記念写真を上手に撮るためのたった1つの心がけ
それは
撮影を楽しむこと
です。2つの理由があります。
1つ目は、カメラマンを頼む側の心理。
せっかくの旅行だから、あなたも写りたいはずなのに……。ということを当然思うわけです。そのような気兼ねをしていたら被写体が良い表情をつくれるわけがありません。撮影するのを楽しそうにすれば、被写体も気兼ねをする必要がなくなります。
それではどんなふうにすれば、撮影が楽しそうに見えるのか。それは、楽しそうに被写体と会話することです。そうすれば、あなたの表情だけでなく、声や話の内容もつかって、撮影を楽しんでいることを相手に伝えられるのです。
2つ目は、撮る側の心理。
カメラマンを快く引き受けるくらいだから、撮影するのは好きなのでしょう。しかし、後から撮り直しはできない旅行中の記念写真。もしかして緊張していませんか?
それではダメです。なぜなら被写体は緊張したあなたの顔をみながらシャッター待つことになるのです。人間というのは不思議なもので表情は伝染します。笑顔の人がいたらみんな笑顔になりますよね?あなたの緊張した顔が被写体にも伝染してしまうのです。
なので、できるだけ楽しい表情をしましょう。とはいえ、わざとらしい表情をつくる必要はありません。被写体と楽しく会話しながら撮影すれば、自然と楽し気な表情になりますよ。
記念写真のコミュニケーションは2ステップ
心かけの部分で、楽しそうな雰囲気を出すために会話をしましょうということを、2度述べました。
会話≒コミュニケーション
こそが、実は心がけだけでなく、記念写真を上手くとるためのコツなのです。今回は2ステップで撮影時のコミュニケーションについてレクチャーします。
写真撮影を提案する時
写真撮影をする時に、
「じゃ、ここで写真撮ろうよ」
というのでは△です。唐突な写真撮影の流れに、同行者は戸惑います。それに、コミュニケーションが一瞬途切れてしまいます。相手からのツッコミを引き出すような写真撮影の切り出しを考えましょう。
例えば、何かの銅像の周りだと、たいてい鳩がいます。唐突に鳩を激写し始めたら。周りの人は思わずツッコミをいれたくなるでしょう。
そこで、
「うわぁ、すげえいい鳩とれたわ。この感じでみんなも撮るから。写真撮ろうよ!」
としたら、楽しいながれで写真撮影ができると思いませんか。
ちなみに、このときのキャラクターは、
「不思議ちゃんカメラ小僧」
です。
毎回ネタを考えるのはキツイので旅行中の撮影用キャラを考えておくと便利です。
例えば、カメラの神が舞い降りてくる
「シャーマン系カメラマン」
とか取り組み方はあなた次第です。
撮影する時
ここが一番重要です。まずは
「カメラの調整するんで、ちょっと待って」
と言って時間を稼ぎましょう。
この言い方も、
- 「光の加減が難しいから」
- 「アングルを探すから」
- 「縦と横どっちがいいかな」
などと具体的に言い換えることでバリエーションをつけましょう。
さあ、これで時間を稼げるといってもせいぜい30秒以内には撮影するようにしましょう。そうしないと、だんだんみんなは「早く撮れよ」という気持ちになってきます。
稼いだ30秒で何をするかというと、ひたすら話かけましょう。バラエティ番組の司会者になったような気分で、面白いことを言いつつ、相手のいい反応を引き出していきます。
例えば、神社での撮影だったとしたら、
「何をお願いしたの?」
と切り込んでみたり、
「アマテラスオオノカミは彼女としてアリだと思う人!」
とアクションを引き出してみたり、それじゃあ
「ヤマタノオロチ風で!」
とポーズを決めてみるのもいいいかもしれません。
場所に合わせて、自由にトークの内容を決めていきましょう。
目指せ思い出クリエーター!
記念写真というのはシャッターを押すだけだと思っていませんでしたか?
実はシャッターを押すのは役目のごくごく一部にすぎません。カメラマンの役目を任されたあなたは、みんなの笑顔を引き出し、楽しい撮影瞬間をつくり、あとから旅先での笑顔を振り返ることができるようにする思い出クリエーターなのです。
そして、記念写真とはコミュニケーションでつくられるアートなのだと覚えておきましょう。
人が関わるアートほど心に響くものはないよね。記念写真ってそういうものだと思う。