認知症

認知症のアロマの使い方は?アロマを正しく知って認知症予防に!

Written by 畑中ことり

テレビで話題になったアロマ。

帰国したばかりのころ、アロマテラピーの商品を扱うことで有名な「生活の木」に行きました。筆者は一級アロマテラピストで、日頃からアロマテラピーを日常生活に取り入れています。

その日は切らした精油を買いに行くためでした。すると、

「認知症に効果がある精油はこちら!」

と手書きポップが貼られた精油のセットがありました。



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フランスでは医療に取り入れられているアロマ

アロマテラピーは日本では「良い香りがしてリラックス効果があるもの」という認識ですが、フランスでは専門医が精油を処方して薬として飲むため、薬品と同じ扱いで、薬局で売られています。ですので、大学の認知症のドクターに認められたということは、日本でもアロマへの認識が新たになるかもと、アロマテラピストとしてはとてもエキサイティングな発見でした。

精油の服用は専門の知識が不可欠で素人の判断でまねをすると最悪の場合死に至ることがあります。絶対にしないでください)

アロマの効果を知る有名なエピソード

認知症に効果があると言われている精油はアロマ検定のテストにも必ず出てくる代表的な精油で、それぞれに有名なエピソードがあります。

ラベンダー

アロマテラピーというセラピーが発見されるきっかけとなった。ある研究者がフランスで薬品の実験をしていて、手に大やけどを負った。その時、慌ててそばにあったラベンダーの瓶を倒してしまい、それがやけどにかかってしまった。驚いたことに、そのあとやけどがきれいに治ってしまった。

ローズマリー

ハンガリーの王妃がローズマリーの蒸留水を使ったところ、肌がとてもきれいになって、すてきな王子様にプロポーズをされた、という有名なエピソードがあります。実際には、このエピソードは創作だと言われています。しかし、ローズマリーにはアンチエイジングの効果もあり、ローズマリーの蒸留水は別名「ハンガリー王妃の水」とも呼ばれ、長い歴史があります。

アロマテラピーの基本知識

アロマを理解し、認知症対策をより効果的にしましょう!

アロマオイル

エッセンシャルオイルとも呼ばれています。エッセンシャル、という単語は、何かの精(エキス)、もしくは精を集めた、という意味になります。アロマオイルは植物のエキスという風に捉えてもらうと良いでしょう。

アロマオイルってどうやって作るの?

作り方はさまざまです。ここでは、認知症に効果があると言われている

  1. ラベンダーとローズマリー
  2. オレンジ、レモン

以上の精油の作り方を簡単にご紹介しましょう。

1. ラベンダーとローズマリーの精油の作り方

大きなタンクの中にラベンダーかローズマリーを入れます。そこにたくさんの水蒸気を送り込みます。蒸されたこれらの植物は成分が気化します。その気化したものを冷やすと、植物のエキスになります。さらに、そのエキスは水と油に分離しますが、その油がラベンダー、ローズマリーのエッセンシャルオイルになります。

2. オレンジ、レモンの精油の作り方

これらのかんきつ系果実は、その皮から精油を取り出します。遠心分離器のローラーにかけて簡単に抽出できます。ラベンダーやローズマリーと違い、熱を使わないので成分を損なうことなく取り出せます。

かんきつ系の精油は原材料のレモン、オレンジが安いこと、精油の抽出が簡単なので、結果としてかなり手頃な値段になります。バラやサンダルウッド(白檀(びゃくだん))が1万円近くもするのに、オレンジ、レモンは500~1,000円程度で手に入ります。

アロマオイル、どうやって使うの?

用意するもの

1. エッセンシャルオイル

テレビで話題になった鳥取大学の浦上克哉教授のレシピは、

(1)昼用のアロマオイル

  • 集中力を高める効果が期待できるローズマリー2滴
  • 気持ちを高める効果が期待できるレモン1滴

(2)夜用のアロマオイル

  • 安眠効果が期待できるラベンダー2滴
  • リラックス効果が期待できるオレンジ1滴

です。これら4つのエッセンシャルオイルを購入しましょう。

<購入する際の注意!>
前述した生活の木や、無印良品、インターネットで手軽に購入できます。100円ショップでも売っていますが、1トンの葉や花からほんの数滴しかとれないエッセンシャルオイルが100円なんて、あり得ません。本物のアロマオイルは原作国や抽出方法がビンやパッケージに書かれています。よくチェックしてくださいね。

2. アロマ用のデュフューザー

電気、電池を使うものがおすすめです。中には加湿器としての機能があるものもあります。キャンドルを使うタイプものは価格はお手頃ですが、直接火を使うのでおすすめできません。

使い方

レシピ通りのオイルをデュフューザーに入れましょう。あとはスイッチを入れるだけです。量はたくさん入れても同じことですので、レシピ通りに入れましょう。皿の上に精油を入れるタイプのディフューザーですと、古いオイルが固まってこびりついてしまいます。その場合はアルコールで拭き取れます。アルコールは薬局で手に入ります。

絶対にしてはいけないこと!!

保存は冷暗所に!

アロマオイルは天然100%の植物から抽出したものです。日光に当てたり、高温、多湿だと酸化してしまいます。また、防腐剤は入っていません。2?3カ月で使いきりましょう。

直接肌につけない

上述した通り、精油は植物のエキスです。一滴の精油で何トンもの葉や果物が凝縮された、とても強い有機化合物です。決して直接肌につけないようにしてください。手についた場合はすぐに石けんでよく洗ってください。ただし、ラベンダーは問題ありません。

[例]

  • ラベンダー→直接触って大丈夫
  • ローズマリー→危険
  • オレンジ・レモン→危険。さらに光毒性(肌につけた状態で紫外線に当たると、皮膚にダメージを与える)がある。

飲んではいけません。

冒頭でも触れましたが、アロマオイルの服用は大変に危険です!決して直接飲んではいけません。また、小さなお子さんが誤飲しないよう、手の届かない場所に保管してください。

アロマテラピーが認知症に効果があるのは、脳の中の香りを感じる部分が記憶をつかさどる海馬のすぐ近くにあるためです。香りが記憶の領域を刺激することで、認知症の予防と改善に効果があるのでしょうね。さらにローズマリーは記憶力のアップという効果もあるので、資格試験や受験生のお子さんにもおすすめです!

まさケロンのひとこと

アロマの効果ってすごいんだね~。学校とか病院に導入することってできないのかな。

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筆者情報

畑中ことり

関西在住です。あれ?と思ったことはすぐにスマホで検索する検索番長。ガジェット好き。サブカルチャー好き。アメリカに4年ほど住んでいて帰国したばかり。英語を忘れないためTOEIC600点目指して勉強中です。