政治・経済

キャッシュレスポイント還元と現金払いのポイント、どっちがお得?

Written by すずき大和

2019年の消費税10%への値上げに伴い、政府は景気後退防止策として、いろいろな負担感軽減策を用意しました。

「2020年6月まで、キャッシュレス決済するとポイント還元される!」

というのもそのひとつ。

ただ、今回は国の準備がちゃんと整わないうちに発進した感もあり、導入当初は店頭での混乱が多々見られました。そのせいか、分割払いするような大きな買い物はともかく、日常の数百円~数千円程度の買い物は、しばらく様子見で、まだ現金払いしている人も少なくありません。

欧米や中国、韓国などに比べ、キャッシュレス化があまり進んでいないといわれている日本。キャッシュレスによるポイント還元は、たったの9か月で終わってしまいますし、これを機に、一気に現金払い派が減るんでしょうか・・・



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日常の買い物キャッシュレスしてる?

日本では、なんとなく嫌われるキャッシュレス

日本は通貨の信用がとても高いので、偽札事件は滅多に聞きません。そのことが、キャッシュレス化が進まないひとつの理由だといわれています。例えば、日本を抜いて世界2位の経済大国に成長中の中国では、市場では未だに偽札が横行しているため、急劇なキャッシュレス化は合理的な需要といえます。

高齢者などは、クレジットカードの印象が強いので、

  • カード払いは「借金」になるから怖い
  • 支払いの時に手続きが面倒で時間がかかる
  • 審査があるので、会社勤めじゃないと作れない

などの思い込みから、キャッシュレス払いは「自分とは関係ない」と、関心を示さない人も多いです。

また、実際に電子マネーを使っている人も、使える店舗が限られたり、チャージが手間だったり、現金払い対象の割引サービスが使えなかったりして、本当に便利なのか疑問に感じて、だんだん現金払いに戻るケースもあります。

ポイントカードとキャッシュレス

かくいう私(昭和生まれバブル体験世代)も、クレジットカードと交通系IDカードしか持っていません。

ですが、ポイントカードはやたらに財布にたくさん入っています。

チェーン店や系列グループごとの(大手スーパー、ドラッグストア、家電量販店など)の電子式ポイントカードが7、8枚あります。

これらのポイントカードは、ほとんどが1回数百円程度の買い物からポイントが付きます。多くが1ポイント1円換算ですぐに買い物に還元できて、無駄なくポイント使えます。

キャッシュレスのポイント還元の話が出た時、最初に思ったのは、

「従来のポイントカードのポイントで還元してもらえないのかな?」

ということでした。そう思った人、たぶん他にもいるでしょう。

が、しかし、キャッシュレスに伴うポイント還元と、従来のポイントカードは、ほぼ別立てです。というか、従来のポイントが付くだけのポイントカードは、「現金払い専用」のものも多いです。

独自の電子マネーカードやクレジット機能付きポイントカードを発行している所では、ポイントの共通化をしている場合もあります。が、スイカ等で支払って現金用のポインカードに加算してもらうのはNGの場合が多いです。

「従来のポインカード使えないなら、たった9か月のために、わざわざ別に電子マネーアイテム作らなくてもいいや」

が、正直な感想です。

キャッシュレスポイント還元って本当に得か?

消費の最前線でキャッシュレスは望まれていない

従来のポイント制度に「現金払い専用」が多かったのは、店舗としてはシステムの手数料が要らず、即収入が入る現金払いのほうが嬉しいからです。

最近は、政府のキャッシュレス化促進に忖度(!?)してか、電子マネーやクレジットカード払いのほうが、現金払いよりポイント高くしているところもあります。

例: イオングループWAON POINT(外部リンク)

しかし、そもそもポイント還元の対象でない大手チェーンなどでは、手数料の高いクレジットカード払いなどはポイント還元率を低くしていることが少なくありません。

例: ヨドバシゴールドポイントでのお買い物(外部リンク)

独自割引きのチェーン店もたくさんある

また、大手グループに入っていないスーパーチェーンなどでは、独自に現金払いのみ常時割引価格で売るサービスなど行っているところがあります。

例: OKストアでは、カード会員になると、現金払いはずっと食料品マイナス3%(外部リンク)

OKストアは、「低価格がウリ!」のスーパーです。もともとの値段が安く、更に3%引きなので、毎日の食材の買い物なら、キャッシュレス決済の還元率が2%のフランチャイズスーパーはもちろん、定価が多い個人商店の5%還元より得の時もあります。

何より、ポイント還元ではなく、現金払いの代金がその場で割引されるので、端数までばっちりお得です。

また、独自割引といえば。前述のヨドバシゴールドポイントは、買い物すると10%(クレジットカードは8%)ポイント還元されます。キャッシュレス決済のポイント還元なんか目じゃないです。

他にも、消費税アップに伴い、独自のポイント還元や割引サービスを始めているところは、たくさんあります。買い物の内容によっては、わざわざ電子マネーを新たに作らなくても、現金払いでも、政府の決めたポイント還元より得するポイントカードがあるのです。

あなたもお持ちのポイントカードのサービスを再チェックしてみてはいかがですか。

まさケロンのひとこと

ポイントに関してはキャッシュレス最強かと思ってたけど、全部が全部そうとは限らないわけだ。しかしややこしい。。

masakeron-sorrow


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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。