日本のこと

「関東と関西」の微妙な違い(食べ物編)。知っておくと何かと便利?

Written by 言祝(kotoho)

関東、関西の違い(食べ物編)

食パン5枚切りの衝撃

先日、コンビニにて、とても興味深いものを見ました。それは、厳選素材を使った高級食パンの予約注文を告知したポスターです。1斤1500円前後もするその食パンは完全予約販売で、

「購入者が関東在住の場合、6枚切りにして出荷、関西在住の場合は5枚切りで出荷」

と書いてあったのです。

食パンは、6枚切り、もしくは8枚切り以外はありえないと思っていた筆者は、これを見てちょっと軽い衝撃を受けました。5枚切りの食パンなんてこれまで聞いたことがなかったからです。

関東と関西でわざわざ変えているということは、逆に関西では5枚切りが当たり前、ということになるのでしょうか?

筆者は東京生まれ、東京育ち。親元を離れて独立してからも、ずっと関東から出たことがありません。

日本を二分する文化圏「関東」「関西」ですが、筆者は「関東」の文化しか知らないし、それが当たり前だと思っていました。

そこで今回は、

「関東」「関西」の違い

について調べてみました。

食パン5枚切りは「食感」を重視した結果?

まず、きっかけとなった「食パン」についてですが、関西では「5枚切り」の人気が高いようです。なぜこのような違いが発生したかに関しては、筆者が調べた限りでは諸説あって、決定打はみつかりませんでした。

もっとも有力な説としては、

「関西では「粉もの」が人気。パンも厚切りにすることで「粉もの」同様、もっちりとした食感が楽しめるので「5枚切り」が定着した」

というものがあります。

「粉もの」とは

  • 「お好み焼き」
  • 「たこ焼き」

といったグルメのことですね。たしかに「5枚切り」のほうが若干厚みが出るので、もっちりとした食感を味わえるのかもしれません。

角餅と丸餅

餅の形にも違いがみられます。関東では四角く切った「角餅」が主流。たいして関西で餅といったら「丸餅」です。なぜこのような違いがあるのか?

これも諸説ありますが、もっとも有力なのが

「もともと餅は丸かった」説。

その昔、餅といえば全国的に丸い形をしていましたが、栄えて、人口が増えた江戸においては、いちいち餅を丸める作業が面倒になり、のした餅を四角く切るようになったとする説です。四角いほうが大量生産に向いているということなのでしょう。 理由が今風でちょっとおもしろいですね。

「肉じゃが」にも違いがある

肉じゃがにも違いが見られます。

関東では「肉じゃがといえば豚肉」

ですが、

関西では「牛肉」です。

これは「肉」に対する違いに由来します。

  • 関東では「肉」といえば「豚肉」のことを指しますが、
  • 関西は「肉」といえば「牛肉」です。

冬の定番メニューである「肉まん」ですが、関西では「豚まん」と呼ぶことはかなり有名な話。

「牛肉ではなく、豚肉だから」こう呼ぶのです。

その昔、神戸に居留していた外国人から牛肉を食べる習慣が広まったため関西では

「肉イコール牛肉」

が定着したとする説があります。

ところてんはスイーツ?

ところてんにも違いがみられます。

関東では「酢醤油」をかけて食するのに対して、関西は「黒蜜」をかけます。

「関東ところてん」は軽食といった感じで、筆者などはよく夜食として食べています。

「関西風ところてん」はスイーツですね。筆者はまだ食べたことがありませんが、想像するに酢醤油より、寒天との相性がいいような気がします。ぜひ食べてみたいですね。

全国区になりつつある? 関西の文化

食べ物における関西と関東の違いを見ていきました。ところで「5枚切り、6枚切り」のはなしにもどりますが、数日前に近所のスーパーにて5枚切りの食パンが販売されているのを見かけました。

家族に聞いたところ、

「割と見かける」

とのこと。

関西弁は、関西地方の方言ではあるものの、近年は割と全国的によく知られるようになってきています。テレビで活躍しているお笑い芸人たちが関西弁であることも、本来なら一地方の方言である関西弁がポピュラーになったきっかけなのかもしれません。

筆者のように東京で育ち、東京近郊でしか生活したことのない者にとっては地方の文化はとても魅力的に感じます。今回は関西との比較をしましたが、ほかの地方の文化と比べてみるのも、また新しい発見があって面白いかもしれないですね。

まさケロンのひとこと

食パンの◯枚切りって、なんか枚数が多いほうがお得な気がしちゃうんだよね。でも厚みがあったほうが美味しいんだよね。

masakeron-love


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筆者情報

言祝(kotoho)

映画オタク。日課は読書。最近は料理にハマっています。座右の銘は「好奇心を失ったら、そこで終わり」