「クシュラの奇跡」を知っていますか?
クシュラは1971年ニュージーランドで生まれた女の子。
彼女は医師から
という診断を受けました。
クシュラは、とても重い障害を持って生まれてきたのです。
クシュラの奇跡とは
90%が亡くなる
クシュラは染色体異常で、
- 視覚
- 聴覚
- 内臓
- 知能
- 運動
これらに障害を持って生まれてきました。
1歳までに90%は亡くなるという辛い状況の中で、クシュラの両親は決して諦めることなく、彼女に愛情を注ぎ続けました。
愛情が起こす奇跡
そしてクシュラが生後4か月の頃から、両親は絵本の読み聞かせを始めました。
1日14冊もの絵本を読んだこともあるそうです。
そんな深い愛情が奇跡を起こし、5歳になったクシュカの知性は平均より高くなり、本が読めるようにまで成長したのです。
絵本との出会いも
クシュラの奇跡は、まさに両親の愛情の賜物です。
そして、そんな両親が読み聞かせてくれた絵本との出会いも大きかったといえるでしょう。
絵本は子どもの発育に良い影響を与えるといいますが、具体的に、どんな影響があるのでしょうか。
読み聞かせの影響
読み聞かせは、子どもにとってどのような影響があるのでしょうか。
- 子どもの創造力を育む
- 人間関係を豊かにする
- 集中力が身に付く
- 表現力が養われる
- 言語能力を高める
- 思考力、読解力が身に付く
これだけ大きな効果があります。
更に、本や活字に対しての抵抗がなくなるんです。
読み聞かせは、子どもの発育には欠かせないものだということが分かります。
人気の絵本
その歴史
18世紀にイギリスで最初の児童書が出版されたのを経て、19世紀半ばに絵と言葉を融合した現在の絵本の形になったといわれています。
日本での絵本のルーツになると、平安時代の絵巻物が始まりとなります。
これらは「子ども向け」という意図で作られた物ではありませんが、江戸時代の草双紙も、絵本というジャンルに入ります。
保育絵本の誕生
「子ども向け」という対象を絞った絵本・児童書といわれる物になると、1922年(大正11年)に出版された「コドモノクニ」。(1944年終刊)
そして、1927年(昭和2年)に出版された「キンダーブック」。
「キンダーブック」は、幼稚園や保育園でも採用されており、日本で初めての保育絵本となりました。
今も子ども達の保育に欠かせない物として、活用されています。
ミリオンセラー
日本での発行部数が100万部を超える絵本というと
- いないいないばぁ
- ぐりとぐらのおきゃくさま
- はらぺこあおむし
- てぶくろ
- おおきなかぶ
- ねないこだれだ
- しろくまちゃんのほっとけーき
- はじめてのおつかい
- 100万回生きたねこ
- しろいうさぎとくろいうさぎ
- かわいそうなぞう
など、誰でも一度は読んだであろうという作品が、まだまだたくさんあります。
シリーズ化された絵本では
- ノンタン
- アンパンマン
- ぐりとぐら
- ウォーリー
- こぐまちゃん
- ミッケ!
などが人気の作品です。小学校の図書室でも見かけますよね。
「ウォーリー」や「ミッケ!」は、友達と一緒に夢中で見ている子ども達の姿を良く見かけたものです。
どんな絵本を買ったらいいの?
絵本も結構高価です
絵本をたくさん読んであげたいけど、
「値段が高くてなかなか買えない」
という声もあります。
そんな場合は中古の本を探してみましょう。
リサイクルショップやフリーマーケット、バザーなどで格安で買えちゃうことも。
友達や知人から譲ってもらえるケースもあります。
親切な表示あり
「どんな本を買ったらいいか分からない」
という場合は、
「○歳向け」
という表示を参考にしましょう。
本自体に表示されていることもあれば、本屋さんが分かりやすく表示してくれている場合もあります。
こんなことが参考になります
年齢別に参考となる目安でいうと、
0歳~絵が中心
- いないいないばぁ
- もう ねんね
- いいおかお
- いやだいやだ
1歳~動物・乗り物・食べ物などが分かりやすく描かれている
- いいおへんじできるかな
- おやすみなさい おつきさま
- はらぺこあおむし
- おおきなかぶ
2歳~短めのストーリー
- いやだいやだ
- もりのなか
- くだもの
- かくれんぼ
3歳~ある程度の長めのストーリー
- どうぞのいす
- ぐりとぐら
- ひとまねこざる
- はけたよ はけたよ
これは、あくまでも「目安」です。
年齢に合わない本がNGという訳ではありません。
「好きこそものの上手なれ」というように、まずは子ども自身が本を好きになる環境を作ってあげましょう。
気に入った物から、少しずつジャンルを開拓していければ大丈夫です。
絵本を通して
ミッフィー60歳
2015年、日本でも大人気のディック・ブルーナの
「うさこちゃん=ミッフィー」
が誕生して60年になります。
海外の作品やそのキャラクターは、日本の子ども達だけではなく大人にも人気があります。
- しろいうさぎとくろいうさぎ
- スイミー
- はらぺこあおむし
などの絵本は、その代表格といえるでしょう。
日本ならでは
海外で親しまれている日本の絵本もたくさんあります。
中でも、この国ならではの作品として有名なのが、
「ひろしまのピカ」。
広島の原爆被爆を描いた作品です。
アメリカ・イギリス・中国・スペイン・オーストリア・フランスなど、12カ国13言語で翻訳されています。
進化する絵本
絵本も進化しています。
- 飛び出す絵本
- かたぬき絵本
- テレビ絵本
- 布製絵本
- デジタル絵本
これらは、子どもの興味を掻き立てる工夫が随所に見られます。
デジタル絵本はPCなどで見る絵本です。
紙の絵本のように場所を取ることはありませんが、子どもが好きな時に好きな本を読むことが出来ないのが残念なところです。
世界にたったひとつの絵本
実際にストーリーの中に本人が登場出来る「オリジナル絵本」という商品もあります。
プレゼント用などで利用されることが多いのですが、いくつかあるストーリーの中から気に入った物をチョイスし、子どもの名前はもちろん、生年月日、友達や家族の名前(登場する場合)などの必要項目を記入するだけ。
「世界にたったひとつの絵本」の出来上がりです。
ストーリーに自分や家族、友達の名前が出てくるなんて、子どもにとっては最高にワクワクする絵本になることでしょう。
わずかな時間
読み聞かせは、大切な親子のコミュニケーションであり、スキンシップでもあります。
面倒・・・と思うこともあるかも知れませんが、この先、ずっと続く機会ではありません。
読み聞かせをしてあげられる時期なんて、実は人生のほんのわずかな時間なのです。
ぜひ、その「わずかな時間」を大切にしてみて下さい。
絵本に触れる機会って滅多にないと思うんだよね。
「読み聞かせ」で子どもと一緒に絵本を楽しんじゃおう!