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はんこ屋さんがつぶれない4つの理由 手広く手堅いはんこ屋ビジネス

Written by 畑中ことり

オフィス街を歩いていると、結構な数のはんこ屋さんを見つけます。個人の商店もあれば、派手な外装のチェーン店のはんこ屋さんもあります。オフィス街だけでなく、あなたの地元の駅前や、古い商店街に、個人経営のはんこ屋さんが、いつまでもつぶれずに残っていたりしませんか?

はんこなんて、一度購入したら、人生にそう何度も買うものではありません。

なのに、どうしてそれらのはんこ屋さんは、つぶれずに営業し続けることができるのでしょうか?



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はんこ屋さんはなぜつぶれないのか

はんこ屋さんが取り扱っているはんこの種類

  1. 実印、銀行印などのオンリーワンな印鑑
  2. 認印に使われるような三文判
  3. シャチハタなどの朱肉の要らないゴム判
  4. ゴム印
  5. 書類に日付などを押す回転式のゴム印

など盛りだくさんです。それに併せて、インクや朱肉、印鑑ケースも売られています。

つぶれない理由その1:客単価が高い

「1.実印、銀行印などのオンリーワンな印鑑」の場合、使われるのは、

  • 象牙
  • 水牛の角
  • 天然石
  • 宝石か
  • チタン、ゴールドなどの貴金属

など、「高価な印材」です。これらの単価が高いのです。たとえば、特上の象牙で直径が18ミリのものだと、お値段が5万円から10万円くらいになります。印材の高価さだけではありません。開運や運気をよくするため、姓名判断をしてもらって、それを元にして書体、字画などを特別にデザインしてもらう場合があります。

また、機械ではなく、手彫にしてもらったり、革の印鑑ケースがセットになっていたりします。それらの手数料が印材にうわのせされ、ただ文字を彫るだけの印鑑よりも値段が高くなります。

つぶれない理由その2:会社、役所がお得意さま

「3.シャチハタなどの朱肉の要らないゴム判」「4.ゴム印」「5.書類に日付などを押す回転式のゴム印」、これらが使われるのは「会社、役所のオフィス」です。

一日にたくさんはんこを押す人なら、シャチハタのインクはすぐになくなってしまいます。回転ゴム印は本体も壊れることがあり、買い替えが必要になることも。書類の書式が変わったら、新しいゴム印を注文しなくてはいけません。そういった需要があるため、はんこ屋さんはもうけを出すことができるのです。

つぶれない理由その3:印刷物の売上

チェーン店のはんこ屋さんに多いのが、「名刺の印刷」を請け負っているお店です。中には、看板やポスターなど、お店の販促物まで取り扱っている店もあります。チラシや年賀状の印刷も売上に大きく貢献しています。これらは売上全体の30%ほどあって、大きな割合を占めています。

つぶれない理由その4:在庫管理がラク

はんこ屋さんの在庫のほとんどが、長さが6cmほどの印鑑です。在庫を持っていても、衣料品のように場所をとりませんし、流行もありません。生鮮食品のように腐らないため、いったん仕入れたら、いつまででも置いておくことができます。流通業界の悩みの種である、在庫を置いておくための倉庫代、保存するための冷蔵庫代といった「余計な経費がかからない」ので、もうけが出やすいのです。

まとめ

はんこ屋さんがもうかる仕組みは、

  1. 予想以上に単価が高いものを販売している
  2. 印刷物やはんこのグッズやインクも取り扱っている
  3. オフィスではんこは消耗品
  4. 在庫管理に経費がかからない

一見、いつ売れてるのだろう?と不思議に思えるはんこ屋さんですが、収入源をいくつも確保していて、手堅く商売をしていることがわかります。フランチャイズ店に見られる、名刺や印刷物は、ビジネス街という立地を生かした良い目のつけどころですし、印鑑に開運や姓名判断などの付加価値をつける販売方法も見逃せませんね。

まさケロンのひとこと

「つぶれないジャンル」っていうのはたしかにあるよね。とはいってもそれは『時代』によって変わっていくような気もするし、見極めが難しいね!

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筆者情報

畑中ことり

関西在住です。あれ?と思ったことはすぐにスマホで検索する検索番長。ガジェット好き。サブカルチャー好き。アメリカに4年ほど住んでいて帰国したばかり。英語を忘れないためTOEIC600点目指して勉強中です。