ちょっと変わったアルバイト
あなたが通っていた大学の掲示板で、「アルバイト募集の張り紙」を見たことがありませんか?実際に見たことがない人でも、ドラマや小説の中でそういう掲示板が登場することがあるので、ご存じの方は多いかと思います。
危険な屋外での作業や、ねずみ講商法などの法令に違反するようなアルバイトは紹介されず、学生が安心して働ける業種が紹介されています。
この大学の風物詩でもあるアルバイト募集の掲示板ですが、京都の大学となると一風変わったものになります。
この記事は、「お祭りの内情」がわかってしまって、少しがっかりしてしまうことがあるかもしれませんのでご注意くださいね。
『アルバイト募集中!(男子学生のみ)葵(あおい)祭』!?
毎年5月15日に行われる京都の「葵祭」をご存じですか?
葵祭では、平安時代風の雅やかで華やかな装束に身を包んだ人たちが、京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社を目指す全長8キロメートルほどの道のりを行列します。
この行列を歩いているのは、一体誰でしょうか?どんな経緯でこの栄えある舞台で平安風の衣装を身にまとい、行列に参加しているのでしょうか?
もうお分かりかと思いますが、これらの人たちのほとんどが「学生のアルバイト」です。もちろん、近衛使、検非違使といった役職の装束を着ている人たちや、皇族ゆかりの女性がなる斎王代という役を演じる行列の花形は、関係者がなります。
学生のアルバイトは、その人たちに付き添ったり、横に歩いて傘をさしたりしている役になります。
気になるお給料や仕事ないようは?
お給料
京都で歴史のある有名な大学で紹介された募集要項を、まとめました。
日時
→5月15日の朝の7時40分から夕方の4時半まで
仕事内容
→葵祭の祭礼行列に参加(男子学生のみ)
お給料
→日給で6,700円
昼食は用意してくれるそうで、お給料も即日払いです。特に採用試験はありませんが、残念ながら、留学生は参加できません。理由は、
平安時代以来、日本古来の伝統ある宮廷貴族の祭りであるため
だそうです。確かに、平安装束の中に外国の人がいたらとても違和感がありますよね。
どんな衣装が着られるの?
衣装は適当に割り振りされるそうです。前述しましたが、行列の花形は関係者の人たちがなります。
行列の中で何をするの?
「牛車」をひいたり、行列の横で「傘」をさしたりするそうです。また、「当時の楽器」や、神社におさめる「供え物」など、大きなものを運びながら歩くので、なかなか大変なようです。
行列の中には馬もいます。馬には乗馬クラブから騎手が馬と一緒に参加するそうです。衣装を着ている人を馬に乗せてあげて、手綱を引いてあげるのが仕事だそうです。
葵祭のアルバイト、割に合う?
休憩時間が120分、実質2時間ありますので、実際に働いている時間は7時間くらいです。時給で換算すると、大体「950円」ほどでしょうか。昼食も支給されるとの事ですので、割のいいアルバイトかもしれません。
強いてデメリットをあげるとすると、朝が早いし、8キロメートルを草履で歩かなければばならないことでしょうか。もし、当日参加できなくなったとしたら、代わりの人を自分で探さなくてはいけません。
学生には人気!キャンセル待ちも!
この、葵祭のアルバイトですが、やはり人気があるようです。定員がいっぱいになると締め切りになりますが、キャンセルが出たときなど再採用をかけると、すぐにいっぱいになってしまうそうです。募集要項の中では、
京都ならではのアルバイトができるチャンスです。
とありました。確かに他ではなかなか見つからないアルバイトだと思いますし、実際に参加した人たちは、とても良い思い出になったとのことです。
これ実働は7時間みたいだけど、かなり大変だと思うんだよね。でもそれに見合う刺激だったり興奮だったり感動とか気づきが得られて、一生の思い出になることは間違いないと思うな〜!