皆さんは、毎週木曜日の22時からフジテレビで放送している「医龍4~Team Medical Dragon~」というドラマを見ていますか?
まだ2話目ですが、私は毎週欠かさず見ています。
先日放送された2話の中で
心筋シート
というワードが出てきていました。
聞きなれないワードですよね。
そこで今回は、この「心筋シート」とは、何なのかを紹介したいと思います。
心筋症とは?
心筋症とは、心臓機能に障害が出る病気です。
初期段階の時点では自覚症状があまりありません。
しかし、病状が進むに連れて
- 浮腫(ふしゅ)
- 湿性咳嗽(しっせいがいそう)
- 頸静脈怒張(けいじょうみゃくどちょう)
などの身体の障害が症状としてあらわれます。
これらの症状が見られた後、診断されてからの生存率は・・・
5年で54%
10年だと36%
となります。
しかし、最近では医療技術向上により、5年で76%の生存率まで上がってきているのです。
一番有効な処置方法が、心臓移植となります。
しかし、日本でのドナーには年齢制限があるので、すぐにドナーを見つけることは出来ないのです。
「脳死」での臓器提供は、15歳以上でなければなドナーとなることは出来ないのです。
なお、「心臓停止後」の腎臓提供は、遺族の了承があれば、14歳以下でもドナーになることが出来る僧です。
現在、日本全国で1年間に18歳未満の子供が心筋症にかかる数はなんと・・・
70~100人
1年間にですよ。
こんなに多くの子供が今も心筋症で苦しんでいるのです。
心筋シートとは?
心筋シートとは、筋肉から作った
細胞シート
のことです。
太ももから筋肉を採取し、筋芽細胞(きんがさいぼう)と呼ばれる筋繊維の元となる細胞を抜き取ります。
そして、この筋芽細胞を1ヶ月以上かけて培養し、シート状に作るのです。
実際に、心筋シートを作る事には成功しているのですが、臨床研究や治験段階なのでまだ実用化はされていません。
現在も、
大阪大学心臓血管外科
東京女子医科大学 先端生命医科研究所
などの方々が研究を進めています。
実用化されると、どのように役立つの?
実用化されることにより、多くの命を救うことが出来るのです!
医龍4の劇中でもいっていたように、従来の手術だと心臓をメスで切ることになります。
しかし、この「心筋シート」を使うことにより、心臓にメスをいれること無く手術をすることが出来るのです。
心臓に直接貼るだけなので、患者への負担を大幅に軽減出来ます。
効果については、「心筋シート」からサイトカインというタンパク質が分泌されることにより、新しく毛細血管が出来たり、弱っていた細胞が元気になったり、という効果を得ることが出来るのです。
なお、患者さん自身の細胞を使って「心筋シート」を作つくるので、拒絶反応を起こす心配はありません。
一刻も早く研究が進んで、心筋症で苦しんでいる方々を治せる事を祈っています。
心筋症の人の生存率が上がってきてるっていっても、まだ24%もの人がお亡くなりになられてるっていうのが現実やで・・・
なるべく早く研究が進んで、早く認可が降りることを心の底からねがってるで