観客参加型の避難訓練
どう行動すれば安全に避難出来るのか?
新国立劇場で8月に
少し変わったオペラコンサート
が開催されます。
避難訓練付きのオペラコンサートです。
同劇場では災害時に観客が迅速にそして安全に避難できるように避難訓練をはじめとする様々な準備を実施してきました。
今回開催されるコンサートは催し物の上演中に災害に見舞われた場合を想定した、観客参加型の避難訓練となります。
入場は無料
現在ウェブページとはがきで参加希望者を受け付けています。
近年防災意識が高まるなか
を実際に体験できる貴重な機会です。
地震による火災が発生したという想定
コンサート当日は、新国立劇場オペラ研修所修了生によるオペラアリア、重唱などを鑑賞、公演中に
という想定で避難訓練を実施します。
その際、最新技術を用いて訓練の計測を行い、そのデータをもとにより安全な観劇環境を整えていく予定とのこと。
避難訓練終了後は再びコンサートの続きを楽しむことが出来ます。
参加者にとっては非常に意義のある体験になるのではないでしょうか。
薄れていく311の記憶
大地震はいつ起きてもおかしくない
2011年3月11日に発生し多くの被害を残した
東日本大震災
筆者はその時の記憶が時とともに薄れていくのを意識しています。
特に筆者のように家屋の損壊や津波といった直接的な被害に遭わなかった人たちにとっては
といった記憶に変わりつつあるのではないでしょうか?
地震発生直後の余震や計画停電、食料や飲料の品不足などに悩まされた経験があったはずなのに、最近はその時に感じた不安が確実に薄れてきています。
油断と言ってもいいかもしれません。
もし、いまこの瞬間に大地震が起きたら、311の教訓を生かした行動が出来るかどうか、正直自信がありません。
筆者は311の際、帰宅難民を経験しました。
たしかに揺れは激しかったのですが、避難した職場のオフィスビル街は特に損壊もなく、犬の散歩をさせている人さえ見かけたのです。
業務が停止となり、帰宅の指示があり最寄り駅に着いたときには電車が止まっていました。
どうせすぐ動き出すだろう、そんなことを考えながら、軽い気持ちで歩き出したのですが、何時間たっても電車は動きません。
帰宅したのはそれから8時間後。
くたくたになりながら自宅のテレビに映し出された津波の映像を見て、愕然としました。
こんなひどいことになっていたのかとその時初めて知ったのです。
その時に冷静に行動できるか?
関東を震源地とした大地震はいつ起きてもおかしくない状況だという話を聞きます。
もし、明日にでも大地震が発生したら、おそらく帰宅難民程度の被害ではすまされないことでしょう。
今回の新国立劇場の避難訓練付きコンサートはおもしろネタではないのだと、筆者は思います。
参加者の中に、あのときに避難訓練を体験しておいてよかった、という人が必ず出てくることでしょう。
備えあれば憂いなし。
私たちは大きな地震を経験しているのですからこのことを忘れてはいけないと思います。
災害への警戒や恐怖ってのは、時間がたつごとに薄れていくものやねん。
せやけど、それは気の緩みもしくは油断やで!
いつ災害が起きても対処出来るようにしとかんとアカンでぇ~