原因がわからないと対処のしようがない
人前であがらない方法という一般論は、ちまたにあふれています。しかし、緊張というのは、状況とその人のタイプを合わさったときにおこるものなので、解決法もケースバイケースなもの。
誤った緊張の解決法をとってしまうと、
「解決法をしたのにリラックスできない」
と余計に緊張してしまうことにもつながります。まずは原因を探り、そこから解決法を考えるきっかけをつくりましょう。
緊張してしまった後は3つの反省で原因を探ろう
反省1. 何回スライドを見直しましたか?
今回は何回見直していましたか?
「1回」ですか?
「2回」ですか?
それとも「3回」ですか?
残念ながら「最低10回」は見直していないと準備不足だと言わざるを得ません。
すなわち、今回のあなたの緊張の原因は、準備不足によるものなのです。緊張するのはどのような瞬間でしょう。一番緊張するのが、想定外の質問が来たときでしょう。そのようなケースも、10回も見直していれば防ぐことができます。10回見直すうちに、自分自身のなかに、自分のプレゼンを疑う目ができてきて、想定質問が自然と生まれてくるからです。
次回緊張しないようにするために、10回は見直し、なおかつスライドについて疑問をおぼえた部分はあえて直さないようにしましょう。なぜならば、
「直すと、また10回見直す必要」が出てくるからです。
小手先の修正はしないに限ります。むしろ、この部分はあえて質問させよう、というくらいの気持ちで、資料などを準備して返答できるようにしておくほうがよいのではないでしょうか。
反省2. 緊張してしまって悔しい思いを誰かに話せますか?
もしあなたが緊張してしまって悔しく感じていることを誰にも話せないのだとしたら、そのプレゼン内容は、独りよがりのものだったということです。自分ひとりの思いでつっぱしった結果、プレゼンの場に立ってみるとみんなの白けた表情を見て、緊張してしまったのではないですか?
もし独りよがりのものでなかったとすれば、だれか
「思いを共有できるひと」
がいるはずです。できればそれは一人ではなく、グループで共有できるもののほうが好ましいです。
次回緊張しないようにするために、何かプレゼンをするときには、自分以外のできるだけ多くの人に相談するようにしましょう。なかには的外れの意見を言う人もいるかもしれません。しかし、忙しい中、話を聞いてくれるということは、どこかあなたの話に共感できる部分をもっているからです。
そして、みんなに話をしてダメだった場合には、潔く「プランの修正」を検討しましょう。時間がなくても独りよがりのものを出すよりはマシです。
反省3. もう一度プレゼンの機会があったらやりますか?
あなたはすぐに
「はい!」
と元気よく答えられましたか?
もし返事の前に一言でも言い訳や条件をつけてしまうようだったら、単純にあなたはプレゼンに対する熱意がたりなかったことになります。もし、熱意があるのだったら、どんな条件であったにせよ、再チャレンジの機会に飛びつかないはずがないからです。
もし熱意不足のために緊張してしまったという人は、そもそものところを見直しましょう。つまり、自分のプレゼンに付き合ってくれる人に対する感謝の気持ちです。
「貴重な時間を自分のために割いてくれている」
という認識をしっかりもちましょう。
加えて、熱意不足のプレゼンというのには、非常に不快感を抱く人も大勢います。なので、緊張するしないにかかわらず、プレゼンにおいて熱意が足りないというのは、あなたの仕事全体に多大なる悪影響を及ぼします。
もし人に言われてやらなければならないプレゼンだから熱意をもてないのなら、率直に上司に相談してみてはいかがでしょう。部下のやる気を引き出す喝を入れるのも管理職の役目です。もちろん言い方はキチンと考えてくださいね。
原因がわかれば安心しませんか?
なぜかわからないけども不快な状態が起きてしまうというのは、自分の体が自分でなくなってしまうようで、非常に不安なものです。そして、緊張を生み出します。まずは原因を特定しておけば、
「ああ○○だから緊張しているのか」
と考えられるので、それだけでもリラックスにつながりますよ。
プレゼンは皆が自分に注目する滅多にない機会、ライブ!!自信満々のフリをする練習もいいかも?