信じる信じないは別として、怪しい物が目撃されるたびに、ちょこっと世間を賑わし、浮上しては沈んだりを繰り返すUMA(ユーマ)の存在。
興味のない人は極端な程UMAを知らず「ウマ」と読んでしまうほど…。
そりゃ、読み方としては間違いではないんだけど。
ミステリアスなUMA達
幽霊でも妖怪でもないからね
そんな人にも分かってもらえるよう、まずはUMAの説明から。
の頭文字を取った日本人作の造語です。
ちなみに海外では
「ミステリー・アニマル」
もしくは
「クリプティッド」
と呼ばれるのが一般的。これは「未確認生物」のこと。
もう少し詳しく言うと、「その存在が生物学的に確認されていない生き物」。
でも幽霊や悪魔、妖怪などとは違うのです。
ツチノコで2億円
ちょっとややこしく感じる人もいるでしょう。
例えば日本の「ツチノコ」がUMAに分類されています。
古くは古事記、日本書紀にも登場。現在も2億の懸賞金がかけられているほどの存在です。
ツチノコは体長30~80cm程度。平たい蛇みたいな姿をしているそうです。
そんなことからなのか、小動物を飲み込んだ蛇を見間違えただけなのでは…という説あります。
UMA世界代表はネッシー
世界的に有名なUMAといえばイギリス・スコットランドのネス湖で目撃情報が多い「ネッシー」。
誰もが一度は目にしたことのあるネッシーの写真。鮮明ではありませんが、それらしき影には見えます。
首長竜プレシオサウルスの生き残りとも言われています。
その一方で捏造説も後を絶たず、20世紀最大の謎とされたまま現在に至っています。
UMAに分類していいの?
そんなネッシーにあやかりたいのか、本当に姿が目撃されているのか、ただの観光客誘致の為のゆるキャラ代わりなのか分かりませんが、日本の湖でも多くのネッシーもどきがいるのです。
- 神奈川県芦ノ湖の「アッシー」
- 栃木県中禅寺湖の「チュッシー」
- 山梨県本栖湖の「モッシー」
- 北海道屈斜路湖の「クッシー」
- そして鹿児島県池田湖の「イッシ―」
など、湖には神秘的なイメージが強いのか、本当に「湖の主」として存在しているのか、今の段階では「UMA?」としか言えません。
日本のUMA代表はやっぱカッパ
全国津々浦々にカッパの目撃情報が…
もうひとつ日本で有名なUMA、それは「カッパ」。
但しカッパは妖怪に分類されるのか、UMAに分類されるのか、はっきりしません。
ただ日本全国各地にカッパ伝説は存在しており、目撃情報が多いのも事実。
またカッパの姿を描いた昔の絵も多く残されています。
カッパに関しては昔だけではなく、近代そして近年にも目撃情報があるのが面白いところでもあります。
カッパは相撲が強かった?
頭に水の入った皿があり、背中に甲羅、手足に水かき、尖った口を持ち二足歩行もするカッパ。
カッパと相撲を取ったという話は各地に残っています。
カッパは頭の上の皿に水が入っていると強いので、相撲の試合が始まる時に向き合って一礼をさせると、皿の水がこぼれてカッパの力が弱くなり人間が勝てるというちょっと笑える話まであるのです。
カッパ捕獲許可証
岩手県遠野市にある常堅寺にはカッパを目撃したカッパ淵という場所があり、その寺が火事になった時、カッパが消してくれたという言い伝えも残っています。
そんなことから遠野市観光協会では「カッパ捕獲許可証」なるものを発行。
許可証の裏面には、「カッパ捕獲7ヶ条」が記されています。
鳥や獣を捕獲する時には許可証が必要なことから、カッパに対しても許可証を発行することにしたそうです。
カッパはカワウソ?
カッパのミイラの話も耳にしますが、有名なのは佐賀県伊万里市の松浦一酒造と大阪の瑞龍寺のカッパのミイラ。
ネットでも見ることが出来ます。こんなのを見てしまうと、信じられなかった人もちょっと興味がわいてくるかも知れません。
その一方で、カッパはカワウソを見間違えたもの…という説もあります。
カワウソは水中に住み、陸にも上がり、ほかの生き物にちょっかいを出す遊び好きな生き物であると言われています。
そんなことからカッパ=カワウソ説が存在していると思われますが、外見は似ても似つかない物なので、これもまた疑問の余地が残る見解と言えそうです。
UMAと共に
昔は電灯もなく、闇の深い場所では人間の恐怖心も手伝って、怪しげな物をたくさん作り出してきたのも事実でしょう。
結局のところ、信じる信じないはやっぱりその人次第。
でも、「未知の生き物がいるかも」ということで、世の中の人が楽しめて夢を持てるなら、その存在価値は(生物学的に確認出来ていなくても)大きいと言えるのでしょう。
一方で、UMAは私達人間が起こしてきた環境破壊が原因で、そこに住む生き物の姿に異変が生じてしまったのだという人もいます。
そうだとしたら、それはとても悲しい結果だと胸が痛みます。
どちらにしてもUMAと呼ばれる生き物達が、安心して住み続けられる環境にしていくのが私達の努めなのでしょう。
未知の生き物は“いて当たり前”なんじゃないかな~とも思ったり。