テレビやマンガや、ネットのスポーツニュースなんかを見ていると、何気なく
「脳震盪」(のうしんとう)
という言葉が耳に入ってくることがありますよね。
ボクシングの選手とかが、顔を打たれたり、野球の選手がデッドボールを受けたり、頭に衝撃を受けたときに、なる症状・・・
はい、正直に言って、私の認識は、そんなようなものでした。
ですが、これ、日常生活でもけっこう起こりうるものなんです。
お年寄りが転んで頭を打って・・・とか、階段から足を滑らせて、とか。
酔っ払った友達に突き飛ばされて、転倒!とか。
実は、こういった事故で脳震盪を起こして、一時的に記憶喪失に陥ったケースって、多いそうなんです。
そう聞くと、けっこう怖いですよね。
脳震盪って、どんな症状なんでしょうか?
そして、その対処法は?
ちょっと調べてみました。
脳震盪って?
脳震盪とは
です。
脳震盪という言葉自体はスポーツなどでよく話題にのる為に、ご存知の方は多いですよね。
けれど、言葉自体は知っていても具体的な症状はあまり知られていない・・・というより、間違って覚えている方が多いんだそうです!
無知による不幸な事故を起こさないためにも、基本的な的なことは知らないといけません。
さて、脳震盪の症状は、こんなものがあげられます。
- 意識喪失やめまい、または、ふらつき
- 記憶喪失と嘔吐
- 錯乱及び失見当や頭痛
- 物が二重、または、ぼやけて見えてしまう
これだけでも、けっこう大変だなぁと思ってしまいますが、実は基本的にこれらは短期症状なのです。
一般的に知られていて、頻発しているのは記憶が飛ぶという症状かもしれません。
実は、脳震盪には短期症状と長期症状があって、短期症状は数分から数時間のもののことを言います。
もう1つ、長期症状と呼ばれるものも存在し、数日間から数週間にわたるのです。
注意力の散漫や、しつこい頭痛、めまいなどが長期間にわたるものがこれにあたります。これはあまり知られていませんよね。
脳震盪の症状のレベルは?
症状のレベルは基本的に三段階に分かれていると言われています。
- 軽度・・・意識を失うことがなく体が動かせない状態のことを言います。
- 中度・・・意識を失って2分以内に目覚めた状態のことを言います。
- 重度・・・意識を失って2分以上経過している場合を言います。
この三つが目安だそうです。
スポーツ、たとえば格闘技の試合などで見るダウンしてすぐ立ち上がるというレベルは、問題ないんだそうです。
意識ははっきりしているのに、酩酊しているという感じに近く、周囲がゆがんで見えて、足下がおぼつかなくなります。
一方で、マンガなんかで気絶させたりて
とか言ってますが、こういうのは嘘なんですね。
たとえば十秒程度意識を失ったとしても、それはもう軽い脳震盪ではないんですね。
しかも中度以上の脳震盪は頭痛がするのだそうです。
確実に脳にダメージを負っているので、もし、それが格闘技の方だったりしたら、それ以上試合を続行するのは危険なのです。
脳震盪を起こしたときの対処法。
軽度の脳震盪であれば、そのまま安静にしていればほとんど大丈夫だといわれています。
ですが、24時間は様子を見たほうがよいでしょう。
ちょっとでも異変、たとえば、手足の震えがひどい、頭痛がひどい、吐き気がひどいなどの症状が起きたら直ちに病院へ行ってください!
そこまで酷くなくても、不安があったら、とにかく病院へ!ですよ。大抵は脳震盪になってから6時間以内に症状がでるらしいですよ。
特に危ないのは、吐き気を催す状態です。
そうそう、テレビドラマなどで見られる気絶した人に、
水を大量に飲ませるような対処方法。
あれはナンセンスですよ!
大変危険なので行わないようにしましょう。
これは、嘔吐したうえに、窒息してしまう危険性があるんです。
絶対辞めましょうね。
・・・テレビとかマンガって、こわいですね。
「セカンド・インパクト・シンドローム」
格闘家などが陥りがちな危険な症状があるのです。
それが、これ、「セカンド・インパクト・シンドローム」です。
たとえば、スパーリング中に脳震盪を起こしてしまったとしましょう。
それでも、きちんと休息をとらず、脳震盪から回復するまもなく、もう一度のスパーリング。
そして、運の悪いことに、再度、脳震盪を起こしてしまった!
この時の症状を「セカンド・インパクト・シンドローム」と言います。
これは、非常に怖い、危険なものです。
一度目の脳震盪から短時間で(脳が完全回復してない状態で)再度、脳震盪を起こしてしまうということは、すでにダメージを負っている脳細胞に、回復してないところにさらにダメージが加わるということになり、致命的なダメージを脳にあたえてしまうのです。
「セカンド・インパクト・シンドローム」は、致死率は50%以上と言われています。
命に関わる重篤(じゅうとく)に陥る可能性が非常に高いのです。そして、さらに、助かってもほぼ確実に障害が残ってしまいます。
非常にこわいですよね。
だから、一度でも脳震盪を起こしてしまったら、軽いと思っていても、最低でも一週間は休養期間が必要なんだそうです。
ちなみに、休養期間は、軽度の脳震盪であれば、一週間、中度や重度ならば、二週間以上の休養が必要だそうですよ。
脳震盪を起こしたら、車に乗るな!
脳震盪をおこして、すぐに、車やバイクの運転をしてしまう人がいますが、絶対にやめましょう。
めまいや、集中力の欠如が残ることがあるので、通常通りの運転は出来ないのです。
できれば、一週間は、見合わせた方がよいそうです。
脳震盪を起こしたら、すぐに簡単なチェックをしましょう。
以下のチェックをしてみてくださいね。
1.脳震盪を起こした人に、質問によるチェックをしましょう。
本人の名前や生年月日、今日何を食べたかとか、今何をしていたか、などを聞いてみましょう。
2.視力チェックをしてみましょう。
指を見せて何本に見えるか確認し、指を上下左右に動かしてちゃんと見えているかをチェックしましょう。
3.握力をチェックしましょう。
両手足に力が入るかチェックしてみてください。力が入らない場合は頚椎損傷などの危険性があるからです。
4.平衡感覚もチェックしてくださいね。
脳震盪を起こした相手に、片足で立って、バランスをとってもらいます。左右両方ともチェックして下さいね。
また、脳震盪の程度も必ず、チェックしてください。呼吸、脈拍、意識障害、手足のしびれが無いかが、チェックポイントです。
たとえ軽度でも、脳はとてもデリケートですから、一度病院へ行くことをオススメします。
いかがでしたか?
実は、こわい「脳震盪」のお話でした。
まだまだ、飲み会が続く方も多いでしょう。
くれぐれも、酔っ払いすぎて転んだり、足を滑らせたり、階段から落ちたり・・・
なんてことの、ないように、気をつけて過ごしてまいりましょう!
頭打ったら絶対に動かしたらアカン!っていうしな。
適切な処置が出来ひんのやったらむやみに触ったり動かしたりしたらアカンでぇ~