なぜブタ?
仮説
最近はあまり使っている人はいないのではないかと思われますが、貯金箱について疑問があります。
貯金箱といえばまずイメージするのがブタの形。
なぜ貯金箱はブタの形をしているものが多いのでしょうか?
どうでもいい疑問といわれてしまえばそれまでですが、どうしても気になってしまいます。
欲しいものを買うために貯金箱をつかって貯金する、これは基本的な買い物の方法です。
買い物といえば消費、
消費といえば経済、
いわば貯金箱は経済の基本!
といえるのであり、貯金箱にたいする疑問をおろそかにすることは経済を軽視することにつながってしまいます。
と、かなり強引でしたね。
調べてみる前に仮説を立ててみましょう。
筆者の考えですが、「容量」ではないでしょうか?
貯金箱はお金を貯めるための容器です。
あるていどの量の硬貨が入らなければ用をなしません。
そこでいろいろと考えられた結果、ふくよかな体型のブタさんが最適とされたのではないでしょうか?
もちろんカラダの大きな動物は他にもいます。ゾウやサイ、カバも大きなカラダを持っています。
でもゾウは鼻が長かったり、サイには角があって貯金箱として作るにあたり、面倒だったりするわけです。
ブタは特に角などのよけいなパーツを持っていませし、デフォルメしやすいフォルムですから、そのような理由で最適だったわけです。
だから貯金箱といえばブタなのです。筆者の仮説、いかがでしょうか?
はたして真相は?
じつは聞き間違え
貯金箱にブタの形が多い理由を調べましたが、いくつかの説があるようです。
そのなかで一番有力なのがこれから説明する
「聞き間違え」説
です。
昔のヨーロッパではPyggと呼ばれるオレンジ色の粘土を材料とする陶器を食器として使っていました。
そしてPyggでつくられた壷などを貯金箱として使っていたそうです。
これは
「Pygg bank」
と呼ばれていました。
この風習はとくにイギリスで盛んでした。
あるとき「Pygg bank」を
「Piggy bank」
と聞き間違えた陶器職人がブタの貯金箱を作ったところ大人気となり、世界中に広がっていったそうです。
この説が正しいとするならブタの貯金箱はイギリスが発祥ということになりますね。筆者はてっきり日本が発祥だと思っていました。
おもしろい結果となりました。
まさか聞き違いが世界的なヒットになるとは、その陶器職人は夢にも思わなかったことでしょう。
このように失敗が転じて大きな好結果を生む例は他にもあります。
むかし何かの本で読んだのですが、コカ・コーラはもともとは炭酸飲料ではなかったそうです。
発明者が原液をいきつけのバーにもちこみ
「これを水で薄めて飲んでみてくれ」
と依頼したのですが、店員がまちがえて炭酸飲料で作ってしまったのだそうです。
もし依頼どおり水で薄めていたら現在のように世界中で飲まれるようなヒット商品にはならなかったかも知れません。
豚の貯金箱は今や一般的。まさケロンの貯金箱もいずれは・・・。