仕事をしていれば、そんなこともあります。
出来れば避けたい「単身赴任」。
離れ離れに生活するのは本意ではないものの、諸々の止むを得ない事情があるから仕方ない…。
そんな悲しげなシーンは、実はほんの一瞬。
もしかすると、とっても快適な日々の始まりだったりするかも…。
単身赴任になっちゃうケース
転勤決定!さあ、どうする?
単身赴任の夫婦の実状に迫りました。
単身赴任ではない夫婦でも、ハッとさせられる内容かも知れません。
会社からの辞令で転勤が決定。
さて、
- 家族全員で転居する?
- それとも一人?
単身赴任が決まる経緯もいろいろです。
全員転居で解決
- 結婚年数の浅い夫婦
- 子どもが未就学児
- 子どもがいない夫婦
- 現在の住居が賃貸
以上のようなケースは、単身赴任ではなく全員一緒に転居でメデタシメデタシ(とも限らないかも知れませんが)で解決します。
おひとり様生活が決定
それに対し、
- 結婚年数が長い夫婦
- 子どもが学校に通っている
- 親の介護などで離れられない
- 住居を購入済み
こういう場合は話し合うことすらなく、「夫ひとりで、いってらっしゃい」パターンになることが多いようです。
妻や子どもは「当然でしょう」という態度。
仕方がないこととは分かっているものの、夫としてはちょっと寂しい気持ちになるかも知れません。
亭主元気で留守がベスト
寂しくない?
夫がいない生活。
それは殆どの妻にとって全く寂しくない、パラダイスな生活になっていくのです。
寂しい…と思うのは、夫がいなくなってからの1~2日間、いや1~2時間という人も。
単身赴任の夫がいる妻からよく聞く言葉で
「一緒にいた時は結構気を遣っていたんだなってことが分かる」
ということです。
そう、その「気を遣っている」がポイント。
休暇は地獄?
年末年始やお盆の連続休暇などで夫が帰って来るとなると、猛烈な勢いでテンションが急降下。
会う人会う人に
「もうすぐ帰ってくるのよね~」
と憂鬱そうに愚痴ります。
休暇が終わり、夫が赴任先に戻って行った後は、
「もう、疲れたぁ~」
を1週間くらい言い続けます。
帰って来ないで!
単身赴任じゃない夫がいる友人には
「よく、ずーっと一緒にいられるわよね、感心しちゃう」
と言い、シングルマザーの友人には
「いいなぁ、一人って。絶対ラクよね」
と言う人が多いのも特徴。
「もう、無理。一緒に住むなんて考えられない。単身赴任が終わったらどうしよう」
しまいには、
「会社に電話して、帰って来ないようにして下さいって言っちゃおうかな」
なんてことまで言い出す始末。
冗談だとは分かっているものの、目は笑っていなかったりするんです。
夫のつぶやき
夫だって
世の中の妻たちは、どうして夫を煙たがるんだ!と腹を立てる人の気持ちも分かりますが、
実は夫も結構…ひとりが気楽♪
という人が多いのです。
あるご家庭の本当にあったお話ですが、そのご家庭は夫の単身赴任歴が10年以上。
夫婦共にそんな生活も、もう慣れたもの。
夫の呟き
その時も例年と同じく年末年始に夫が帰宅。
お正月は妻の手料理を食べ、家族と一緒に過ごし、そんな幸せ(?)な三が日も終わって赴任先に戻る日。
見送りに玄関まで出た妻の耳に聞こえたのは、
「あ~、疲れた」
という夫の呟くようなひとこと。
夫に言わせれば無意識に出た言葉だったらしいのですが、無意識だからこそ本音が出ちゃったのでは・・・?と思いたくもなります。
妻はその言葉を聞いて一瞬ショックではあったものの、
「夫も本音は一緒だったのか…」
と何とか笑い話で終わったそうです。
久しぶりだから
単身赴任夫婦にはそういうことが珍しくないようで、会うたびに
- 「この人、歳とったなぁ」
- 「ずいぶん、老けたな…」
- 「こんなに、シワあったっけ」
と思うことも多いそうです。
自分も相手にそう見られていることは置いといて…。だから結局はお互い様なんでしょうね。
単身赴任だからこその「ちょっと、お久しぶり」がポイントなのでしょう。
でも、それは決して夫婦間のことばかりではないのです。
子どもだって、実はいろいろ気遣いしている場合もあるんですよ。
父親だって大変なんです
離れていると恋しいもの
小学校高学年くらいからは、段々と反抗期に突入。
親の言うこともうるさがる年齢です。
でも離れていると、意外と恋しくも感じるのか、単身赴任中の父親とは割と素直に電話で話したり、父親が帰って来た時も優しい対応が出来たりするらしいのですが、単身赴任が終わって完全に家に父親がいるようになると…あのかわいい態度は夢の彼方へ。
その日を信じて
父親が仕事から帰宅した途端、クモの子が散るように子ども達はリビングから自分の部屋へ退散。
そんな毎日が待ち受けていることも覚悟しなくてはなりません。
頑張ってきたお父さんなのに、怒りとも寂しさともいえる思い。
でも決して報われないまま終わることはないと信じましょう。
すぐにというワケにはいかないかも知れませんが、子どもも大人になればお父さんの大変さを理解するようになる筈です。
少なくとも、結婚し家庭を持てば必ず理解してくれることでしょう。
リセット婚
許せないくらい
単身赴任が終わり、夫が一緒に暮らすようになると、夫婦には子どもの場合とは違って深刻になってしまうケースも。
確かに元々持っていた癖だけど、改めて一緒に暮らし始めると許せないくらい嫌。
この人、こんなに口うるさい人だったっけ?そんな意見が多いのです。
結婚年数はベテランの域
時々一緒に過ごす程度なら気にならなかったことが、ずっととなると話は別。
結婚年数に関係なく
「こんな人だった?」
ということがあるのが、単身赴任夫婦の面白いところ。
一緒に過ごす時間は少なくても、結婚年数だけはベテランレベルになっていたりするから困りものなのです。
一番理解してくれている筈
今更、
「こんな人だと思っていませんでした」
なんて言えません。
そんなプライドも邪魔してイライラだけが募っていきます。
お互いがお互いのことを一番知っている、一番理解してくれているという思いが根底にあるから、当然のように全てを受け入れてもらえていると誤解しちゃうのでしょう。
リセット婚
改めて一緒の生活をスタートする時は、リセットすることが大切。
言うなれば「リセット婚」です。
相手に対する自分の思い込みを一旦、ゼロにすること。時々一緒に過ごしていたとしても、その姿が全てではないし、時が経ち歳を重ねれば人は変わるもの。
相手も、そして自分も。
それを覚悟して、
「改めて結婚生活をスタートさせるんだ」
というイメージで始めることが大切です。
そうすれば
- 「こんな人だと思わなかった」
- 「こんな筈じゃなかった」
と感じる頻度が減るかも知れません。
「リセット婚」で相手を見つめなおしたら、今までよりも仲良くなれるかも!