事から牧野富太郎博士によってカガリビバナ(篝火花)という和名がつけられいます。又、びっくりする名前があって、なんと「ブタノマンジュウ(豚の饅頭)」という和名もつけられています。
これは、もともと地中海地方で、球根の形と実際に豚が球根を好んで食べることから「ブタノマンジュウ(豚の饅頭)」と呼ばれていたのをそのまま訳したものと思われます。
しかし、昔は豚だけでなく、人間も食べていました。
塊茎の澱粉を注目されて、サポニン配糖体を含む有毒にもかかわらず「アルプスのスミレ」などのうつくしい名前もあり、食用とされていましたが、大航海時代以後にジャガイモがもたらされると、食用にする習慣はなくなったといわれています。
日本では、当初、英語の名前ではシクラメンともサイクラメンとも呼ばれているために「サイクラメン」とも呼ばれていました。しかし、現在の日本ではシクラメンが一般的ですね。
Cyclamen(シクラメン)の語源ですが、花梗がゼンマイのようにクルクルと巻くところから、ギリシャ語の「kiklos(円)」
(英語では、サイクルCycle)で、塊根が丸い球形のようなところからきているともいわれます。
「シクラメンのかほり」という歌がありますが、実は、色の鮮やかさに比べて、香りはほとんどありません。
「シクラメン」の「シ」と「ク」がそれぞれ「死」「苦」に通ずるとして縁起が悪いと言う人もいて病気見舞いには不向きで、さらに、花が炎を連想させると言うことから新築祝いにも不向きです。
さらにシクラメンの花言葉には「嫉妬」と言う意味もあるため、誤解を招くような相手にに贈らない方がいいようです。
また、シクラメンの地下茎は、古代ローマではヘビの噛み傷を治す力があると言われていて、お守りとして各家庭の庭に植えられていたという話も残っています。
シクラメンの花言葉
シクラメンに関する伝説で、このような逸話が残っています。
草花好きのソロモン王が王冠に何か花のデザインを取り入れようと思い様々な花と交渉するが断られつづけて、
唯一承諾してくれたシクラメンに感謝すると、シクラメンはそれまで上を向いていたのですが、恥ずかしさと嬉しさのあまりにうつむいてしまったのだそうです。
花言葉に「恥ずかしがり」があるのは、こんなところからなんでしょうね。
では、シクラメンの花言葉をご紹介しましょう。
シクラメン全般の花言葉は、
- 恥ずかしがり屋
- はにかみ
- 内気
- 嫉妬
- 猜疑心
- 遠慮
- 切ない私の愛を受けてください
というものがあります。
そして、所縁の日は、1/14・12/7です。
赤い花の花言葉
所縁の日は12/22だそうです。
白い花の花言葉
- 嫉妬
- 思いやり
- 清純
所縁の日は、12/8です。
桃色の花言葉
シクラメン(ソウブレッドsowbread牝豚のパン)の花言葉
一般にシクラメンの誕生花の日は、1月7日、2月4日、12月7日、12月8日と言われています。
思い人の誕生日に、この花を贈る・・・なんていうのも、あったのかもしれませんね。
そうそう、そして、このお花は次から次へと咲き続け話題を提供してくれるので、家族のきずなが深まるお花と言われてもいて。
「きずな」なんていう花言葉もあるんです。
また、シクラメンは、生産農家さんでは、なんと種から大切に育てられていて、大変神経を使うお花なんだそうですよ。
花言葉ともあいまって、なんだか、繊細なイメージなんですね。
冬の定番としてなんとなく、町中にあふれているイメージのシクラメンですが、こうして見直してみると、いろいろなエピソードがでてくるんですね。
見慣れすぎていて、どこがいいのかわからない・・・なんておっしゃる方もいらっしゃいますが、ハート型の葉っぱの中のやわらかい花弁が愛らしい、
実はうつくしい花なんですよ。
シクラメンを選ぶときのポイント
ところで、シクラメンを選ぶときのポイントをひとつ。
シクラメンは葉が1枚できると、内側に花芽を一つつくる性質があるとされ、葉と同じ数の花が咲くのだそうです。
なので、葉っぱがたくさんついている鉢植えをえらぶのがいいのだそうですよ。
その分、たくさん、お花が楽しめますからね。
また、「鉢植え」のイメージのシクラメンですが、「切り花」としてもすてきに楽しめるのだそうですよ。
最近は、比較的安くも手に入りますから、今年の冬は、シクラメンの花に、ちょっと注目してみてはいかがでしょうか♪
花言葉ってロマンチックやんなぁ~
女の子を口説くのに使えるかもしれへんな・・・