アメリカ人はいつ帰省するの?
- 感謝祭 11月の第4木曜日
- クリスマス 12月25日
どちらの祝日も、前後数日から1週間休暇をとって帰省します。アメリカでは祝日のことをホリデーと言いますが、この2つのホリデーは日程が近いため、
- 感謝祭に帰省したらクリスマスは帰省しない
- クリスマスは夫の実家、感謝祭は妻の実家
といったように調整しています。
もちろん両方のホリデーに帰省する人もいますが、アメリカでの交通機関は飛行機か車が大多数です。車は帰省ラッシュで道路が混むし、飛行機で帰省の場合、家族の人数分のチケット代が大変なことになってしまうため、帰省はどちらかに帰るのが主流だそうです。
クリスマスと感謝祭、2つのホリデーの違い
クリスマスはイエス・キリストの降誕を祝う、キリスト教で最も重要な祭です。クリスマスツリーを飾り、クリスマスプレゼントを贈り合うのは誰もが知っていて、キリスト教以外の国にも広まっています。
「感謝祭」はクリスマスと違って、由来が諸説あります。
- 移住してきて最初の収穫を祝った
- 食べ物がなく冬が越せなくなったところをネイティブ・アメリカンに助けられたことを感謝する
これらが一般的な由来です。
食べる料理も、家族でゆったり過ごすところはどちらも同じです。
「違い」は、
- クリスマスはプレゼント交換
- 感謝祭はテレビでアメフト観戦
といった感じです。
日本の帰省との類似点
帰省ラッシュ
アメリカにも帰省ラッシュがあります。ホリデーの前には交通機関が大混雑し、高速道路は大渋滞します。
「あの広大な国のどこで帰省ラッシュが?」
と思いますよね。
車の場合
たとえばカリフォルニア州の
「サンフランシスコ」と「ロス・アンジェルス」。
この二大都市の間はおおよそ600キロ離れています。大阪から千葉までが約588キロなので、相当な距離です。通常なら、この都市間は車で6時間くらいで行けるのですが、帰省ラッシュにはまってしまうと、15時間以上かかってしまいます。
飛行機の場合
ホリデー中は飛行機のチケットの値段が上がりますが、それにも関わらず、飛行機はどれも
「満席」
で、臨時便も飛びます。アメリカ人の先祖はヨーロッパからの移民が多いので、国外の家族や親戚と過ごすために海外に出かける人たちも多いです。
料理
日本人がお正月に家族や親戚で集まっておせち料理を食べるように、アメリカ人にもホリデーに食べる「定番のごちそう」があります。基本的には感謝祭のごちそうなのですが、クリスマスも同じメニューを作って食べます。
メインディッシュは七面鳥の丸焼き
七面鳥の腹に詰め物をし、たっぷり塩コショウをふりかけ、オーブンで焼きます。
ただ、何時間もオーブンで焼くので、七面鳥の身がパサパサになってしまいます。それを防ぐための専用シートも売られています。焼く前にそのシートをかけてオーブンに入れると、水分が逃げずにしっとりと焼きあがります。
ごちそうとして有名な七面鳥の丸焼きですが、実際に食べてみると鶏の胸肉のように淡白で、私たちには少し物足りなく感じるかもしれません。
焼き上がった七面鳥はクランベリーソースという甘いジャムのようなソースにつけて食べます。お肉に甘いソース!?とびっくりされるかもですが、甘さ控えめで肉料理にとってもあいます!と、いいますか、ソースをつけないと味が物足りないのが正直な感想です。
副菜
マッシュポテトに七面鳥を焼いたときに出た肉汁でグレービーソースを作ってかけます。とうもろこしの粉を使って焼いたコーンブレッドは、ほんのり優しい甘さです。
デザート
アメリカでは定番のアップルパイか、パンプキンパイを食べます。
ゲームとテレビとショッピング!
感謝祭はアメリカンフットボールとなじみが深く、その日はテレビでフットボールを観戦したり、庭でアメフトの簡易版のようなゲームをして遊びます。
日本の、
- 正月はこたつでテレビを見て過ごす
- すごろくや福笑いなどの正月独特の遊びをする
と似ていませんか?
また、セールが始まったり、クリスマスギフトを買いに行ったりと、ショッピングも楽しみます。日本の初売りのようですね。
まとめ
日本の帰省もアメリカの帰省も、どちらも
「家族と過ごす、大切な日」です。
中国の旧正月の帰省も有名ですが、特別な日に家族に会いたいという気持ちは世界共通ですね。
アメリカは帰省ラッシュで苦労しないんだろうなとか思ってたけど、そんなことないんだね。そんな苦労をしてでも帰省する人間って素敵だな~って思う。