UMA・未確認生物

海からやってくる謎のブヨブヨ「グロブスター」って何?

Written by すずき大和

センセーショナルなネタなど扱うキュレーションサイトのいくつかで、

「フィリピンの海岸に謎の大きな生物の遺体が漂着!地元民が怯えている」

というニュースが流れていました。

なんでも、全身白くて長い毛に覆われているので、鯨やイルカ、アザラシ等の海洋生物とは考えにくく、地元民らは、謎のモンスター

「グロブスター」

ではないかと囁いているそうです。昔から、このモンスターが漂着すると天変地異が起きるといわれているのだとか。



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グロブスターはUMAとはちょっと違う?

グロブスターは、未確認動物・・・か?

どうやら元ネタはイギリスの日刊タブロイド紙「デイリー・ミラー」の記事のようですが、日本語で紹介する記事は、ちょっと話を勘違いして伝えているようです。

「グロブスター(Globster)」とは、

「グロテスク・ブロブ・モンスター(grotesque blob monster)」

を略して作った造語です。直訳すると

“異様でブヨブヨした化け物”

という意味になります。

一応「モンスター」と呼ばれていますが、「クラーケン」とか「リヴァイアサン」のような、未確認の海洋生物(海のモンスター)とはちょっと違います。

日本の記事を読むと、グロブスターが伝説の怪物のように受け取れます。ライターさんがグロブスターの知識があまりないまま勘違いして書いてしまったのか、あるいは、わざと説明しないでセンセーショナルな書き方で「釣り」を狙ったのか・・・

まあ、もともとのデイリー・ミラーの記事も、多少不親切なんですけどね。


グロブスターは巨大な肉塊

グロブスターは、世界各地の海岸などに漂着する、謎の巨大な肉の塊の総称です。

大きなものでは全長10m以上のものも確認されますが、骨格や内臓、四肢など生物の特徴を示すものはなく、でも腐敗臭がして、どろどろブヨブヨの様子から、生物の体の一部であることはわかります。

サンプルを採って調べることができたものの中には、「クジラの脂肪」とはっきり解明したものがいくつかあります。

肉塊は、黒や茶などのものもありますが、白い毛に覆われたようなものが最も多く、この白い毛のグロブスターの多くが、鯨と見られています。

鯨の死骸が海中で腐敗し、脂肪とその周りの筋肉部分が、表皮と骨格から分離して海中を漂い、やがては海岸に打ち上げられたものと思われます。白い毛のように見えるのは、ほぼコラーゲンでできており、筋繊維が腐敗して、バラバラとほどけて露出したものです。

今回のフィリピンに流れ着いたものも、白い長い毛に覆われて、骨格や手足のない塊ですから、ほぼほぼ鯨の脂肪の可能性が高いでしょう。

ただ、

「グロブスターが流れ着いた年は天災が起きる」

というジンクスは現地で本当にあるようです。デイリー・ミラーの記事は地元民が不吉な不安を感じて騒めいていることを主に知らせる記事でした。謎の生物について盛ったのは、日本のライターさんのようです。

日本では漂流UMAのひとつ

グロブスターは、日本の奄美大島でも全長6mくらいのものが漂着した記録があります。当時の調査の結論では、やはり「鯨の死骸」ということでした。

日本では、未確認動物のことを

「UMA(ユーマ)」

と呼んでいます。本来は、生息する姿が発見されていながら、まだ一度も捕獲・調査されていないため、正確な種や生態が解明されていない生物のことです。

日本ではその昔、工芸品として、人魚や河童などの伝説の生き物のミイラを作って輸出していた時代がありました。そして、そんな作り物のミイラを本物の伝説の生き物として祀る信仰もありました。

現在も、日本に限らず世界中で、変な生き物に見えるフェイクミイラやフェイク死骸を作って写真に撮り、「未知の生物発見!」みたいなイタズラ・ニュースをネットに流す人がたくさんいます。

そんな流れで、日本では、オカルトの怪物なども含め変な生き物は全部「UMA」としてくくられています。グロブスターも「漂流UMA」といわれています。

本当の謎の生物グロブスターもいる?

グロブスターの多くが未解明

実は、世界で発見されるグロブスターの多くは、きちんと科学的調査がされずにきました。

漂着した段階でかなり腐敗しているため、

  • 腐敗臭がひどく、地元民が見つけるとすぐ片付けてしまう
  • 波に晒されていると、どんどん崩壊して流れてしまう

などの理由で、調査する前に無くなってしまうことが多いためです。

陰謀説が好きな人たちの間では、

  • 極秘に国家の秘密組織によって回収されてしまう

なんて説もまことしやかにいわれていますが・・・。

明らかに鯨ではなさそうなものもある

未解明だったグロブスターの中には、明らかに鯨ではなさそうなものもたくさんありました。イカやタコの頭の部分の腐敗した死骸だとされたものもありました。また、血が流れていたり、骨格や手足に見える部位があったりする漂着物もありました。

イタズラの作り物もたぶんあったでしょう。が、本当に未知の生物もあった可能性もなくないのです。もしかしたら、地球外生命体だったかも!?

そんなわけで、「なんだかわからない生き物」という意味で、漂流UMAと呼ぶことも、あながち間違ってはいません。地球の海は、まだまだ謎に満ちています。

デイリー・ミラー記事
https://www.mirror.co.uk/news/weird-news/mysterious-hairy-sea-creature-dubbed-12522629

まさケロンのひとこと

こういうのに紛れて本物の地球外生命体がいたりするんだよねきっと。そしてそれはいろんな事情で隠されてるのかも?ワクワク・・・。

masakeron-love


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。